2000年9月20日第101号
幸福ニュース

【 究極のしあわせ 】

(高木善之著、サンマーク出版)

しあわせとは、自分がうれしくて、みんなも喜んでくれることです。天地自然の理にかない、まわりの人々をしあわせにし、喜ばれることが、自分のしあわせなのではないでしょうか。しあわせは自然の中にあり、調和のなかにあるのです。

自分の生きている意味を自覚できたとき、また、自分の存在が大切な人に認められたり、大勢の人に認められたとき、人はしあわせを感じるようです。つまり人間は、他者とのつながりのなかで、自分がよいかたちで存在できることが、しあわせの大きな条件といえます。

「モア・アンド・モア教(もっと・もっと教)」
人より勝っている、優っていると思うことで得られる喜びとは、本当の幸せではなく、「しあわせのようなもの」である。比較によってつかんだしあわせは、長くは続かない。増え続け、勝ち続けないと得られないような幸せや喜びは本当の幸せではない。それは麻薬を求め続ける喜びに似ていると言えるでしょう。

「モノサシ」
すべての悩みや不幸は自分のモノサシから生まれているのです。 いい悪いは、絶対的なものではなく、あるモノサシで測ってでてくる一つの結論にすぎません。頭をもっと柔軟にする必要があります。悩みをなくしたければ、モノサシを変えればいいのです。

自然界にはモノサシはありません。不自然な競争社会がモノサシをつくるのです。しあわせになるにはモノサシをできるだけ減らすことです。 モノサシを捨てること(柔軟性と包容力をもつこと)が、しあわせへの道なのです。自分のモノサシを変えることができるのは誰でしょう。誰でもありません。あなた自身なのです。

そのためには、まず自分のあるがままの現状を受け入れることです。 あるがままの自分を「いいんだよ、そのままでいいんだよ」とやさしく受け入れること です。そうすることでまず自分が癒されます。癒された自分は、人を癒すことができるでしょう。そのことで世界が癒されるのです。しあわせとは、まず自分を癒し、周囲を癒し、世界を癒すことでもあるのです。

「人は何故腹を立てるか」
人は自分の思い通りにならなかったとき、気分を害し、腹を立てる。なぜ、他人が思い通りにならないと腹を立てるのでしょう。自分だって人の思い通りにならないのだから、お互い様ではありませんか。いや、自分すら、100パーセント自分の思い通りにならないではありませんか。

「世の中、自分の思い通りになるものはない」「人は思い通りにならない。もし思い通りになったら奇跡だ。」くらいに思っていたら、めったなことでは怒らなくなるのではないでしょうか。

人間も含めてあらゆる命がワンネス、一つにつながっているのです。すべての人間の先祖はどこかでつながり、人類は皆、親戚なのです。命というのは一つの大きな光の雲のようなものです。その雲から雨が降ると、雨粒の一つひとつはバラバラですが、元の白い雲は一つです。そこからたくさんの命が生まれてくる。雨粒の一つひとつにいろいろな人生があります。そしてバラバラなときでも、魂では一つにつながっている。やがて死んだらまた元の一つの光の雲に帰っていくのです。

「人間関係は非対立がいい。」
人間関係で生じるトラブルというのは、実はモノサシがはっきりしていないことが多い。たとえ非暴力でも相手からみれば暴力なのです。 非対立とは、心の中の怒りを捨てて、相手が間違っているという信念も捨てることです。

共に考え、共に相手の話をよく聞き、それでもダメだったら、気付くまで待つ。それぐらいの覚悟が必要です。

自信のある方、智慧のある方から歩み寄るのが、解決の原則です。(たとえ自分が100パーセント正しい時でも。)

大事なのは、相手との無駄な対立を極力避けるということ。自分にとって仮に不快なことであっても、向こうにもそれなりの考え方や事情があるのだろうと、一歩下がって対応するようにすれば、腹は立ちません。

人間の心の動きは、みんなそう大きく変わるものではありません。いやなことを言われれば不愉快だし、バカにされたり、恥をかかされたり、プライドを傷つけられれば、誰だって腹を立てます。問題はそこから先の考え方と行動です。考え方を変えれば、それを自分にとってプラスに生かせるのです。

相手を責めると相手の心は閉じてしまう。人は誰でも誤りをおかします。しかし、それを指摘されると本人は傷つく。それはいやだからごまかそうとする。結局、誤りを直すためには、本人が気づくしかなく、それにはきっかけが必要です。

ミスに関しては、必要最小限の指摘にとどめ、相手を傷つけることがないようにするのがポイントです。大切なのはミスが起きないようにすることで、ミスを指摘することではないのです。

経営の「経」とは「真理」を表し、「営」は「一生」を意味する。「経営」とは「一生をかけて真理を求める」ことでもあるのです。
仕事とは仕事を通じてメンバーのしあわせを実現することなのです。人の心をつかむには、話すよりも聞くことのほうがはるかに大切です。

一定のレベルに達したら、あとは自発性に委ねたほうが、本当の実力がでてくる。
任せるときのポイント2つ。
「重要なことをまかせる」「責任は自分が負う」

「非対立」で人の心をつかみ、動かす10のポイント
比較しない。争わない。責めない。腹を立てない。まず自分から変わる。ミスの指摘は最小限に。質問には即答せず、相手の考えを聞く。話すよりも聞く。任せる。

お金や物質の奴隷から、解放されるには、心のなかで「やーめた」というだけでいいのです。つまり、価値観の転換です。出世、お金、マイホーム、別荘、車、ブランド品をいくら手にいれても、しあわせにはなれない。そのことに気付き、それらを追い求めることをやめれば、いいのです。

すべての原因は人の心にあるのです。

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すべてのとらわれから、自由になることも「空」といいます。欲望そのものは無記であり、良くも悪くもないのですが、問題はその使い方です。コントロールして使わないと、自分自身や人類を破滅させてしまいます。

人助けに「四摂(ししょう)」というのがあります。布施(与える)、愛語(やさしい言葉)、利行(相手のためをはかる)、同事(同じ立場にたつ)の4つです。四摂を実行したり、一家団欒の場を設けるところから始めると、「幸せ」に少しでも近づけるのではないでしょうか。

この本には、環境問題の根本的な解決法や、人類の生存をはかる「グリーン社会=地球村」に関する大胆な提言もあり、人間の本質的な「幸福」に関し深く考察された、非常に示唆に富む書です。是非一度お手にとってみてください。合掌

関連ホームページ:ネットワーク「地球村」
 

【坂村真民詩集】

《 秘訣 》

感謝の

一呼吸

一呼吸

これが健康長寿

幸福の秘訣

みなさん

これを身につけてください

【仏語集】

人々の憂い、悲しみ、苦しみ、もだえは、どうして起こるのか。それは、人に執着があるからである。富に執着し、名誉利欲に執着し、悦楽に執着し、自分自身に執着する。この執着から、苦しみ悩みが生まれる。

さらにこの執着をおしつめてみると、人々の心のうちに、無明と貪愛(とんあい)とが見出される。

結局のところ、憂いと悲しみと苦しみと悩みのある世界を生み出すのは、この心である。迷いのこの世は、ただこの心から現われた心の影にほかならず、さとりの世界もまた、この心から現われる。(華厳経)

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第97号 男と女

第95号 SUM

第93号 結いの心

第91号 エイズと生と日本

第100号 第13回九州内観懇話会

第98号 コーチング

第96号 人がいい人

第94号 布薩

第92号 内観で得たもの

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