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まず、着いたその日から、簡単な説明の後すぐ内観がはじまりましたが、何を考えていいのかわかりませんでした。
母親のことをとりあえず調べましたが、食べさせてもらっていた事、学校にいかせてもらっている事等、今までは考えた事もありませんでした。して返した事など全く考えませんでした。
初日に思ったことは、自分は何も返してやれなかった事が多い事に気付きました。家は貧乏でしたから、当時の周りの友人と比べると、金銭面ではわがままはなかったと思う。
自分のこづかいは、自分で稼ぐと言う考えが基本にありました。だからバイト禁止という古い学校でしたが、バイトしてました。そうやって考えるとあの頃があるから今があると思う。
母は本当に強い人です。父は給料のほとんどをつかいこんでしまい、母の手ひとつで育ててもらったといっても過言ではない。周りの人には分からない苦労をしてきた。頭があがりません。
父にたいしての内観は殺してやると思った時期がありまして、完全犯罪とか考えていました。年をとるに従い、そんな父にたいしての自分の心、気持ちが変化しました。しかし人の心を平気で裏切る人だった。今まで何百回もだまされ続けてきた。
そんな父も母と離婚しました。借金とかあるのでその借金が自分に来ないように考えました。親が事業か何かで失敗した借金なら何とかするけど、遊んだ金は、たとえヤクザが自分の所に来てピストルや包丁をつきつけられてもかえさないと心に決めてました。
それぐらい憎んでました。でも、今、自分が生きているのも、父がいたからだという事に初めて気づき、愕然としました。感謝する事があったのです。
また、父を見てきて学んだ事もあります。それは反面教師というか、絶対に父のようにはならないと思ったことです。その点も感謝しています。
木曜日から、我が子への内観を始めました。まず、五体満足で生まれてくれた事、自分に自覚を家族、夢、責任感を持たせてくれました。
自分が苦労してきたこともあり、あまやかしたくないので、自立心を育てようとして、ついつい親から突き放そうとします。しかし、まだ4才なので、それは無理な事だと気づかされました。
自分に夢をくれた生命を 大事にしなくてはいけないと思いました。言葉より先に手がでてしまう癖をなくさなくてはいけない、これが今一番必要な事です。
最後に、人間はだれしも一人では生きれないという事に あらためて気づかされました。本当に素直に生きていくと言う事のむずかしさ、また、幸福感を考えました。
いつ死ぬかわからない。その事を頭に入れて、日々生活していきたい。一週間大変お世話になりました。