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2024年03月12日大日乃光第2396号
信者と共に共感した能登半島地震被災地支援報告

大御心に寄り添う被災地支援
 
今日二月二十三日は何の日でしょうか?
はい、天皇陛下の六十四才の御誕生日ですね。
 
陛下は昨晩の記者会見に臨まれるに当たり、事前に御所で撮影された皇后陛下とお二人の映像を公開されましたが、そこには歌会始で使われた輪島塗の御懐紙箱と飾盆、珠洲焼の壷が飾られ、地震によって壊滅的な被害を受けた能登の人々や伝統文化への深い御叡慮が示されていました。
 
宮内庁によれば、この三月下旬には両陛下の被災地訪問が実現される事になるそうです。
今回の能登半島地震で被害を受けた人々への思いも、私達は常に皇室と共にありたいと念じております。
 
予想を超えた能登の被害状況
 
さて先程、皆さんと一緒にれんげ国際ボランティア会(アルティック)の能登半島被災地支援活動報告を視聴しました。
 
帰還した彼らから開口一番に聞いたのは、「あれほど酷い状況とは思わなかった!!」の一言でした。中には熊本震災に匹敵すると思われるような場所もあったという話でした。
 
熊本で私達が支援した地域では、当時は瓦屋根が壊れてブルーシートが被せてありましたけれども、まだ建っている家の方が多く残っていました。能登の輪島では、建って残っている家の方が寧ろ珍しかったという事です。殆どが倒れるか、二階建ての一階部分が潰れている。そういう状況だったそうです。
 
この中には熊本地震を経験された方が何人もおられるでしょう。また中にはお寺からの呼び掛けに応じて、アルティックと共に支援の為に現地に足を運ばれた方もいらっしゃると思います。
 
彼らの報告にもありましたように、避難所では今、インスタント食品やレトルト食品が多く、ビタミン等が不足気味になっていたそうです。既に地震から一ヶ月半も経ち、体の調子を崩し気味な中に、新鮮なミニトマトやイチゴ、ミカンなどを提供出来て、現地の方々から非常に助かったと、たいへん喜んで頂いたという話でした。
 
信者の皆さんからのご支援に対して、また今回実際に支援物資をご提供して頂いた方達に対しても、この場を借りて篤く御礼申し上げます。
 
被災者の心を溶かした音楽の力
 
またアルティックのスタッフとして同行し、慰問のためにミニコンサートをしてくれたのは貫主様の長女、姪の一紗の夫の潤司君でした。
 
今回はまだ大体的にではなくて、炊き出しの後、「音楽を演奏してもいいですか?」と断った上で、避難所の十人二十人を前に音を奏でてみたという事です。すると半数以上の方が何かを思い出されたのか、それまで堰き止めていた感情を動かされたのか、涙を流されたそうでした。
 
心を尽くし、少しでも元気になって頂ければという思いばかりでしたが、こちらが逆に感動を頂いたという事です。彼は改めて、薬のように人を癒せる音楽の力というものを実感したそうです。
 
アルティックの被災者支援は信者の長年の慈悲行の賜物
 
今回のアルティックの支援活動も、皆さん方の長きに亘るご支援があって、はじめて実施出来たのです。現地では過疎化による受け入れ態勢の難しさ等もあって、たとえ支援の為であっても一般の方は現地にはまだ入れません。
 
アルティックの長年の活動の実績や人脈、ノウハウ等があって、ようやく皆さん方の慈悲のお心を現地に届ける事が出来たのです。
 
今後とも出来る限りで構いませんので、皆さん方の「何とかしたい!」というお気持ちを、「三輪清浄」のお布施としてアルティックにぜひ託して頂きたいと思います。
 
今回は炊き出しに五人を派遣しましたが、今後は主に後方支援という形で、現地で知り合ったボランティア団体を通じて、色んな支援活動をして行くようになると思います。
 
皆さん方の他者を思い遣る慈悲のお気持ちを浄財として、現地の人の救いになるように、今後ともご協力をお願い致します。合掌




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