今回、私は離婚をきっかけに心身症になりました。心に石のようなおもりができ、何が原因なのかもわからず、離婚しないで家族みんなでやりたいという主人の心にも答えられず、離婚してもしなくても、どちらにも身動きがとれない自分がいて、そんな心の状態のまま、離婚届を二人で出しに行き、二人で一泊の温泉に行きました。
けれども、私の心はいっこうに晴れず、どうしようもない中で、うすうす心のおもりの原因は、結婚当初からの私の不倫ではないかと思い、誰にも話せず、心の中に閉じ込めた私の嘘が身に出てきているのだと思いました。
今まで自分自身からも目をそむけてきた私の実態を見なければならないと思い、内観に来る決心をしました。最初はそのことを見ないということにずいぶん力がはいり、していただいた事、してさしあげた事、迷惑をおかけした事も、ただ、ひたすら男性関係を出すのが精一杯で、していただいた事は出てきませんでした。
面接に来て下さっても、今回はここを調べたいと言うことを主張し、今思えばそれも私の我だと思うのですが、散歩を勧めてくださり、自然にいやしてもらう中で、「言われるままにやってみよう、今回このおもりがとれなくてもいいじゃないか。」と思えた時、少しずつしていただいた事がでてくるようになりました。
今まで愛されていないと思い込んでいた母や主人に対し、こんな私になったのは愛してくれなかった二人のせいとし、母を恨み、主人を憎み、また、結婚を反対した主人の父に対しても恨みの感情があることがわかり、愕然としました。
しかし、その恨みがあるから苦しいと頭でわかっても、なかなかその気持ちはなくならず、4日目の夜は、その恨みと共に、今まで嘘をついてきた友人知人に対しても、走馬灯のように出てきて、一晩中寝むれませんでした。
途中でこの場から逃げ出したくなり、「帰りたいよー」と子供のように涙が出てきて、誰にともなく、「もう、いいでしょう。 精一杯観たから。ぜーんぶさらけだしたよ。もうこれ以上できないよ。」という気持ちが出てきました。
その時初めて主人が、私が男の人と家を出て、この一年間はすごく苦しかったとメールをくれた主人の苦しい気持ちがわかったような気がして、本当に心から申し訳なく思い、ごめんなさいと思えました。
散歩していても、心に出てくるのは主人のことばかりで、とにかく会ったら、ごめんなさいとあやまりたい気持ち、今までありがとうと感謝したい気持ち、それから、これからの一生、あなたと共に生きていきたい、一緒にやらせて下さいとお願いしたい気持ちで一杯になりました。
内観を続けていく中でも、愛されていないと思い込んでいた母に、沢山していただいた事があった事、愛されていないと思い込んでいた主人からも、沢山していただいた事があったことがわかりました。
私は愛されていたんだと思うと、また、自分のしたことが、逆に苦しくなり、自分を責める気持ちになり、まだ、自分を許しきるところまではいきません。
ありがとうの気持ちや、ごめんなさいの気持ちが出てくると、 心が柔らかくなり、心の石もなくなるのですが、まだ自分自身がしてきたことの罪深さもあるので、すぐに心が晴れることはないのかも知れませんが、毎日、人に心からありがとうが言えるように、そして素直にごめんなさいが言えるように、生きていきたいと思います。
今回この集中内観に参加させていただいて、本当によかったと思います。調べていく中で、自分の思い込みで、愛されていないと判断し恨んできた事、自分の欲深さから、浮気を繰り返し、それを夫の浮気や夫のせいにしてきた事、疎外する、怒る、その顔を私自身が受け入れられず、怒りの感情を持ち苦しんでいた事が見え、よかったです。
私の思い込みの強さ、受け入れられないものの多さ、自分の癖を知って、今後自分がどう生きていくのかの材料にし、少しでも幸せになり、また人の役に立てる、そんな人になり、生きていきたいと思います。来年の春には、主人と二人で、この蓮華院に参拝に来れたら嬉しいです。