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大日乃光






大日乃光

2020年01月29日大日乃光第2263号
笑顔と感謝の言葉があなたの運勢を開く

一年で一番寒い季節を迎えています。
皆さん風邪など引かないよう元気に過ごして下さい。私もボチボチ元気です。
 
二十四節気で言えば「小寒」から「大寒」に当たる今頃が、一年で最も寒い時期に当たります。実際に日照時間が一番短いのは十二月二十二日の冬至でしたから、その時を境に暖かくなるはずですが、地球全体の気温の変化には一ヶ月以上もの時間を要するわけです。
 
人生も同じ事で、目標を定めて努力を始めても、その成果が現れるにはそれなりのズレが生じるようです。
 
二月の節分が特別な理由
 
来たる二月四日は「立春」で、その前日が「節分」です。節分は「冬至」や「大寒」などの二十四節気の中の立春、立夏、立秋、立冬の前日の事なので本当は年に四回あるのですが、この二月の節分が運気の大きく変わる節目の時期に当たるので、日本古来の行事の日取りとして今日まで伝わってきました。
 
明けて四日の立春は「八十八夜」や「二百十日」など農業の起算日に当たり、新しい運勢の開始を告げる正月に相当します。
 
そこで前日の節分に、宮中では古来から「追儺式(ついなしき=厄祓いの儀式)」が行われ、江戸時代からは「豆まき」として庶民にも広まり、今日に至っています。
 
この節分は今一度、私達が何か新しい事を始めたり、心に決めて決意を新たにするのに相応しい時期でもあります。「一年の計」をまだ立てていない方は、この節分で一年の目標を立てて下さい。
 
運勢をつかさどる九つの星
 
当山では二月一日から三日まで、普段の早暁の御祈祷の前に密教秘法の「星供護摩」を、全国の信者の皆さんの為の開運の意味を込めて、三座の護摩を焚きます。これは大難を小難に、小難を無難に転じる為の御祈祷です。星祭り運勢表を見て下さい。
 
全ての人はその生まれた年月によって「一白水星」から「九紫火星」までのいずれかの星の元に生まれます(本命星)。これは生涯変わりません。
 
今年(二月四日から)は「七赤金星」の年に入るのですが、皆さんそれぞれの生まれ星がどの方角に定まるかによって、おおよその吉凶が決まるのです。これは毎年この節分を境に、その年の吉凶が順送りに変化し巡って行きます。その意味では、この運気の吉凶は平等に変化しているのです。
 
それでも今年が凶の人は「何とか少しでも悪くならない様に」と願い、または吉の人も「更に運気が良くなる様に」と願うのが人の常です。このように多くの人々の「少しでも運気を上げたい」という切実な願いから、星まつりの行事が古来連綿と続いているのであります。
 
それでは、既に当山に星まつりを申し込まれた皆さんは、この節分をどんな心構えで過ごしたら、より開運に繋がるのかを少しお話し致します。
 
「星供護摩祈祷」と私達の心構え
 
まずは、この「節分」が一年の中で一番運気の変わる時期である事をしっかりと心に留めて過ごしてください。大晦日から元旦を迎えた時のように、厳粛な心構えで過ごして頂きたいものです。
 
以前、「星まつり」を申し込まれた方から、「私自身は節分に当ってどんな心構えが必要なのでしょうか?」とお尋ねされた事があります。
 
それに対し、「節分は運気の変わり目なので、開運の意味を込めて皆さんの為に祈りますが、あなたご自身も、これまでの生活習慣の中に何か一つでもよいから、新しい良き習慣を加えるか、あまり良くない習慣であれば思い切ってそれをやめる決意をなさってはいかがでしょうか?」と答えました。
 
これは例えば、「これまでよりも三十分早く起きる」でも良いですし、「一日の始まりに朝日を拝む」、「朝日に向かって歩く」でも良いと思います。また、これまでタバコを吸っていた人は、この日を境に禁煙するのも良いでしょう。
 
開運の秘訣は「諦めない」こと
 

「習慣は第二の個性」とも言われます。良い習慣を続ける事が、運勢を少しずつ開いて行く事に繋がるのです。この続けるという事が肝要です。
 
また、何度やり直してもよいのです。一年の計を元旦に決めた方も、今一度、「節分」を機に挑戦してみるのもよいでしょう。
 
そして「諦めない」事が大切です。今、苦難の只中に居られる方は、くじけそうになったり「もうだめだ!」と思われる時もあるでしょう。そういう時こそ、コツコツと続けて来た期間が長ければ長い程、目に見えない「何かに守られている」と感じる事が出来るはずです。
これを一度味わうと、「自分は守られている」と確信する事が出来るのです。
 
どんなに意思が弱くても、力が無くとも、諦めさえしなければ必ず道は開けます。
 
「笑う門には福来たる」
 
今年の「恵方」は「庚子(かのえね=西南西やや西)」の方角と言われます。「恵方巻き」の風習では、その方角を向いて、大口を開けて海苔巻きの寿司を食べると縁起が良いとされています。
 
これはいわゆる「縁起担ぎ」なのですが、この「大口を開けて」食べるのがミソで、口を大きく開けて大笑いしているような姿に意味があるのです。「笑う門には福来たる」と昔の人はよく言ったものです。たとえば良い事、嬉しい事があったから笑っているのではなく「笑っていたから福が来た」という事なのです。
 
その反対が「泣きっ面に蜂」です。これも蜂に刺されたから泣いているのではありません。泣いているところに、さらに蜂が刺しに来たのです。
 
「縁起担ぎ」の「縁起」という言葉は、もともと全ての物事には原因があり、縁が加わって結果として何事かが起こる、という事です。大口を開けて笑い、明るい笑顔を作ることによって、心の有り様を明るい状態にする事が肝心なのです。
 
笑いの効能
 
先に良き習慣が運勢を開くと言いました。その良き習慣の一つとして、自分の方から周りの人々に笑顔で接して下さい。毎日一回でも多く笑う事が、運勢を良くするための、とても大切なことであると確信しています。笑う気にならなくても、鏡の前で笑顔を作って声を出して大笑いしてみて下さい。
私自身、信者の皆さんと面接しての相談を受けます(これを当山では「特別指導」と言う)。
時に重く、つらい相談もありますが、最初と最後には努めて笑顔で接する事を心掛けています。そうすると、ほとんどの方は笑顔になって帰って行かれます。
 
この笑顔や笑いによって何かが変わって来る事は、科学的にも一部証明されています。世界的な遺伝子工学の権威、村上和雄先生は、笑いによって糖尿病の人の血糖値が下がるという実験結果を発表されました。
 
心の働きが前向きな人は周りの人びとの幸福を祈ったり、周りの人の役に立とうとします。その心持ちが、その人自身をも幸福に導くに違いありません。そこでまず自分から笑いかけてみましょう。そこから小さな変化が現れるに違いありません。
 
運勢を開く感謝の心
 

次に運勢を開く大切な心構えは、「感謝の心」です。
 
人生には様々な節目や転機があります。自分に都合のよい事には誰でも感謝出来ますが、不都合な事柄にはついグチや不平不満を言ってしまいます。そんな時は、ご自宅の皇円大菩薩様の御分霊に向かってそのグチや不満を言ってみて下さい。お参りのはじめに親に甘えるように語りかけてみて下さい。
 
その後、一心に『般若心経』や『光明真言』を、そして「南無皇円大菩薩」と、御宝号そのものに「ありがとうございます」という感謝の思いを込めて何度も唱えて下さい。何度も唱えている内に、様々な不安や悩みが軽くなり、楽になるはずです。
 
この感覚を一度しっかり身に付けると開運へのゆるぎない道が開けます。
 
感謝の心を育む「ありがとう」
 
運勢を開く心構えを作る、いま一つの方法は、なるべく「ありがとう」「ありがとうございます」と、日々の生活の中で口に出して言う事です。
 
人によってはこの「ありがとう」の代わりに「すみません」と言う方がおられます。しかし「すみません」では、それを言う本人の心に前向きなエネルギーが生まれにくいのです。どちらかと言えば、心のエネルギーが抜けて行く負の方向に作用してしまいます。
 
笑顔・笑いが幸運を呼び寄せるのと同じように、有り難い事があったから「ありがとう」と言うだけでなく、逆に普段からできるだけ「ありがとう」と言っていると、有り難い事が向こうからやって来るのです。
 
周りの人びとに一回でも多く、「有り難うございます」「アリガトウ」と言いながら、運を開いて行きましょう。
 
二月二日、奥之院で二つの「功徳」を重ねよう
 
節分に最も近い日曜日に奥之院では開運豆まきを執り行い、毎月第一日曜日に行っている「功徳行」を厳修致します。信者の皆さんは是非とも「開運節分豆まき」と「功徳行」の重なる二月二日にご家族の皆さん、更には友人知人を誘って奥之院にお参り下さい。
 
このように友人知人を誘ってお参りされる事は、佛様への御縁繋ぎになるばかりでなく、福を呼び込む大きな「功徳」にもなります。そして自ら「功徳行」にも参加し、より確実な開運厄除けの節分にして下さい。
 
節分に当たり、全国の信者の皆さんの更なる開運と除災招福を、三日間の星供護摩祈祷で至心にお祈りいたしますと共に、皆様にとって幸多き日々が続きますよう、心から祈念申し上げます。合掌




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