御利益体験談第46集 熊本県20代女性
「あわや絶体絶命!大型ダンプと正面衝突」
去年の六月大祭前日の12日の事です。奥之院には龍火くだりを前にして信者さん方が続々と集まって来ておられました。
私は奥之院での添え護摩祈濤の受付を終えて、午後五時過ぎに本院へ向かっていました。七曲りを過ぎて広域農道から市道に入り、分かれ道を左にとって龍火くだりの道を下りにまかせて勢いよく走らせていました。そして、車一台がやっと通れる細い道にかかってすぐの事です。
見通しの悪いカーブを曲がったその瞬間、目の前に大型ダンプが迫っていました。のけぞるように急ブレーキをガクンと踏み、ハンドルを左にきりましたが間に合わず、気付いた時には大型ダンプと正面衝突をしていました。
衝突する瞬間の恐怖といったらありません。まるで映画の画面のように目の前は真ッ白です。
「皇円大菩薩様、助けてください」
「こんなところで死ぬのか」
「もう助からない」
「お父さん・お母さん……」
次の瞬間、ドドーンと、大音響。
私の目の前30㎝のところに大きな壁が出来ていました。何も見えません。一瞬、どうなったのか解らず、失神しかけた頭を左右に動かすと、横の草や木が目に入りました。助かったと思いました。
無事だった!
何と私の車が大型ダンプの前輪のタイヤとタイヤのど真ん中にはいり込み、私のフロントガラスの寸前で止まっていたのです。
こんな事ってあるんでしょうか。不思議なことです。あと数十センチ左右どちらかにずれていたらダンプのタイヤにまともにぶつかって、恐らく私と私の車は見るも無惨な姿になっていたでしょう。
助かったと確認しても、頭の中はポーッとして膝はがくがくです。何も考えることができませんでした。
でもその時は、別に体に異常もなく、車もボンネットがくぼんだだけでした。ホッとして、その日は本院に帰って仕事を続けました。
しかし、夜の十時を回った頃から急に気分が悪くなって来たので少し横になりました。翌朝、大祭が終るとすぐ病院へ行って診察してもらいましたが、「しばらく安静にさえすれば大丈夫」ということでした。
み仏様に守られた
事故処理をしました。警察の方やダンプの人に現地検証をしてもらいました。保険の方や修理工場の方たちにお会い致しました。みんな、私のこわい事故に比べて損傷の無さに一様にびっくりしておられました。
「ダンプと正面衝突して、無傷で、そして車も板金だけですんだなんて信じられない。驚いたなあ、みんな仏さまのお陰でしょうね」と、口を揃えておっしゃっていました。
こうして一年が経ち、そして今また龍火くだりを迎えようとしています。もしかしたら一周忌になっていたかもしれないと思うとき、改めて皇円大菩薩様・御開山大僧正様・貫主大僧正様のおかげに意を新たにして感謝しているところであります。
本当に有難うございました。