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大日乃光






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2017年03月09日大日乃光第2169号
「月々の先祖供養で更なる幸福を」

人が病気になる三つの原因
 
数年前から数人の若い弟子達と輪読会を続けて来ました。今回輪読する書籍は『日本真言の哲学』(金山穆韶・柳田謙十郎著/平成二十年/大法輪閣)です。この本は弘法大師の著作の『秘蔵宝鑰』と『辯顕密二教論』がテーマになっています。その『秘蔵宝鑰』をさらに広げた大著が『秘密曼荼羅十住心論』で、その中にはこの様な論述があります。
 
人が病気になるには三つの原因がある。

(一)不摂生による病気
(二)病原菌による病気
(当時は病原菌の事が分かっていなかったので、「業」による病気とされています)
(三)怨霊(不成佛霊)による病気

この内の(三)は、現代医学では全く対象にしていない病の原因です。

医療では治せない先祖のサワリ

 
当山でお受けする病気についての様々な「お尋ね」の中で最も多いのが、(三)の怨霊による病気で、「先祖のサワリ(障り)」とお答えする場合です。その対策として、五日間や十日、さらには十五日、二十日の先祖供養を勧める場合があります。この先祖のサワリこそ、先の(三)に当たる怨霊であり、その多くがご先祖様による霊障なのです。
 
現代科学や近代の医学では、これらの霊障としての「先祖の障り」は全く治療の対象にはなりませんので、原因がわからないままに薬が処方されている場合が多々あります。しかしこの霊障に基づく病気は、現代医学では治しようがないわけです。
 
霊障を除く唯一の方法
 
これらの霊障を除くには真言密教の護摩祈祷以外には手立てがほとんどないわけですが、この事を弘法大師ご自身が、その最も大事な著作の中でお書きになっているにも関わらず、真言宗の僧侶の方々でさえもほとんどご存知ないか意識されていないのが現状です。
 
現在では真言宗の寺院でさえも、霊障を除く祈祷を行なっている寺院はほとんどなく、八割九割のお寺では死者儀礼の一環としての葬式やそれに伴う供養が行われていますが、その多くは霊障を除く為の供養ではなく、単なる儀式としての供養に終始しているのが現状です。
 
祈祷が中心の蓮華院誕生寺
 
それに対して当山では、鎮魂または除霊としての供養を通じて病気平癒や開運厄除の祈祷としての供養を修するのがほとんどであります。
 
春秋の彼岸供養などの「四度供養」の場合は、専ら鎮魂慰霊としての供養が主な目的ですが、これらの供養も開運や健康祈願、さらには子孫繁栄などの運勢を開く祈祷的な供養にもなっているのです。
 
この様な祈祷としての供養を実修しているお寺は、全国でもあまり多くはありません。この場合の鎮魂や除霊としての祈祷を修する時、当山では御本尊皇円大菩薩様の絶大なる御霊力を頂きながら行ないます。

まさにこの様な御祈祷は、開山上人是信大僧正様が、皇円大菩薩様との邂逅(巡り会い)を果たされた昭和四年の十二月十日から、この蓮華院誕生寺で始まったのであります。
 
幸福を集める先祖追善護摩供養
 
当山の信仰にまだ日の浅いお方には、ぜひとも一度でも多く、毎月の「先祖追善護摩供養」を続けて頂きたいものであります。長年当山の信仰をしておられる方々には、毎月一座(五日間)から六座(三十日間)の月決め供養を続けておられる方が多くおられます。
 
病気以外にも夫婦の不仲や家庭の不和、さらには子供の非行や引きこもりなど、様々な不幸は先祖供養の不足によって起こる事が多いのであります。その意味で、一度でも多く先祖供養を続けられる事によって家庭内がまとまり、家族一人ひとりの運勢も開け、幸福な日々に繋がって行くのであります。
 
当山のこの様な供養や祈祷は皇円大菩薩様の絶大なる御霊力を頂きながら行っており、その原点は皇円上人様が当時何万、何十万もの人々の苦しみへの救済の方法を探り、解決するための修行に入る事を発願された事にあります。それが今を去ること八百四十九年前の、嘉応元年六月十三日のその日なのであります。
 
皇円大菩薩様御入定八百五十年大遠忌に向けて
 
来年の六月十三日は、皇円大菩薩様が先の「衆生済度の御誓願」を立てられて八百五十年の大遠忌の記念すべき時に当ります。この日に向けて、二十年前には五重塔が大地から湧き出し、大四天王像が虚空からこの地に結実し、六年前には南大門が再建され、更には新たに多宝塔が深い大地から湧き出して出現しつつあります。
 
四十九年前の昭和四十三年は、「皇円大菩薩様御入定八百年大遠忌」でした。その記念として現在の本堂と鐘楼堂、そして延命門が完成し、その年の四月十三日に落慶法要と大遠忌法要が厳修されました。更にはもっと多くの人々にご縁を広げるために、奥之院の建立が発願されたのでした。
 
来年の八百五十年大遠忌では、五重塔とすでに再建された南大門に加え、多宝塔の完成と共に大遠忌法要を厳修出来るという事に、皇円大菩薩様の御霊力が更に高度にパワーアップしていると実感しているのは私だけでしょうか?
 
三信条の実践が幸福のモト
 
先日の名古屋での東海支部布教会の時、あるご婦人が特別指導の際に、「私が皇円大菩薩様とのご縁を頂きまして、今年で四十五年になります。その間に頂いたご利益は、それはそれは数えきれません。蓮華院様とのご縁がなければ私の人生はどうなっていたか想像も出来ません」と、しみじみと話されました。
 
何か特に相談したい事があった訳ではなく、ただただこれまでのお礼を私に直接お伝えされたかったご様子でした。この様な信者の方々は、日本全国に満ち満ちておられるに違いありません。
 
これもひとえに御本尊皇円大菩薩様の衆生済度の御誓願を一心にその身に受けて、日々のご祈祷に明け暮れた歴代貫主のご努力の積み重ねの上に、また歴代貫主のお加護を頂きながら日々の祈祷を続けられるこの身の幸せを実感している今日であります。

信者の皆様が深く感謝の日々をお過ごしになっておられる、その感謝のお心に倍する程の喜びと、感謝の毎日を送らせて頂いている、我が身の幸せを噛み締めております。
 
一心に皇円大菩薩様におすがりする、その信心力を更に高めるのは、何と言っても日々の深い反省となお一層深い感謝の心、そしてその感謝の気持ちを具体的な奉仕の行動に結びつける具体的な日々の善行を重ねて功徳を積まれる事がいかに大事であるのかを、皆様も改めて深く深く心に留めて頂きますようお願い申し上げます。合掌




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