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2016年01月19日大日乃光第2131号
「立春を再度の元旦に見立て開運招福への心構えを作ろう」

二月三日の「節分」は一年の運気の改まる日
 
新年明けまして、おめでとうございます。
今年初めてお目に掛かる皆様には、本年をどの様にお迎えでしたでしょうか?

一年の計は立てられましたでしょうか?まだ立てておられない方は、今日中にでも一年の計を立てて下さい。目標は人を前向きにしますし、向上心を植え付ける種にもなるものです。

本誌が皆さんのお手元に届くのは今月二十日前後になるかと思います。そこで初さんまいりにしては少し早いのですが、節分のお話をしてみたいと思います。

「節分」は、「二十四節気」の一つである「立春」の前日に当たります。旧暦(太陰太陽暦)では「立春」が一年の始めとされ、唱歌『茶摘み』で有名な「八十八夜」や、農家に台風への注意を促す「二百十日」などを数え始める日でもありました。

そして「立春」の前日である「節分」は大晦日の役割を持ち、一年間の厄払いの日とされてきました。このように言い換えれば、旧暦で年が改まる前日(節分)に、最も大きく運気が改まるという道理が容易に理解出来ると思います。

この節分の日には、日本各地で様々な行事が営まれてきました。平安時代には宮中で「追儺式」(鬼祓いの儀式)が執り行われ、やがて江戸時代以降、鬼(邪気)を豆によって追い払う「豆まき」が一般的にも行われるようになりました。
 
「星供護摩祈祷」と私達の心構え
 
本院のこの本堂では二月一日から二月三日の節分の日までの三日間、早朝三時頃から全国の信者の皆さん方、そして多くの有縁の方々のために、密教秘法の「開運護摩」を三座焚いてご祈祷致します。これは日々の早朝の祈祷の前に修します。

このご祈祷は「大難を小難に、小難を無難に」、そして更には災いを転じて福と為す「転禍為福」(てんかいふく)を祈る護摩祈祷です。

この様な密教祈祷による「星まつり」に対して、それを申し込まれた方の中から、「私自身は節分に当たってどんな心構えが必要なのでしょうか?」とお尋ねされた事があります。

それに対して、「節分は運気の変わり目なので、開運の意味を込めて皆さんの為に祈りますが、あなたご自身も、これまでの生活習慣の中に何か一つでもよいから、新しい良き習慣を加えて、それを生活に活かして下さい」と答えました。

さらに良いのは、これまで佛壇があってもお参りした事のない若い人は、ご自宅の佛壇や神棚を拝んで下さい。
 
二月七日、奥之院で開運招福の「豆まき」と「功徳行」
 
一方、当山の奥之院では「功徳行」の日と重なる二月七日の日曜日、午前と午後の二回に分けて奥之院で「豆まき」を執り行います。

大梵鐘「飛龍の鐘」の真下に豆をお供えし、轟音と共に豆をお清めして、申歳生まれの歳男、歳女の方々と一緒に、お参りの方々に豆まきを致します。

午前の豆まきが終わってからは、毎月恒例の「功徳行」を修します。この「功徳行」は一般の方も、どなたでも参加出来る、当山の奥之院だけで出来る修行です。わずか二時間半の短い修行ですが、節分の大きな目的である「厄払い」としては、これ以上ない素晴らしい修行だと実感しています。

午前十一時からの大梵鐘を撞いての豆まきを終えて、昼食(お寺でお接待も出来ますし、門前の「一心会館 たんぽぽ堂」でも昼食は出来ます)後、十二時半から三時までのこの「功徳行」は厄払いの様々な風習を超える、ご自身の心と体を通した最高の厄払いなのであります。
 
三つの習慣が開運の基礎
 
習慣は第二の個性と申します。良き習慣を続ける事が、運勢を少しずつでも開いて行く事につながります。具体的には元旦号でもお伝えした、
一、「はきもの」を揃える。
二、互いに挨拶し合う。(佛様への挨拶)
三、食事の時「いただきます」「ごちそうさま」と言う

「こんな簡単な事か!」と言われそうですが、確実に実行出来ている人はそれ程多くはないかもしれません。また一年の計を元旦に決めた方も、もう一度、この「節分」で挑戦してみるのもよいでしょう。

先の三つの良き習慣は、自分自身が確実に出来ている方も、家族や、一緒には住んでいない子や孫にも伝えて頂きたいものです。

例えば久々に訪ねて来た子や孫に対して、「はきもの」が揃っていない時には、気付かない内にご自身が揃えてみる。また子や孫が訪ねて来た時に、こちらから模範を示してキッチリと挨拶をするなど、子や孫が習慣として身に付くまで自分で示し続けることが大切です。私も孫が育って行くに従って「良き習慣を伝えることに心しなければ」と実感しているところです。
 
明るい笑顔を作る「恵方巻き」
 
平成十年頃に関西地方から始まった「恵方巻き」の風習が、十年程前から、こちら九州でも広まり始めました。
「恵方巻き」の風習では、そちらの方角を向いて、大口を開けて海苔巻きの寿司を食べると縁起が良いとされていることを知る人は多いと思います。

これは、いわゆる「縁起担ぎ」なのですが、この「大口を開けて」というところがミソです。これは口を大きく開けて大笑いしている姿に意味があるのです。

「笑う門には福来たる」と昔の人はよく言ったものです。これは良い事、嬉しい事があったから笑っているのではなく「笑っていたから福が来た」という事なのです。

その反対が「泣きっ面に蜂」です。これも蜂に刺されたから泣いているのではありません。泣いているところに、さらに蜂が刺しに来るのです。

大口を開けて笑う事によって「笑う門には福来たる」と…明るい笑顔を作ることによって、心のあり方を明るい状態にする事が大切なのです。
 
明るく前向きな習慣が 開運の秘訣
 
二番目の良き習慣としての「互いに挨拶し合う」事を家庭へ、さらに隣近所へと広げて、周りの人々に笑顔で挨拶するという事を習慣にしていきましょう。

毎日一回でも多く笑顔で挨拶し合う事が、運勢を良くするための、とても大切なことであると、私は確信しています。

笑う気にならない時でも、鏡の前で敢えて笑顔を作って声を出して大笑いしてみて下さい。この笑顔や笑いによって何かが変わって来る事は、科学的にも証明されつつあります。

昨年もお伝えしましたが、世界的な遺伝子工学の権威であられる村上和雄先生は、笑いによって糖尿病の人の血糖値が下がるという事実を科学雑誌に発表されました。血糖値までも下げる力を、なぜ笑いが持っているのかはまだ充分には分かっていません。しかし実際に血糖値が下がる事は実験によって証明されています。

という事は、「笑う門には福来たる」もいつの日にか、科学的にも証明される日が来るに違いありません。心の働きが前向きな人は周りの人びとの幸福を祈ったり、周りの人の役に立とうとされます。その心持ちが、その人自身をも幸福に導く大切な要素に違いありません。

ですから先ず自分から笑顔で挨拶をしましょう。そこから小さな変化が現れるに違いありません。
 
感謝の祈りが運勢を開く
 
次に運勢を開く大切な心構えは、当山の三信条の二番目の「感謝の心」です。これは良き習慣の、食事の時の「いただきます」「ごちそうさま」が象徴しています。

人生には様々な節目や転機があります。自分に都合のよい事には、どなたも感謝出来るますが、不都合な事柄にはついグチや不平不満を言ってしまいます。

そんな時は、ご自宅の皇円大菩薩様の御分霊に向かってそのグチや不満を言ってみて下さい。お参りのはじめに親に甘えるように語りかけて下さい。

その後、一心に『般若心経』や『光明真言』を、そして「南無皇円大菩薩」と御宝号を何度も唱えて下さい。何度も唱えている内に、様々な不安や悩みが軽くなり、楽になるはずです。御宝号そのものに「ありがとうございます」という感謝の思いを込めて唱えて下さい。
 
幸運をもたらす言葉とは?
 
運勢を開く心構えを作る、いま一つの方法は、一回でも多く「ありがとう」「ありがとうございます」と、日々の生活の中で口に出して言う事が大切です。

これは良き習慣の三番目の、食事の時に「いただきます」「ごちそうさま」を言う事が出発点になるはずです。

笑顔や笑いが幸運を呼び寄せるのと同じように、有り難い事があったから「ありがとう」と言うだけでなく、逆に普段からできるだけ「ありがとう」と言っていると、有り難い事が向こうからやって来るのです。

まず家族で、そして周りの人びとに一回でも多く、「有り難うございます」「アリガトウ」と言いながら、運気を開いて行きましょう。合掌
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