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2010年3月4日第470号
幸福ニュース

【父・母・妻の愛に気付いて】

 今まで自分を深めようと、そして、自分を成長させようと、講 演やセミナー等に参加してきました。しかし、得られるものは知識ばかりを詰め込んでいき、頭の固い自分になっていたのではと思います。この事に気が付かされた のも、この内観によるものだと今そう思います。

 忙しいこの社会に生きていますと、テレビ、ラジオ、雑誌や本 など、色々な情報が音となって次々に聞こえてきます。ここ内観研修所では、全く音が入ってきません。聞こえてくる のは、鳥の声くらい。こんなに音のない世界を体験したのは初め てです。そんな環境の中での、ただ屏風の前に座る一週間。自分を見つ めなおす、また深めていく場所としては最高だと思います。

 ただやみくもに考えるのではなく、一番近しい母親の内観から 始まりました。して頂いた事は、生まれてから今まで、そのよう な思いは多少ありましたが、なんと多いことか。事実として面接時に話をさせて頂くのですが、その多さにびっ くり。自分はこんなにも母にして頂いたのかと、驚きを隠せませ んでした。

 そして、何よりして返した事の少なさ。ほとんど、して返した 事がありませんでした。今まで何故食事の準備、洗濯、掃除が当たり前だと思っていた のか、全くわかりません。そして、自分に費やしてくれている母 の時間の多さにも、驚きで本当に言葉になりませんでした。

 父親の内観にいたっては、自分にかけてくれたお金の何と多い ことか。自分にいたっては、2千万円近くのお金が自分ひとりに 使われている。しかもこのお金は、宝くじに当たった訳でも空か ら降ってきた訳でもなく、父の汗で受け取ったものだという事。

 今まで分かっているつもりでいましたが、実際の数字にしてみ ると、がくぜんとしました。親というものが、どれだけのお金と 時間をかけてくれているかをこの内観で思い知らされました。そして、親も何かを返してもらう為にしている訳ではなく、それをたぶん愛と呼ぶんだなと思いました。

 さらに何より痛感したのが、妻への内観でした。ただ好きと言 う感情から生まれた関係。血のつながりもなく、ただの赤の他人同士が、何かのご縁で始 まった関係が、一緒の時を過ごし、やがて結婚、家族となった訳 ですが、夫に尽くすということがここまで出来るのかと思い知ら されました。

 私は以前にお店を開いておりました。結婚をしてから二人でお 金を貯め、お店を開くこととなりました。その為に妻は、今まで 慣れ親しんだ会社をやめて、ついてきてくれました。そんな事は 今日の今日まで考えもせず、どこかで当たり前だと思っていたの かも知れません。お店を閉め、新しいお店で働く時も、その時の会社を辞めまし たし、最後には自分のお店を手伝う為に、畑違いの接客までする 事になり、今考えると、何と身勝手で、自己中心的な自分なんだ ろうと思います。

 一番近い母、父、妻と自分はいろいろな人を踏みつけて、今を 生きています。この内観で気が付いた事に今はとても感謝してい ます。今まだ若いので、まだまだお返しが出来るはずです。母父妻の他にも、いろいろな人達のお陰で今を生きているとい う事実と、そのみんなの気持ちに応えるよう、少しずつ今日より お返しをしなくてはという思いで一杯です。

 当たり前の事など一つもないという事、色々な人達を踏み台に して生きているという事をこの内観で気付かされました。この事 を生涯忘れる事なく、これからを生きていこうと思います。

【坂村真民詩集】

『 三弁の花 』

華厳経は

心に花を咲かせよと

お説きになったお経である

慈悲

誠実

柔和

この三弁の花を

小さくてもいい

咲かせてゆこう

【仏語集】

  夫婦の間は、夫は妻に対し、尊敬と、礼節と、貞操とをもって 向かい、家政をまかせ、ときどきは飾りを与える。

 妻は夫に対し、家政をととのえ、使用人たちを適切に使い、貞 操を守り、夫の収入を浪費せず、家政をうまく行うようにする。

 これによって夫婦の間はむつまじく、争いは起こらない。(六方礼経)

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第463号 中年男性の内観

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第464号 嘘と盗み他

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