内観を受けさせて頂く前日、両親と私の三人で内観を受けに行 く話をしていました。
この時の私は内観を受ける気持ちでしたが、父と話をしていて、 私の欠点の部分を言われて頭に血がのぼり、「内観を受けない。 断ってくる。」と両親に向かって言い、今後は一人で自分の思う ように生きていくと父親に言ってしまいました。
その後、母は気を取り乱してしまい、どうしていいか分からな いまま、おどおどしていました。その後、私も母も父も落ち着き、 その日は休むことにしました。
翌朝、私は「母に内観を受けてきます。」と言って、父にも話 し、家を出て玉名に向かいました。この時、何度も引き返そうと 考えましたが、ともかく受けてみないとわからないと思い、玉名 に着き、内観を受けることになりました。
実際に座ってみて、母親に対する自分を考えてみて、先ず、し てもらった事、お返しした事、迷惑や心配かけた事を考えていて、 幼い頃の事など思い出せないと、最初は思っていました。けれども、始めてみると、かすかではありますが、思い出してくるんだと実感しました。
私はこれまで、父母、兄弟、友人、お世話になった人の思い出 を思い起こすと、必ずマイナスの思い出も同時に思い出してしま い、辛く苦しくなるので、できるだけ考えない様にしてきました。
そんな事も思いながら幼い頃の内観をさせて頂いていましたら、 自分が思っていた以上に、母にお世話になった事、して返した事、 迷惑・心配かけた事が思い出されてくるのです。
年令を追うごとにいやな思い出も出てきますが、それ以上に母 からの愛情、ぬくもりが伝わってきて、心配、迷惑にいたっては、 私が考えている以上に辛く苦しい思いをしてきてくれたんだなと、 感じました。
これまで母には、毎日の食事、洗濯など、当たり前の様にして もらっていました。けれども、内観を受けさせて頂いたことで、 これまで心配や迷惑をかけてきたと同時に、私を成長させて頂く ために、どれほどの月日休むまもなく働いて頂いていたと思うと、 感謝しきれない思いになりました。帰ったら、心から母にはお礼 を先ず言いたいと思います。
そして、父の事も考えさせて頂きました。これまで、母に対し ては考える事があったのですが、父に対して考えた事がありませ んでした。正直言って、父は私達に対してあまり考えておらず、 母親まかせだと私は今まで考えておりました。
ですが、幼い頃から今日までの事を内観させて頂きながら、こ れまで私に対して使われてきた養育費を計算しなかったら気がつ きませんでした。
父は私を一人前に育てるまで、約三千万円近くのお金がかかっ ている事に、他にも、父がどれだけ辛く苦しい思いをしながら働 き、家族を守ってきてくれ、なおかつ、私達の事も心配してきて くれた事に気がつかせて頂きました。
これまで私は父とあまり接する事を拒んできてたからこそ、見 えてなかったんだと思うのです。父親は母親以上に私の事を考え て心配してくださっていました。内観を受けなかったら、一生気 がつく事なく死んでいたと思います。
両親の事を考えさせて頂いたこの一週間、罪深さを感じ眠れな かった日もありました。けれども、これから一つ一つ問題を終わ らせ、一日も早く父と母を安心させて、自分の収入で生活をして ゆける様に、日々を懸命に生きていきます。
内観のきっかけを下さった貫主様や、内観の指導をして頂きま した大山先生に感謝いたします。ありがとうございました。お世話をして下さったお寺の皆様にも感謝いたします。ありがとうございました。そして両親にも感謝いたします。本当にありがとうございました。
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