ホーム > 大日乃光 > 大日乃光一覧

大日乃光






大日乃光

2012年09月01日大日乃光第2020号
貫主拝命二十周年中興の回顧と展望(2)

三年後に迫る高野山開創千二百年

昨年は、皆様もご存知の通り、東日本大震災が勃発しましたので、当山の中興の掉尾を飾る南大門再建に伴う落慶法要も一日に縮小して行いました。

そんな中で、昨年は皇円大菩薩様の弟子である法然上人の「八百年大遠忌」でありました。またその法然上人の弟子の親鸞聖人の「七百五十年大遠忌」の年でもあったのです。浄土宗や浄土真宗にご縁の薄い方は、昨年のこの二つの大遠忌をご存知なかったかもしれません。

一方三年後の平成二十七年は、弘法大師空海上人様が高野山を開創されて千二百年に当たる年で、「高野山開創千二百年記念大法会」が四月二日から五月二十一日までの五十日間に亘って厳修される事になっています。

私自身にとっては、高野山の専門道場の専修学院と高野山大学で、合わせて五年間の青春時代を過ごした大恩ある第二のふるさとでもありますから、思いはひとしおです。


高野山で進む中門の再建と四天王の顕現

この「高野山開創千二百年記念大法会」のために、高野山真言宗(真言宗高野派)では既に平成十七年から全国三千の末寺を挙げて、着々と準備が進められています。

例えば記念建立として、壇上伽藍の正面入口に、江戸時代の天保十四年(一八四三年)に焼失するまで七回再建を繰り返しながら建っていた「中門」の再建が、鎌倉時代の建長五年(一二五一年)に再建された第五期の様式に基づいて進められています。昨年落慶した当山の南大門とほぼ同じ規模の二層の楼門で、そこにはかって四天王が祀られていました。

思えば私が三十九年前に専修学院で加行(けぎょう=百日間の修行)をしていた時の事です。行の節目節目に壇上伽藍を参拝する事になっています。その時中門跡に向かって、持国天と多聞天の御真言を唱えていた事を思い出しました。

江戸時代の文政三年(一八二〇年)、第七期の中門が再建された時に、京都の塩釜佛師によって持国天と多聞天が造立安置されましたが、二十三年後の天保十四年の中門焼失により、長らく根本大塔に仮安置されてきました。そこで今回の中門再建では、江戸時代の二天に加えて、新たに二天が顕現されると聞き及んでいます。(続)




お申し込みはこちら 大日新聞(月3回発行)を購読されたい方は、
右の「お申し込みはこちら」からお申し込みいただくか、
郵送料(年1,500円)を添えて下記宛お申し込みください。
お問い合わせ 〒865-8533 熊本県玉名市築地玉名局私書箱第5号蓮華院誕生寺
TEL:0968-72-3300