南  大  門  再  建
【 南 大 門 便 り (1)】

「南 大 門 建 立」

 蓮華院誕生寺は今より800年前(鎌倉時代)に建立された寺院です。

 当時九州では珍しい瓦葺きの南大門が、三池往還沿いに建ち、江戸時代に編纂された『肥後国史』には、「蓮華院の南大門の扉を朝夕開閉する音、吉次山(現在の金峰山)に響きしと言い伝う」と記載されるほど、大きな門がありました。

 しかし、今から400年ほど前の戦国時代に、戦乱によって消失してしまいました。現在では、蓮華院誕生寺の境内南端を「南大門」と、小字名が当時の名残りを残しております。

 この度、後の世の人々に価値ある文化遺産を残す為に、後世に誇れる南大門再建を発願し、南大門再建奉讃会が発足致しました。

南大門建立発願

場所:蓮華院誕生寺(本院)

落慶:平成23年(2011年)春

願主:川原英照(蓮華院誕生寺貫主)

南大門再建奉讃会設立趣意書

 かつて玉名市築地には大きな寺院があったと伝えられています。 この大寺院の名跡を継承して中興された蓮華院誕生寺では、平成23 年春を目安に南大門の再建が進められています。

 『肥後国史』によれば、その大寺院は平安時代後期に平重盛公に よって建立された浄光寺蓮華院として記載され、その寺の南大門の 扉を開閉する音は吉次峠(金峰山)にまで響いたと記されています。 また地元の言い伝えでは「南大門の扉を開ける音は島原まで聞こえ た」ということです。いかに壮大な門が建っていたかが想像されま す。

 しかし残念な事に、伽藍も壮大な門も戦国時代の終わり頃に焼 失してしまいました。しかしその名残は、現在でもこの地域の「南 大門」という字名に残り、その他にも「蓮華」「高原」「地蔵元」「陣 内」などとして地元築地の地名に残されています。

このたび再建される南大門は、高さ13m、横幅20m、奥行き10m に達する総木造の二重門で、一層部分に四方を守護する四天王像が お祀りされます。

 この四天王像は総高約4m程もあり、現在国宝・重文に指定され ている四天王像と比較しても、日本最大の四天王像となります。将来 は国宝に指定されてもおかしくない出来栄えと言えるでしょう。

 このような南大門が再建されるに当たり、地元住民として築山の 有志が集い、建設に関わる祭事を側面から応援するために実行委員 会を設立いたします。皆様のご参加とご協力をお願い致します。敬具

平成21年1月吉日

南大門再建奉讃会実行委員会

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