2023年01月31日大日乃光第2360号
笑顔と感謝、奉仕の心で高める節分星まつりの開運の功徳
笑顔と感謝、奉仕の心で高める節分星まつりの開運の功徳
皆さん、ようこそお参りでした。こちら九州ではお正月から例年に比べて穏やかな日が続いております。これから「大寒」の候を迎えますが、全国の信者の皆さんが風邪などに罹らないよう、毎朝の御祈祷で真摯に祈っております。
先の正月初まいり法要では当山独自の「けむり護摩祈祷」に、「百万遍大数珠廻し」も無魔成満。これも偏に皇円大菩薩様の絶大なる御加護の賜物と、誠に有難い事と思っております。
二月の節分が特別な理由
さて「大寒」の次は、もう「春の気配が立ち始める日」という意味の「立春」を迎えます。今年の「立春」は二月四日、その前日の三日が「節分」に当ります。春の始まりである「立春」は「八十八夜」や「二百十日」など農業の起算日に当り、この日を境に新しい年の運勢も始まります。
その前日の「節分」は運気の大きく変わる節目に当ります。神道でも一年納めの大祓いを行う日として今日まで伝わっています。宮中では古来、この日に「追儺式(ついなしき=厄祓いの儀式)」が行われ、江戸時代からは「豆まき」として庶民に広まりました。それが今日でも各家庭に伝わっています。
運勢をつかさどる九つの星
下の運勢表を見て下さい。全ての人はその生まれた年によって、「一白水星」から「九紫火星」までのいずれかの星に定まります。これを「本命星」と言います。これは生涯変わりません。
来たる二月四日から令和五年の運勢に入ります。皆さんそれぞれの生まれ星がどの方位に定まるかによって、おおよその吉凶が決まるのです。
これは毎年立春から変わりますので、全ての人のその年々の吉凶が順送りに変化して行くのです。その意味では、この運気の吉凶は平等に循環しているのです。
運勢表で今年が凶と出た人は「何とか少しでも悪くならない様に」と願い、また吉の人も「更に運気が良くなる様に」と願うのが人の常です。
このように多くの人々の「少しでも運気を上げたい」という切実な願いから、節分にはそれぞれの星を供養する「星まつり」が千二百年以上昔から連綿と続いているのです。
「星供護摩祈祷」と私達の心構え
当山では二月一日から、この運気の大きな変わり目である二月三日の節分まで、全国の信者の皆さん方、そして「星まつり」を申し込まれた方々のために、密教秘法の「星供護摩」を三座焚いて御祈祷致します。これは「大難を小難に、小難を無難に」と転じるように祈ります。
この密教祈祷による「星まつり」を申し込まれた方の中から、「私自身は節分に当たってどんな心構えが必要なのでしょうか?」とお尋ねされた事があります。
それに対して、「節分は運気の変わり目なので、開運の意味を込めて皆さんの為に祈りますが、あなたご自身も、これまでの生活習慣の中に何か一つでも、新しい良き習慣を加えるか、あまり良くない習慣であれば思い切ってそれをやめる決意をなさってはいかがでしょうか?」と答えています。
これは例えば、「これまでよりも三十分早く起きる」でも、「一日の始まりに朝日を拝む」とか「少しでも散歩する」でも良いのです。節分は、私達が何か新しい事を始めたり、心に決めて決意を新たにするのに最も相応しい時期でもあるのです。
開運の秘訣は「諦めない」こと
習慣は第二の個性です。良き習慣を続ける事が、運勢を開く事に繋がるのです。この続けるという事が大切です。一年の計を元旦に定めた方も、いま一度、この「節分」を機に再び挑戦してみるのもよいでしょう。そして「諦めない」事が肝心です。
今、苦難の只中に居られる方は、くじけそうになったり「もうだめだ!」と思われる時もあるでしょう。そういう時こそ、コツコツと決めた事を続けて来た期間が長ければ長い程、目に見えない「何かに守られている」と感じる事が出来るはずです。
これを一度味わえば、「自分は守られている」と感じ、「有難い」と思う事が出来るのです。
進む方向が正しければ、どんなに意思が弱くても、力が無くても、諦めさえしなければ必ず道は開けます。
実証された笑顔の効能
先に良き習慣を続ける事が運勢を開くと申しました。二番目に、他の人、周りの人々に自分から笑顔で接するという事をぜひ習慣にして頂きたいと思います。
私自身、今年の一年の計の第三に「笑顔を増やす事」を立てています。毎日一回でも多く笑う事が、運勢を良くするためにはとても大切な事であると、これまでの経験から確信しています。
笑う気にならなくても、鏡の前で笑顔を作り、声を出して大笑いしてみて下さい。この笑顔や笑いによって何かが変わって来る事は、科学的にも一部証明されています。
世界的な遺伝子工学の権威であられた故村上和雄先生は、笑いによって糖尿病の人の血糖値が下がるという事実を世界的な科学雑誌に発表されました。なぜ笑いが血糖値を下げる力を持っているのかは、まだ充分には解明されていません。しかし実際に血糖値が下がる事は証明されたのです。
心の働きが前向きな人は、周りの人々の幸福を祈ったり、周りの人の役に立とうとされます。その心持ちこそが、その人自身をも幸福に導くのです。ですから先ず自分の方から積極的に笑顔で接してみましょう。そこから小さな変化が現れるに違いありません。
運勢を開く感謝の心
次に運勢を開く心構えの三番目は、「感謝」の心です。
人生には様々な節目や転機があります。自分に都合のよい事があれば、どなたも感謝しますが、不都合な結果にはついグチや不平不満を言ってしまいます。そんな時は、ご自宅で皇円大菩薩様に向かってグチや不満を言ってみて下さい。またお参りのはじめに、親に甘えるように語りかけて下さい。
その後、一心に『般若心経』や『光明真言』を、そして「南無皇円大菩薩」と御宝号を何度も唱えて下さい。何度も唱える内に、様々な不安や悩みが軽くなり、楽になるはずです。
御宝号そのものに「有難うございます」という感謝の思いを込めて唱えて下さい。この感覚を一度しっかりと身に付けると、開運へのゆるぎない道が開けます。
感謝の心を育む「有難う」
運勢を開く心構えの四番目は、日々の生活の中で「有難う」を口に出して数多く言う事です。
人によっては、この「有難う」の代わりに「すみません」と言われているかもしれません。
しかし「すみません」では、心に前向きなものが生まれにくいのです。どちらかと言えば、心のエネルギーが抜けて行く方向に働いてしまいます。
笑顔・笑いが幸運を呼び寄せるように、有難い事があったから「有難う」と言うだけでなく、逆に普段からできるだけ「有難う」と言っていれば、有難い事が向こうからやって来るのです。
周りの人びとに一回でも多く、「有難うございます」「アリガトウ」と言いながら、運を開いて行きましょう。
心身を浄化する奉仕の心
運勢を開く心構えの五番目は「奉仕」の心です。これは当山の三信条、「反省」「感謝」「奉仕」の最後でもあります。「奉仕」は、つい「今だけ、金だけ、自分だけ」を考えてしまう弱い心から脱するためのとても大切な心構えであり、開運への具体的な方法でもあるのです。
前号の本誌の最後で、ミャンマーの人々が空爆などで大変な苦難の日々を送っておられる事をお伝えしました。ウクライナと違って、国際社会からも日本社会からもほとんど顧みられる事なく、苦難と失意の中で逃げ惑っておられます。
そんな中で、私の盟友であり同志でもある井本勝幸氏が必死で救援活動を続けておられます。全国の信者の皆さん、そして有縁の皆さん、どうか「ミャンマー避難民支援募金」にご協力の程を心からお願い致します。
この行動は目に見えない功徳を積み、大切な奉仕行となり、開運にも繋がる行動となると確信しています。何卒よろしくお願い致します。
二月五日は奥之院で運勢を開こう
来たる二月五日は、毎月第一日曜日に行っている「功徳行」を、「開運豆まき」と前後して執り行います。
二月五日には、ぜひ信者の皆さんも奥之院にお参りして、「功徳行」と「開運豆まき」に参加して、より確実に運勢を開いて下さい。
一年間の良き運気を呼び込む節分に当たり、全国の信者の皆さんの更なる開運と除災招福を、三日間の星供護摩祈祷で至心にお祈りいたしますと共に、皆様にとって幸多き日々が続きますよう、心から祈念申し上げます。合掌
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