去年、内観した女性の方の内観感想文です。若くして結婚し、離婚した方で、家族の方々の愛情に支えられてここまできたのだということに気付き、愛情の再発見をされて、さわやかな明るい顔で帰っていかれました。
ここに来るまで、同僚の励ましや応援があり、反面、内観に対する知識不足の方々からの冷やかし、あと自分自身の不安。沢山の想いを抱いてきました。ここに来る前夜は様々な考えが頭をよぎり、寝付けませんでした。でも、一週間を終えて今だからこそ感じた気持がありました。
始めに母に対して内観しました。学生時代・・・様々な物や衣類を買い与えて頂き、当たり前のように思っていた自分。自分のやりたい事、遊びたい事ばかりを考えていて、本当に自分勝手・自分本位であったことに気付きました。
母は沢山の躾をしてくれたのに反発する反抗心だけは人一倍強かったと思いました。その当時の母の気持なんて考えていませんでした。
社会に出ても言う事ばかりが一人前で、母に心配迷惑のかけ通しでした。自分の機嫌の良い時だけ母と仲良く親しくし、自分の都合が悪い時には母に寄り付きもせず・・・。
初めて母が右腕を骨折し、ましてや右腕の神経・筋・血管までも切断し、大手術を私が勤めている病院で受けた時、母は本当に心の底から私に感謝してくれました。私も初めて看護師になってよかったと思いましたし、面接でもお返ししたこととして話させて頂きましたが、もう一度考えてみると、看護師になれたのも、学校に通わせていただき、受験料を出して頂いたからこそ、私は看護師になれた事を思い直しました。
結婚離婚でも心配と迷惑をかけました。私のツライ事に一緒に涙も流してくれました。
私も出産し母となった今、母の気持を自分なりに理解できるつもりでいましたが、内観してみて、恥ずかしい、情けないという気持で一杯です。母の愛情の深さの再確認をいたしました。今までに、その場その場で感じていた全ての感情の結論は愛情という二文字でした。
今もまだ母には沢山の心配迷惑のかけっぱなしです。子育てにしても有難く指導していただいています。まだまだ母に気苦労かける事と思います。でも、内観して得た感情・感謝の気持を常に頭に持ちながら母に接していければ、過去の私と何らかの違いがある私を見て感じていただけると思っています。
父に対しても同様です。母からだけでなく、主な物は父が働いてくれた給料から買い与えて頂いたと言う事実を、父に初めて内観して感じました。母からだけではなく、主な物は父が働いてくれた給料から買い与えて頂いたという事実、父に初めて内観して感じました。幼い頃はお父さんっ子だったとわかっていながら、父との距離をおいたのも自分勝手な行為からでした。
私が非行に走り、警察のご厄介になった時に父が私のした過ちで初めて涙を流した姿を見ました。その時やっと重大な過ちを犯したんだと気付き、反省をしたのですが、しばらくもすると普段の反抗的な態度をとる私に戻ってしまってました。私が親になって思う、本当に申し訳ないという気持ち、感謝の気持です。内観を経験し、より深く感じさせていただきました。
本当に両親には感謝しても感謝しても足りません。私が生れてから今日まで、何も変わらない愛情を注いでくれた事、ずっと優しい目で見ていて下さった事、一生涯忘れてはいけないと感じてます。
妹に対しても、頼りない姉であった事を沢山反省いたしました。今からは仲良く、頼り頼られて生きていこう、両親を大切にしていけるよう努力しようと思います。
最後に最愛なる娘。今は私の全てと言ってもいいくらいの存在です。愛情は沢山注ぐつもりです。でもたった5年間しか生きていない娘に対しても沢山迷惑をかけていた事に気付きました。すでに間違った躾をしていた事もありました。
幸い私は母と同居させていただいています。母は子育ての大先輩ですから、愛する娘のためにも母と仲良くし、助けていただきながら、家族全員の愛情を受けた娘になるように躾ていこうと思ってます。娘のためにもいい母であって、将来手本にされるよう頑張るつもりです。
とにかく一週間が過ぎた今、大げさな言い方かもしれませんが、光が見えてきました。沢山の希望もできました。この一週間の出来事を何年も先まで何十年も先まで感じて生きていくつもりです。
余談になりますが、こういう事を書くと大変失礼になるかとは思ったんですが、この内観を通して、違う意味での感謝を抱いたので、正直に書かせて頂きます。すみません。
私の経験の中で家以外に外泊をするって事は、旅行でホテルや旅館にしか泊まったことはありませんでした。だから、ここに来て感じた事で、普段の生活の中で、物の豊かさ・・・、例えば、湯沸し器、シャワー、冷蔵庫、ベッド、洗濯機・・・、その他いろいろな物に対する感謝もいたしました。アフガニスタンやアフリカの人々に比べれば、とても恵まれていると思いました。
本当にこの内観所に不満があった訳ではありません。ここは充分満足させて頂きました。お参りまで経験させて頂いたし、温かいおいしいご飯も頂いたし、具合が悪い時、皆様から優しいお言葉も頂きました。
本当にいろんな意味でここのお寺には沢山の思い出ができました。この地を再スタート地点にさせて頂き、今後も長い人生を頑張って生きます。皆様には心の底から感謝しております。ありがとうございました。
もし、父母を導いて仏の教えを信じさせ、誤った道を捨てて正しい道にかえらせ、貪(むさぼ)りを捨てて施しを喜ぶようにすることができれば、はじめてその大恩に報いることができるのである。父母を喜び敬うものの家は、仏や神の宿る家である。(パーリ、増支部)
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