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第7集 神奈川県OT
ご加護あればこその 難病平癒のあり難さ 

平成元年6月


突然の難病

 この度は親戚一同の沢山の星祭りを修して頂きその上に一人々々におふだをご送付頂きまして、厚くお礼申し上げます。

 平素は次々とお願い事ばかり致しまして誠に申し訳なく存じております。生活のすべてがおすがりの明け暮れでございますが、よしんばそれが心配事の醜態でありましょうとも、それはみ佛さまのご愛念であるやも知れないことを、主人の今度の病気でつくづくと感じさせて頂いております。

 昨年十二月十二日のことです、主人が突然言葉を失いました。何の前兆もなく全く突然のことでしたから、私は顔では平静を装いながらも心は仰天し動転しておりましたが、すぐ、隣の開業医の先生に電話いたしました。自分のところの患者さんを断ってご自分の車でご夫妻で、うちの主人が勤務していた病院へ連れて行って下さいました。

 出発前に奥様が電話連絡しておいて下さっていましたので、すぐ適切な処置を受けることができました。診察のあと点滴などしておりますうちに夜となってしまいましたが、先生ご夫妻はその間もずっと付いていて下さいました。


人々の暖かさの中で

 主人の看護には、二人の息子たちは勿論、親戚の方々にもとても良くして頂きました。特に同じ蓮華院さまの信者さんのMさんは、バスと電車を乗りついで、主人の入院のその日から退院の一月十四日まで、元旦に仲人さんへの挨拶の為に一日お休みになっただけで、毎日病室に顔を見せて下さり、洗濯物なども一切持って行って洗濯して下さるなど、細かい所へもよく気がつかれ、実の娘でもできない雑用を終始親切にして下さいました。

 留守居の私は私で、回りの皆さんたちから大変良くして頂きました。一人で越年するのは突然の事ゆえ大変だろうと、長野市に住む実姉夫婦が食物や衣類など段ボール三個の宅急便とともに暮れの26日からやって来てくれました。


後遺症も残らず

 今、こうしたことなどを振り返ります時、何の後遺症も残らず元気になってくれました主人との生活は、只々皇円大菩薩様と御開山大僧正様の二尊のお加護と、現貫主大僧正様のご祈祷のお陰さまと深く深く感謝させて頂いております。

 あれから2ヶ月が過ぎ平成二年のみ世となりました。早く早くと思いながら手前の多忙にかまけてお礼の書状が遅くなりましたこと深くお詫び申し上げる次第でございます。誠にありがとうございました。合掌