今日は、行動科学研究所の池田登先生(熊本市)のお話をもとに 皆様に{幸福への入口}をお伝えさせて頂きます。
《交流分析 Transactional Analysis》
心理学の一分野に交流分析(TA)というものがあります。TAとはわかりやすい自己発見の方法で、やさしい対人関係の科学です。
TAの目的は
1. 自分の潜在能力に気付く
2. どのような行動も究極には自らが決断している事を受け入れ、その上に立った自発性と真実をみる目をもつ
3. 他者との率直で温かいかかわりがもてる親密性をもつ
ことにあります。
その基本は、You are O.K., I am O.K. (あなたも私も O.K. です。)というところから始まります。人間の行動の90%は 『認めてほしい。』と言う事です。ですから、「私は認めます。」というのが非常に大事になります。
また幼児期の体験が大人になってからも大きく影響しているそうです。幼児は親など他の人々から愛されることによって、初めて自己肯定ができます。自分を愛せると、初めて他の人も愛せます。他の人も O.K.なのです。他の人も O.K.だと、初めて社会も O.K.となるのです。幼い時、人から愛されたことがないと、大人になってから、極端な場合、犯罪をおかしたり、問題をおこしたりする人が多い傾向があるそうです。
TAのもっとも基本的な前提は、『人はだれでも O.K.である 』ということです。あなたも私もともに人間として価値があり、重要で尊厳があるということです。お釈迦様もおっしゃっておられます。「天上天下唯我独尊」 〔この広い宇宙に我は唯一人のみあって尊い〕と。
私は、自分を自分として、あなたをあなたとして受け入れます。あなたのすることを 私は好きでなかったり、受け入れない事が時々あるかもしれません。けれども、私は常に、あなた(が、あなたであること)を受け入れます。あなたの行動が O.K.でないとしても、あなたの人間としての存在は、私にとって O.K.なのです。
私があなたより優れているという事はなく、あなたが私より優れているという事もない。私達は人として同じレベルにいる。2人の業績、人種、年齢、宗教、性別、国籍が違うとしても、同じ人間として O.K.です。諺でも 「罪を憎んで人を憎まず」といいます。広い大きな心で許してあげ、相手の人間としての存在を認めましょう。 You are O.K., I am O.K.です。
《何故、人は不幸になるのか》
実に驚くべきことですが、不幸な人の多くは、心理学的にみると、自分で自分を不幸にしているところがあるのです。悲劇の主人公にしている所があるのです。
「私が不幸なのは、主人(or妻)のせいだ。」
「俺が能力を発揮できないのは、あの無能な上司のせいだ。」
「家庭がうまくいかなくなったのは、子供の不登校のせいだ。」
「私がまだ結婚できないのは、親のせいだ。」
「俺が面白くないのは、あいつが俺をバカにするからだ。」等々。
最大の誤った思い込み、とらわれは「私がこうなったのは、あの人のせいだ。」という事です。これは、「私の感情は常に他人のせいだ。」と言う事と同じなのです。
天気にたいして腹をたてるでしょうか。同じ出来事でも、怒る人もいれば、怒らない人もいます。一見、相手がした事で怒ったとしても、よく考えると、私が無意識のうちに怒ろうと思ったから、怒っているのです。正確な事実は、私が私を怒らせているのです。(怒らないことも選択できるのです。)
同じように、本当の所は、
私が私をこわがらせている。
私が私を悲しませている。
私が私を不幸にしている。
私が私を悲劇の主人公にしている。 のです。
つまり、自分の無意識の考え方や反応や感情の習慣、くせで、よく怒ったり、悲しんだり、不幸だと思う人が多いのです。他人のせいにしていては、いつまでも問題は解決しません。行動や感情の責任の所在は、自分にあると気付くのが、悩み解決の第一歩なのです。重要なのは、『過去は変えられないが、過去の感情は変えられる。』という事です。
明日が保証されている人間はだれもいません。交通事故でいつ死ぬかもわからないのが、人間です。今を不幸にしている暇はありません。とらわれを捨て、軽くなって、『今ここ(here and now)』を生ききりましょう。
《ある男性の話》
20年間、毎晩ものすごい寝汗をかく男の人がいました。無意識のうちに下着をぬいで、裸で寝ている事もよくありました。この事で苦しみ、多くの病院をまわり、いろいろな検査をうけましたが、体に異状はなく、治りません。
最後に有名なTAの臨床医のカウンセリングをうけました。先生はいろいろ質問し、高校生の時、野球がとても得意だったけれども、頭にボールがあたり、後遺症で苦しんだことを見つけました。
{あなたは、野球にサヨナラができていませんね。}と先生はいいました。{それでは、今からあなたの為に野球のサヨナラ試合をやりましょう。どこを守っていましたか。}{一塁です。}
{それでは一塁を守ってください。今、1点差であなたのチームが勝っています。9回裏ツーアウトです。--------ピッチャーふりかぶりました。投げました。ファースト・ライナー!}その男性はおもわずジャンプし、ボールをキャッチしました。(正確にはキャッチする動作をしました。)
{ゲーム・セット}と先生が言った瞬間、男の人は涙がでて止まらなくなり、先生と抱き合いました。
---------------------その晩から、ピタッと寝汗はやみました。
《5つの短い章からなる自叙伝》 (ポーシャ・ネルソン作)
I
私は通りを歩く。
歩道に深い穴がある。
私はおっこちる,
私はどうしたらいいのかわからない,-----どうしようもない、
これは私の間違いじゃない。
出方がわかるまでものすごく時間がかかる。
II
私は同じ通りを歩く。
歩道に深い穴がある。
私はそれを見ないふりをして,
またまたおっこちる、
また同じ場所にいるのが信じられない。
でも、これは私の間違いじゃない。
やはり出るのにずいぶん時間がかかる。
Ill
私は同じ通りを歩く。
歩道に深い穴がある。
それでも私はおっこちる、-------これは私の習癖(くせ)だ、
私の目は開いている。
これは私のしたことだ。
すぐにそこから出る。
lV
私は同じ通りを歩く。
歩道に深い穴がある。
私はそれを避けて通る。
V
私は別の通りを歩く。
(詩終)
You are O.K., I am O.K. は 幸福への入り口です!
《 愛 》
何もできない者だとわかった時 《 愛 》
愛は流れてゆく水のように
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