2015年12月19日大日乃光第2129号
「暗中模索の日々がEメール内観で変わった」
始めに
11月初旬に上海で第6回国際内観療法大会が開催され、中国国内での内観療法の広がりに感動しながら帰ってまいりました。新しい症例としては、不妊治療にも内観を使って効果を上げているという産婦人科の女医さんの報告もあり、内観療法の適用範囲が広がっていることを感じました。
帰国すると今度は、11月20日の熊本日日新聞にEメール内観の事が掲載されるという嬉しいことが起こりました。お陰様で一日内観やEメール内観の申し込みが増えております。今回はEメール内観の体験談を紹介させて頂きます。皆様のお役に立てば幸いです。
「Eメール内観で変わった」
内観で、自分の中で思いもよらない発見があり、生活ががらりと変わりました。
生活そのものが変わったのではなく、私が変わり、私の感じ方が変わりました。
私は、ずっと変わりたかった、もどかしかった。なんとか自分を変えたい。どうにかしたら変わるはずだ。 感謝がいいときけば、むやみになんにでも感謝し、いい言葉使いがいいと聞けば、悲しいときでも楽しいと思いこんだりしました。
でも、頭で分かっているだけで、本当の気づきではなかったから、心は依然として他人への不満や自己嫌悪でいっぱい。周りからどう見られているのか、気になる。そんな自分に蓋をして、また新しい本を買って、楽になりたいと思って実践する。そして結局同じところでいつも躓いて。
何をしても何も変わらないじゃん。不幸でもないけど幸せでもないじゃん。このままの毎日が一生続いていくのかと思うと、退屈で退屈で死んでしまいたい。そう思ったことが何度もありました。
内観のパンフレットを見た時、面白そうだな、と思いましたが、すぐには挑戦できませんでした。 終わった後にまた何も変わっていなかったら、それこそ立ち直れないかもしれないと思っていたからです。
なので、内観の申し込みのときも、ただの好奇心を装いました。本気で来たと思われたくないし、本気で来ていると、自分でも思いたくありませんでした。
でも思い切って挑戦したその一日で、大きな気づきを得ました。母はいつも私のそばにいて、私を愛してくれていた。その母の愛をさえぎったり、距離を置いたり、歪めて見ていたのは、私だったんだ。
太陽はいつもそこにあるのに、自分が勝手に雲を作ったり、雨を降らせてた。そして、光が届かない、足りないと、文句をつけていた。 母に対する被害者意識は、全部自作自演だった。自分の固い殻がパラッと剥げた感じがしました。
内観を続けたら、こうやって、自分で作り上げてきた殻を壊せるかもしれない。本当に変化が起きるかもしれない。その場で料金を支払えなかったにも関わらず、ご好意で、翌日からEメール内観を始めました。ありがとうございました。毎日、内観するごとに、パラパラと殻は剥げていきました。
そして、父に対する高校生の時の私を調べていた時。父の愛情をゆがめていた私の色眼鏡、「父の態度は過保護で過干渉」という、その色眼鏡を作る原因になったのが、友人の悪気も何もない、ただの一言だったという事に気づきました。
オセロ盤で、黒が白に一気にひっくり返っていくように、すべての思い込みが一瞬でひっくり返っていきました。あの感覚は言葉では説明できません。
すべての原因は私の受け止め方、思い込みなんだとはっきりと分かりました。
辛いことも不条理だと思うことも、冷静に調べれば、絶対に私がどこかの時点で、思い込みを作っているんだと分かりました。
その後、自分の体に対する内観をしました。この体があるからこそ、すべてのものを認識し、すべてのものを感じることができる。 そう思うと、楽しい気持ちや嬉しい気持ちだけでなく、悲しいこと、苦しいことでさえも、かけがえのない感情なのだと思えました。無理やりしていたポジティブシンキングで否定していた感情も、すべて思い 切って感じてみよう、そう思ってから、毎日を退屈だと思わなくなりました。
また、五感を内観すると、私の周りがいかに豊かさに恵まれているか分かりました。色や音、味、触れるもの。そのパターンは無数にあって、感じようとすればするほど、どんどん飛び込んできてくれます。 これも生きていなきゃ気づけないんだ。なんて幸せなんだろう。この感覚をできればもっと味わっていたい。
日常生活を送っていれば、そんな余裕はありません。 でも、寝る前に、虫の声を聴いてみる、ごはんの時だけ、味をしっかり味わってみる、そう思うだけで、気づけるようになりました。ただただ幸せを感じることができました。
頭で分かっていても変われなかった。でも内観で自分を調べたら変われました。自分がため込んできた記憶に向き合って、勝手な公式を見つけて、ほどいて。とても有意義な時間でした。
最期は、祖父母を内観し、先祖にも思いを馳せました。自分がどれだけの確率で生まれてこれたのか、どれだけの人の愛が重なって授かった命なのかを心の底から実感しました。内観を受けてから、家族に怒らなくなりました。怒りや不安を感じる回数が格段に減りました。
当たり前が実は有難い。いま、この状態で、幸せである。この言葉を何度も色んな本で目にし、意味が分からないと思い、変わりたいと思い、努力してきて、1ヶ月間の内観で、やっと心の底から実感することができました。
今は、内観に出会うまでの苦しい模索の時期も、あるべき日数だったのだと思っています。決して無駄とは思っていません。内観に出会うべくして出会い、そのタイミングは万事図られていたんだなと感じます。 頭で分かるのではなく、実感として分かる、という感じです。1カ月で得られたものは一生ものです。これからも大事にしていきたいです。本当にありがとうございました。
一日内観でいただいたお昼は本当に美味しかったです。ありがとうございます。毎日メールを見てお返事をくださった大山所長にも心から感謝申し上げます。そして、これから内観を受ける方たちに素晴らしい気づきがありますよう、心からお祈り申し上げます。
終わりに
内観して心の垢を落とすと同時に、この内観者のように、御先祖様にも感謝しましょう。開山大僧正様が仰ったように、御先祖供養は自分自身を清めることでもあるのです。そうすれば、如何なる逆境にあっても感謝できる心境を持てるようになり、幸せを感じ取る力も増えることでしょう。合掌
蓮華院誕生寺内観研修所 http://www.rengein.jp/naikan/
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