第4集 熊本県SM
生死の境いからの生還 たった一日の入院
平成5年12月
意識が無くなり
昨年の暮も押し迫った12月17日の事でした。私は久しぶりに娘と大牟田市内のデパートに買物にまいりました。
店内を色々と見て回っておりましたら、急に腰にさし込むような痛みを覚えました。時間がたつにつれて痛みも激しくなり、とうとう我慢出来なくなって、店内の休憩所で休みましたが、痛みが引くどころか、気分までも悪くなり、数分後には目の前が真暗になってしまいました。そのあとは意識が無くなり倒れてしまったそうです。
側にいた娘はあわてて、一生懸命介抱してくれたようですが、すぐに救急車を呼び、その間、店員さん達もたくさんかけつけてくれて、何かと御世話してくれたそうです。その時の私は意識は無いままに手は指先から冷たくなっていくばかりだったそうです。
その後市内の病院へ運び込まれました。救急車の中でかすかに娘や救急隊員の方々の励ましの声が聞こえたように思いますが、その他は全く覚えておりません。
緊急入院
病院ではすぐさま緊急入院です。点滴を打たれる私を看護しながら、娘は必死の思いで蓮華院様に電話をしたそうです。すぐに電話に出られた宇塚先生に病状を説明し、早速貫主様におたずねとご祈祷をお願いしたそうです。
ちょうどその時、貫主様は来る二十日に厳修される八千枚護摩祈祷の為の前行の護摩行に入っておられたとの事で、ありがたいことに護摩修行のその場で病気全快のご祈祷をして頂いたそうです。
そんなことは知るよしもない私が意識を快復した頃、お医者さんは、何やら難しい病名を告げられ、心電図や採血などの検査をされたのでした。しかし、私は先生の見たてとはうらはらに、一日もたたない頃にすっかり元気になってしまいました。
悪いところは無いョ
先生は「悪いところがないので退院して結構ですよ」とのご返事でした。17日に体が冷たくなりながら、意識不明のままに入院した私は、18日に退院したのです。
退院の時にお医者さんは、「今回の検査を更に詳しく分析して、あと一回本格的な検査をします」とのお話でしたが、その後二ヶ月以上たった今でも何の連絡もありません。
皇円大菩薩様、御開山大僧正様そして真如大僧正様の御加護の中、貫主様のこ祈祷力の偉大さに只々感謝申し上げる次第です。
蓮華院様の信仰が無かったら意識不明のまま死んでいたのかもしれません。ありがたさ一杯で、12月20日の八千枚護摩の日はお礼参りの気持ちを込めて参列させて頂きました。
その八千枚護摩行の八時間の間、貫主様は脇目もふらず、仏様の前で八千本の護摩木を一心に念じつつ、燃え盛る火中に投じ続けておられました。私が生死の境いをさまよっていた時もこのよう真剣にご祈祷していただいたのか思うと、有り難さに涙がこみ上げて来ました。
そのお姿は、若き日に私がお助けいただいた御開山大僧正様や、生涯を私達のためにご祈祷いただいた先の真如大僧正様のお姿と重なり、ただただ感激のひとときでした。本当に本当にありがとうございました。合掌