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2012年07月11日大日乃光第2015号
お盆の由来と私達のおつとめ

お盆のおこり

 

今年ももうすぐお盆の時期が参ります。す。今年の梅雨は、例年より多量の雨がまとまって降る傾向のようです。ここ玉名でも、まるで熱帯のような突然のにわか雨が降るなど不安定な空模様が続き、蒸し暑い毎日が続いています。
 

さて、そもそもお盆とはどういう意味なのでしょうか?。
 

サンスクリット語の「ウランバナ」というのがその語源で、中国では音写して「盂蘭盆会」と言い、日本では略して「お盆」と言い倣わしてます。

ところが語源のウランバナには、何と〝倒懸〟(とうけん)つまり、「さかさまにかかる」という意味があると言われています。
 

この世で悪い行いの多かった人は、死後は針の山に逐われるとか、さかさづりの罰を受けるという、地獄や餓鬼道に落ちると言われています。

盂蘭盆会とは、そのような「さかさづり」のような苦しみから救うための供養の法会ということです。 
 

盂蘭盆会の由来は、『佛説盂蘭盆経』に出ておりまして、それはお釈迦さまの十大弟子の一人である目連尊者(摩訶目 連)が、お釈迦さまの教えに従って、亡くなった母親を供養して地獄の苦しみから救われたというお話です。これが「お盆」のおこりです。
 

この盂蘭盆会がインドから中国を経て日本に伝わったのは、〝厩戸皇子〟こと聖徳太子が摂政として万機を執行した時代、推古天皇の十四年(西暦六百六年)に始まると言われています。

 

父母を捜す目連尊者
 

 

お釈迦さまの十大弟子の中でも、目連尊者は智慧第一とされる舎利弗尊者(舎利子)と共に有名なお方で、〝神通第一〟と称えられる優れたお方です。

ある時祇園精舎で、目連尊者は次のような事を、お釈迦さまに問い掛けられました。
 

「私はお釈迦さまのおかげをもちまして、〝神通力第一の目連〟と言われる程の神通力を得ました。私はこの神通力で今は亡き父母に何かできないかと思い立ち、先ず父上がどこに居られるかと、霊視力で捜してみました。

佛陀界、菩薩界、声聞界、縁覚界と、上の方から探して参りますと、父上は幸いにも縁覚界で見つかりました。
 

さて母上はと捜しますが、どこにも居られません。四聖界(ししょうかい=極楽)におられないとすれば六道(ろくどう=天界・人間界・修羅・畜生・餓鬼・地獄の六つの世界)ですが、私の両親は少なくとも、四聖界の内に居られるものとばかり思っておりまして、六道におられるとは考えてみたこともありませんでした。(続く)




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