1997年9月22日
幸福ニュース第7号
三毒

人間の煩悩は36あると仏教ではいわれています。それが欲界、色界、無色界の三界にありますから、36の3倍で108の煩悩となるわけです。それらの中で特に害をなす代表的な煩悩が三つあり、三毒と言っています。 貪(とん),瞋(じん)、痴(ち)の三つです。

貪(とん)とは、貪(むさぼ)りすぎの毒です。人間の欲望にはきりがありません。ロッキード事件、リクルート事件等、自分の野望のために自分自身が破滅したり、挫折したりする例は枚挙にといません。

こういう道歌があります。「あなおそろしや火の車 作る大工はおらねども おのが作りて おのが乗り行く」 自分の欲望をうまくコントロールし、世の為人の為、役立つ方へ使いましょう。

瞋(じん)の毒とは、怒りすぎ、恨みすぎの毒です。怒った時くだした決定は、あまり結果がよくない事が多いようです。 一晩待ってみましょう。

また、人を恨むと自分自身の運勢を悪くしてしまいます。 恨まれた当人はグーグー大いびきをかいて高枕でぐっすり寝ています。ところが、恨んだ方が自分自身の怨みのために夜も眠れず、頭と体をおかしくしてしまったという話を お寺にいるとよくお聞きします。

昔から、「人を呪わば穴二つ」といいます。怨みの念波は跳ね返って、恨んだ本人を不幸にしてしまいます。

お釈迦様は、「怨みに報ゆるに怨みをもってしては、怨みは永遠にやむことはない。赦す事によってのみ、始めて怨みはやむであろう。」とおっしゃっておられます。

赦すことによってあなたの器が大きくなり、あなた自身が成長できるのです。 あなたの精神のためにも体のためにも恨んではいけません。許してあげましょう。

痴(ち)の毒とは、真理を知らない迷いの毒です。狭くとれば仏法を知らないということです。大事な事は、目先の利益に振り回されずに あの世の事まで含めた永さで判断したいものです。

108の煩悩のうち、貪(とん),瞋(じん)、痴(ち)の三つにさえ気をつければ、あなたは幸せになれるのです。この三毒につかまっていないか、時々、心のお掃除をしてみてはいかがでしょう。

                                                            合掌

坂村真民詩集

「いかなる罪も」

いかなる罪も
責むるなと
くちなしの花
におうなり

すがしく薫る
白い花
疲れて帰り
そばに立つ

「めぐりあい」
この若い観音は
なにを思いつめて
いられるのであろうか

衆生の救い難きをであろうか
それとも己れのカの
足らざるをであろうか

きりりとむすんだ口もと
半眼のめじりの張り

それは柔和なお顔の観音に
見慣れてきたわたしを
しばしとまどいさせるものがあった

思えば青年時代の世尊は
こんなお顔であったかも知れぬ

あゝそれにしても
生き難い世に
生きてゆこうとするわたしに

生きる力と
励ましとを
与えてくださる
この観音との
めぐりあいのふしぎさよ

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