2012年09月22日大日乃光第2022号
歴史的な和解の背後で命を懸ける I さん
ビルマ・カレン族支援に動き出したアルテイック
秋の訪れが実感されるようになった去る九月五日、れんげ国際ボランティア会(アルティックー1ARTIC)の事務局長久家誠司君と「れんげ農苑」の農苑長平野喜幸君は、ミャンマー(ビルマ)のカレン州に入るため、タイのメーサリットに向けて出発しました。一方私は彼らを見送ることなく東京に向かいました。その日、私達が西と東に向かって旅立つ事になったのは、一人の人物の偉大な働きのお陰なのです。
少数民族の結束に情熱を注ぐIさん
その人物を仮にーさんとしておきましょう(Iは愛に通じます)。そのIさんと初めて会ったのは平成十六年十二月十四日、カンボジアの青年僧をIさんが伴って来山されたのが最初でした。
その後、志を同じくする全国の僧侶の方々に声を掛けて、四年前に設立した「宗派を超えてチベットの平和を祈念し行動する僧侶・在家の会」(スーパーサンガ/略称SS)の主要メンバーにもなって頂きました。
その会の活動の一環として、文化人類学者の上田紀行東京工業大学教授(当時は准教授)とIさんの二人で南インドのチベット人難民居留区に調査のために入って頂いた事もあります。
そもそもIさんは、二十年以上前にJVC(日本国際ボランティアセンター)のスタッフとして、カンボジア難民キャンプで働いた事のある人です。
その後、東南アジアの国々を歴訪する中で、それぞれの国で佛教が人びとの生活にしっかりと根付き、それぞれの国や社会の安定のためにいかに大きな力を発揮しているかを、肌身を通して実感されたようです。
そこで彼は、伯父さんが日蓮宗の僧侶であった事から日蓮宗の僧侶としての修行を経て、現在は伯父さんが新寺建立された寺の副住職になっておられます。
四年前のミヤンマー・サイクロン被災者支援
四年前、ナルギス・サイクロン(台風)がミャンマーを襲った時、アルティクでは四川大地震と共にミャンマー緊急募金を行なったのですが、その当時のミャンマー政府は海外からの一切の支援を断っていました。ですから、我々のようなNGOの活動などミャンマー国内で全く出来ない状態でした。
そんな中で幸いなことに、れんげ農苑の平野君はかつて六年間ビルマで日本財団の支援による五十校もの学校建設にたずさわった経験の持ち主でしたから、----------(続く)
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