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大日乃光






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2024年09月27日大日乃光第2413号
十一月三日の奥之院大祭で三輪清浄の祈りを結集しよう

令和六年の奥之院大祭に向けて

いよいよ十一月三日の奥之院大祭が、約一ヶ月後に迫ってまいりました。今、寺内では大祭に向けて、様々な準備を進めております。当日は真言密教の秘法、柴燈大護摩祈祷を修して、皆さんとご一緒にお参りしたいと思います。

大祭の前行としての功徳行は、昨年からコロナ前の日付に戻し、十一月二日に執り行っております。時間は六月大祭の功徳行と同じく、十四時から執り行います。 また、今年からは奥之院に宿泊する事が出来ます。信仰談義などで、以前のように信者さん同士のご親睦を深めて頂きたいと思っております。(ホテルに宿泊なさりたい方は、ご自分でご予約して頂きますようお願い致します)

九州三十六不動霊場会の「お砂踏み」を同時開催

さて、今回の奥之院大祭は、例年と大きく違う点がございます。蓮華院誕生寺も所属しております九州三十六不動霊場会(奥之院はその二十一番札所)の開創四十周年を記念して、信徒会館におきまして「お砂踏み」を執り行います。

九時に「お砂踏み掛軸開眼法要」を執り行い、十六時までご自由にお砂踏みしてお参り頂けます。入場は無料で、お参りされた方には「成満之証」が授与されます。 また三十六不動霊場会の僧侶方の内、何名かの方には、ご一緒に柴燈大護摩祈祷に助法で御参加頂きます。

この「お砂踏み」は、次のような起こりになります。昔は今に比べて交通の便が不自由でした。例えば四国遍路(八十八ヶ所霊場)の巡礼の旅を願いながらも、様々な事情で叶わない方が大勢おられました。

そこで約四百年前に、各霊場の御本尊の写し佛を一ヶ所にお祀りし、境内より持ち帰ったお砂を敷き、それを踏みながら礼拝する事で、実際に霊場を巡拝した時と同じ功徳を積む事が出来ると考えられたのが、その始まりでした。

九州にも九州三十六不動霊場会や、八十八ヶ所百八霊場会などがあり、節目の時等にはお砂踏みを執り行います。普段御縁のない方も、この機会にぜひ信徒会館で、お砂踏みを通してその功徳の一端に触れて頂きたいと思います。

事故から御守護頂いた御利益談

さて、今回は御利益体験談を少しお伝えしたいと思います。 最初の方は、ある時、友達と旅行の計画を立てられました。お兄さんに車の運転をして頂き、高速道路に乗ろうとETCゲートを通る寸前に、バーが下りてきたそうです。テレビなどでは目にした事がありますが、まさか自分達が!と思われたそうです。

お兄さんが何とか急ブレーキを踏み、ETCバーにギリギリで車は停まりました。後ろからも車が来ていたので、その方達は衝突されるかとひやひやしたそうですが、後ろの車も当たる寸前で何とか停まってくれたそうです。 皆、何一つ事故や怪我もなく無事に済んだ事で、〝自分達は皇円大菩薩様に守られている〟と、しみじみ実感されたという事です。

ETCカードは挿していたはずなのにどうして?と調べて見ると、カードの有効期限が切れていたそうです。その方達はついうっかりして、車にカードを挿したままだったのでした。 普段、大丈夫と高をくくっているような事でも、改めて点検しなければと感じたそうです。本当に、ちょっとした油断や気の緩みから大事故になりかねないと、肝を冷やされたという顛末でした。 今回の事で、普段から先祖供養をしていたので、「佛様や御先祖様に守って頂いている」と実感出来ましたというお話でした。

〝棘〟を抜く「お尋ね」の功徳

続いて、こんなお手紙もありました。 先日お尋ねをされた後、すぐに足が軽くなったそうです。あまりにもすぐに軽くなったそうで、私もお手紙を読んで驚いたほどでした。 この方は御先祖様二座のサワリでした。信者さんの中には、お尋ねをしてサワリがなくても体がスーッとしたとか、少し体が軽くなったと仰る方が大勢おられます。

それは貫主大僧正様がお尋ねや御祈祷をなさる時に、御身を削って皇円大菩薩様を観念されながら、その方の事を御祈祷されるので、すぐに体が軽くなる方がおられるのです。実際に、「お尋ね」をされた結果への御祈祷は、その日からすぐ始まるのです。

寺務所では、サワリの事をよく「棘が刺さった状態」と表現します。棘を抜かないまま治療をしても、ずっとズキズキと違和感や痛みが残るように、大元の棘を抜かなければ治りが遅いのです。

それと同じように、御先祖様のサワリとは、御先祖様がこの人なら自分を助けてくれる(供養してくれる)と思って、頼って来られている状態です。ですから供養をする事が棘を抜く事になり、供養によって善い方向に進んで行くのです。

病気などへの御霊示でご先祖様のサワリがあると、普通の人は嫌がられると思います。ところが信者さん達は、ただの病気ではなく、サワリによって病気が引き起こされているという事が分かれば、供養によって棘を抜き、病気がすぐに治ると分かっているので、逆に有難いと喜ばれるのだと思います。

しかし「どちらの病院を選ぶか」などで「お尋ね」をして、その結果の御霊示に対し、自分の考えで「やっぱりこっちの方がいい」などと、お尋ね通りにしないのであれば、意味がないと思いますし、御本尊様に失礼になると思います。 ですから、まずはご自分の考えを貫きたい場合や、ご自分で考えて答えを出せる場合は、ご自分で考えるようになさって下さい。

どうしてもご自分では答えが出せない事柄や、御先祖様のサワリと思われるような事柄でお尋ねされる時には、第一に佛様をお信じになり、佛様に全てをお任せするお気持ちで委ねて頂きたいと思います。

相性のお尋ねで気を付ける事

結婚などの相性のお尋ねにつきましても、ご両親様や祖父母様が当人の事を心配されて、お尋ねされる場合があります。既に当人達が「結婚する」と決めておられる所にお尋ねをされてしまうと、相性が良ければ問題になりませんが、良くなかった場合にはご家族様の不和の原因になってしまいます。そのような場合、お寺としてはお尋ねを貫主様に取り次ぐ事は致しません。

当人達が結婚を迷っておられる時に、当人が直接「お尋ね」を望まれる場合のみお取り次ぎ致します。どうしても「この人で大丈夫?」と不安になった時、「お尋ね」が背中を後押ししてくれると思います。 ただし、「相性が良くないと御霊示された時には、本当に別れるのですか?」とこちらから伺い、実際には別れる気がないのであれば取り次がずに、「あなた方は相性が良いと思って結婚して下さい」とお伝えするようにしています。

どうしても、お尋ねをして相性が良くないのに結婚してしまうと、最初から何もかも相性が悪かったからと諦めてしまいます。それよりは相性をお尋ねせずに、「私達は相性が良い」と信じて仲良く暮らす方が幸せになれると思います。

お金に依らない実践とは

そして祈願なども、ただ祈願料を出して頼めば良いとは限りません。日々の生活に困っているような方は、きつい思いをして祈願を頼まれたり、無理にお金を工面して祈願をされるより、その時に自分に出来る事を実践するように心掛けて下さい。 例えば、自ら皇円大菩薩様の目の前に足を運び、手を合わせる事をなさって下さい。遠方にお住まいの為、なかなかお寺までは足を運べないと仰られる方は、貫主大僧正様が常に行じておられるように、皇円大菩薩様の御宝号を一遍でも多くお唱えして下さい。

〝三輪清浄〟の祈願を心掛けよう

最後に祈願の話ではありませんが、ここで宗務長先生が度々お話しされているお布施についてのお話を致します。 大乗経典の一つ、『大乗本生心地観経』に〝三輪清浄〟という文言があります。お布施には、お布施をする人、お布施を受ける人、お布施として扱われる金品等が有りますが、その三者がそれぞれに清らかでなければならないという教えです。

それを今回の祈願の話に例えるなら、 ・お布施をする人=祈願を頼まれる人 ・お布施を受ける人=お寺 ・お布施の品物=祈願料 と言い換える事も出来るでしょう。 ですから祈願を頼まれる人と、お寺と、祈願料も、それぞれに清らかであるように心掛けましょう。

まず、祈願やお尋ねの事を信じるのが、「三輪清浄」への第一歩になります。 何よりもまず佛様をお信じになり、たとえお金を掛けなくとも実践の出来る善行の積み重ねが、御本尊様の御心に適う道であります。まっすぐに皇円大菩薩様を信じ、一遍でも多く御宝号をお唱えする事が、御本尊様に通じると思います。

ここで「自分はいいや」と諦めてしまわれると、何事も始まりません。一歩でも踏み出して、コツコツと少しずつ続ける事によって、佛様の御心に適い、良い方に向かって行けるのだと思います。来たる奥之院大祭を前に皆様もいま一度、ぜひ実践を心掛けてみて下さい。合掌




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