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2021年01月28日大日乃光第2296号
コロナ禍の中の「節分」に当り心の中の『鬼』を滅ぼそう!!

コロナ禍の中の「節分」に当り心の中の『鬼』を滅ぼそう!!
 
先のお正月初御縁日、初まいりにはコロナ禍の中、ようこそお参りでした。
 
当山独自のけむり護摩祈祷には、貫主大僧正様に御出座頂きまして無魔成満。その後の御法話、お加持と、全国の信者の皆様へのライブ配信も無事にできました。これも偏に皇円大菩薩様の絶大なる御加護の賜物と、誠に有難い事と思っております。
 
コロナ禍の中で実践したい教え
 
さて世間では、一月八日から関東の一都三県で、十四日からは二府五県を加え、他にも各自治体独自による二月七日までの新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が発出されました。
 
全国の信者の皆様におかれましては、第三波と呼ばれる感染症の急拡大の中で、政府や各都府県の要請に従い、さぞ不自由で不安な毎日を送られている事と存じ上げます。信仰的にも蓮華院にお参りして、皇円大菩薩様に直接お礼参りする事が自由に任せず、お気持ちの上でもさぞご不便な事と拝察いたしております。
 
しかしこのような苦難の時にこそ、貫主大僧正様が日頃仰って来られた教えを思い出し、真剣な祈りの力でマイナスをプラスに転じるような生活を実践して行かなければと思っております。
 
先の初まいりでも仰られた、御宝号を日に何度も何度もお唱えする事。良き生活習慣の三項目を実践する事。真言密教の「三密」の実践に努めてみる事。これを機に「Eメール内観」を受けてみる事。ご先祖様を自分自身の過去世とも思い、追善供養する事。心の底からの笑いで遺伝子のスイッチを入れる事等々。他にもたくさんの事を教えて頂きました。
 
信者の皆様にはぜひこの機会に、この中のどれか一つでも実践して頂き、晴れてコロナ禍が終息した後のお寺へのお参りで、貫主大僧正様をはじめ、私達にぜひ直にお話し頂きたいと願っております。
 
令和三年の節分は二月二日
 
ところでニュースなどで皆さん耳にしておられるでしょうが、今年の節分が二月二日と知って驚かれた人もおられると思います。二日の節分は明治三十年(一八九七年)以来、何と百二十四年ぶりと聞いております。
 
これは天変地異等ではなく、二十四節気の中で「春分」の太陽の位置を起点(〇度)として、「立春」の太陽の位置(三一五度=マイナス四五度になる瞬間)が、現在のグレゴリオ暦では四日ではなく三日になるので、令和三年の「立春」が二月三日と定まり、それに伴って前日の節分が二日と決まったわけです。これは日本では国立天文台暦計算室が発表します。
 
来年の節分は再び二月三日に戻りますが、次は令和七年、十一年と、今後は四年に一回の頻度で二日の節分が巡って来るようになります。このような暦(日取りの決定)は東洋の文化の中で、日本では佛教や神道などの祭礼法要の儀式を中心に、実際の天象に合わせる事が今でも大切に守られて来ています。
 
とは言え寺内の行事としては、お申し込みの際に信者の皆さんが急な変更に混乱されないように、例年通り、貫主大僧正様が二月一日から三日まで、星供護摩祈祷を修されます。
普段の早暁の御祈祷の前に全国の信者の皆さんの為に開運の意味を込めて、三座の護摩を焚かれます。大難を小難に、小難を無難に転じる御祈祷です。
 
人々の願いを叶えてきた星まつり
 
全ての人はその生まれた年月によって「一白水星」から「九紫火星」までの星のいずれかの星の下に生まれます(本命星)。これは生涯変わりません。令和三年は「六白金星」の年に入りますが、皆さんそれぞれの生まれ星がどの方角に定まるかによって、おおよその吉凶が決まります。
 
運勢は毎年節分の後に変わりますが、その年々の吉凶は順送りに変化し、全ての人の吉凶が変遷していきます。その意味では、この運気の吉凶は平等に変化しているのです。それでも今年が凶の人は「何とか少しでも悪くならない様に」と願い、または吉の人も「更に運気が良くなる様に」と願うのが人の常です。このような人々の「少しでも運気を上げたい」という願いから、節分星まつりの行事が古来連綿と続いているのです。
 
それでは、既に当山に星まつりを申し込まれた皆さんは、この節分をどんな心構えで過ごしたら、より開運に繋がるのかを少しお話し致します。
 
節分に当っての心構えは心の中の「鬼」を退治すること
 
まずは、この「節分」が一年の中で運気の変わる大切な時期である事をしっかりと心に納めて過ごしてください。例えば大晦日から元旦を迎えた時のように、厳粛な緊張感を持って過ごして頂きたいものです。
 
毎年奥之院では、この時期に一番近い日曜日に「開運豆まき」を執り行います。大梵鐘の真下に豆をお供えし、至心に祈りを込めた後、大梵鐘を撞いてその音声で豆をお加持し、加えて錫杖でのお加持の後に、年男・年女の皆さん方にも参加して頂いて豆まきを致します。
 
その前に必ずこんな法話を致します。「これから『鬼は外!福は内!』と大きな声と共に豆をまきますが、そもそもこの鬼とは何でしょうか?」と。赤鬼・青鬼と角の生えた鬼を想像されるかもしれませんが、本当は私たちの心の中にある『貪・瞋・痴』の『三毒』に代表される悪い心が鬼なのです。
 
自分のものではないのに欲しがる貪りの心(貪)、不必要で理不尽な怒りの心(瞋)、そして物事の道理のわからない無知な心(痴)などです。これらの三毒から百八煩悩と言われる多くの煩悩が生まれ、様々な諍いや争い、数々の悩み苦しみが生まれるのです。この人間の悩み苦しみの元が鬼にも例えられる『煩悩』なのです。
 
最近のこのコロナ禍の中で、人々は「自粛警察」や「マスク警察」などの言葉に象徴されるような、偏った知識に基づく過剰な正義感や思い込み、或いは自粛自粛で稼業が追い込まれての怒りや恨みの感情に惑い、まさに煩悩に踊らされ気味になって来ています。
 
ですからここでそれぞれのご家庭でも、『鬼はー外!!』と、まかれた豆をご自身の心の中の煩悩に当てて、心の中のわだかまりを一度追い出して、リセットしてみて下さい。子ども達には、まかれた豆を我先に取り合うのでは貪りの心になってしまいますよと、この機会にぜひ教えてあげて下さい。
 
そして『福はー内!!』で感謝の心、反省の心、奉仕の心など、良き心構えを自分の心に取り込んで下さい。このことによって貪りの心を奉仕の心に、怒りの心を優しく穏やかな心に、真実に暗い迷いの心を謙虚で真面目な広い心に転換して下さい。
 
更にこのように心を転換する為に、日々の生活の中で具体的な良き習慣を一つでも多く身につけて、それを毎日思い起こして実践し続けて下さい。習慣が変わると人格が変わり、人生まで変わるのです。これが究極的な開運への道です。
 
例えばなるべく一回でも多く『ありがとう』と言いましょう。一回でも多く笑顔で接しましょう。そして一回でも多く笑いましょう。更には一回でも多く、周りの人への親切な行動を具体的に実行しましょう。このように表に現れる良き習慣を身に付けることが、福を呼び込む最大の事柄なのです。
 
二月七日、奥之院で運勢を開く
 
来たる二月七日は、毎月第一日曜日に行っている「功徳行」を、「開運豆まき」と前後して執行致します。東京ドーム四個分以上もの広大な境内を存分に使い、できるだけ密接しないように豆まきを行う予定でおります。
 
信者の皆さんも、二月七日には奥之院にお参りされて、「功徳行」にも参加されて、より確実に運勢を開いて下さい。一年間の良き転機を呼び込む節分に当り、全国の信者の皆さんの更なる開運と除災招福を、三日間の星供護摩祈祷で至心にお祈り頂きます。

皆様にとって幸多き日々が続きますよう、寺内一同心からお祈り申し上げます。合掌
 




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