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2010年3月11日第471号
幸福ニュース

【 定年退職者の内観 】

 2年前内観を受けまして、今回2回目の体験です。受ける動機 は、昨年の3月退職して家におりますと、妻の欠点が見えて、小 さな事まで口うるさく言うようになりました。妻から「内観でも受けたらどお。」と言われて、申し込みをしました。

 1日目は日曜日の午後3時に集合し、説明の後、早速部屋にこ もって、母親から内観を始めました。母は12年前に他界しまし たので、最初の小学校1年から6年までを思い出すか心配になり ました。

 やっているうちに少しずつ昔の記憶がよみがえり、母にしても らったことを思い出しました。母には小さい時からあまり可愛がられていなかったと思っていました。しかし、小さい頃病弱であったため、病院によく連れて いってもらった記憶がよみがえりました。

 して返したことは、農作業から帰った後、肩をたたいてあげた こともありましたが、お駄賃をもらっていました。

 迷惑をかけたことは、なかなか思い出せないで、私は迷惑をか けたことがなかったのではないかと、一時思いました。でもしっ かり思い出していると、段々記憶がよみがえりました。小学校4年のときに盲腸の手術をして入院している時、農作業 の忙しい中、夜泊まって看病している姿が目に浮かび、少し涙が でました。それを先生が面接に見えた時、報告しました。先生は 黙って聞いて下さいました。

 次は、中学高校時代を調べましたが、中学時代何もでてきませ ん。その時は何も思い出せませんでした。最終日に母について2 回目を調べていました。その時、中学時代はお腹をいつもすかし ていましたので、芋のふかしたものや、雨が降って農作業ができ ない時は、手間ひまかけておいしい饅頭を作ってくれたり、アラ レをいってくれていました。ていねいに調べていけば、母からして下さったことが沢山思い 出され、驚いています。感謝の念がつのりました。

 2日目以降は朝、自分たちが使う便所、風呂、廊下等を分担し て掃除することになりました。私は風呂の掃除を希望しました。その時は、もう少し楽な所を と思いました。その日の掃除は、掃除をしたなあという感じだけ でした。けれども、3日目以降は、風呂の掃除が有難く感じるよ うになりました。

 まず、内観は、あまり手足を使わないで頭を使うので、風呂の タイルをたわしで力をいれてこすると、運動になって助かり、感 謝する気持ちになりました。また、窓を開けて外を見ると、紅梅がつぼみから少し開きかけ て、とても美しいと思い、掃除するのが楽しみになりました。た だ、木曜日と金曜日の朝は外が暗くて見えなかったことが、とて も残念です。

 3日目は父について調べました。父については、2年前他界し ました。父には頭が上がらず、わだかまりがありました。  しかし、父について、生まれた時から今までの私に使った費用 について紙に書いて調べましたところ、多額の費用がかかってい ることに、まず驚きました。父には何もしてもらっていないと思っていました。父は、私に 教育費、特に大学の費用を工面するため、どれだけ苦労してきた か分かり、その苦労を思うと目に涙が浮かびました。どれだけ感 謝しても足りません。

 4日目は、妻のことについて調べさせてもらいました。妻とは これまでケンカをしてきていました。また、嫁と姑との仲もよく なかったので、内観しても何もでてこないと思いました。

 結婚した当初から調べますと、私のため、どれだけ、食事、洗 濯、子守をしてきているのか分かりました。それにひきかえ、私は、家の中がおもしろくないと酒を飲んで うさをはらしていました。

 調べれば調べるほど、自分中心の身勝手さがわかり、妻にはす まないことをしてきたと、反省がつのりました。これからは妻を 大事にしないと、我が身は何様のつもりなのかと思いました。妻は結婚当初から、苦労の連続であったとしみじみ思いました。 妻を大事にすることが、家庭が平和でうまくいくと分かりました。

 内観は、我が身が照らし出されて、自分の身勝手さ、自己中心 の人間であることがよく分かりました。これを機に、妻をはじめ、 すべてに感謝して参りたいと思います。面接をして下さった先生をはじめ、食事の世話をして下さった 方々に深く感謝申し上げます。

【坂村真民詩集】

『 晩年 』

人生の晩年になって

何をバタバタするか

静かに坐して

宇宙無限の

恩恵に感謝し

日の光

月の光

星星の光を

吸飲摂取して

明るく

楽しく

生きてゆけ

【仏語集】

 家庭は心と心がもっとも近く触れあって住むところであるから、 むつみあえば花園のように美しいが、もし心と心の調和を失うと、 激しい波風を起こして、破滅をもたらすものである。

 この場合、他人のことは言わず、まず自ら自分の心を守って、ふむべき道を 正しくふんでいなければならない。(パーリ、増支部)

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第467号 青年の内観

第465号 酒好きな父と家族

第463号 中年男性の内観

第461号 主人への内観

第470号 父・母・妻の愛に気付いて

第468号 Eメールで日常内観

第466号 人生の半ばで

第464号 嘘と盗み他

第462号 脳を生き生きとする法

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