草分けメルマガバナー
2009年11月12日第463号
幸福ニュース

【 中年男性の内観 】

 私が内観をするきっかけとなったのは、以前お付き合いをして いる女性からでした。

 彼女のことは好きだったのですが、何か彼女自身にラッキーな 事が起こったり、幸せの報告を聞いたりすると、急に冷めて嫉妬 をしている自分がいました。

 それは彼女にも分かっていて、「結局、私の事が嫌いなんだよ」 と言われ「、自分は一体どう思ってるんだろう?自分って一体何? 何か鬼のようなものにとりつかれているのか・・・・?」とも思い ました。

 そして彼女から、「あるお寺に行ったらどう?」と言われ、ご 相談に行かせて頂いたところ、「内観」を勧められました。

 内観初日はなかなか集中することが出来ず、すぐに違うことを 考えていました。あぐらをかいて座っているのが、こんなに辛い のかとも思っていました。

 2日目、母の事で調べていましたら、自分が思っていた以上に、 色々としてもらってたんだなぁと思う瞬間がありましたが、それ でも、これを続けたからって、本当に自分を知ることができるん だろうか?と不信感も正直ありました。

 3日目になりました。目覚し時計を朝5時半にセットしていま したが、その音で初めて目が覚めたのです。昨夜は9時過ぎに寝 ましたので、8時間半もの間、一度も目が覚めず、ぐっすり寝た のです。久しぶりの快眠で、少し体が軽い感じがしました。

 父に対して調べ始めました。養育費を計算して書いて下さいと 大山所長に言われ、正直、「解るわけないだろう」と失礼なこと を考えておりました。

 不明なところは大体で結構ですと言われましたが、そもそも小 さい頃の食費とか被服費とか、大体ってどれぐらいなんだと計算 していきました。

 今思うと計算をした事が、大きなポイントだったと思います。 高校を過ぎたあたりに、金額はどんどん増えていっていました。 両親は共働きをしていましたが、決して生活は楽じゃなかったと 思います。

 そんな状況の中で、必死に育ててくれた事、父が夜勤明けの疲 れた表情で眠っている姿が思い出され、「自分は今まで何をして きたんだろう。」と自然と涙がこぼれました。

 私が結婚後、家を建てる資金や借金他いろいろ合わせましたら、 現在までで約3千万円のお金が使われていたことがわかりました。 父に対して母に対して、本当に申し訳ない気持ちで一杯になりま した。

 父母に対して、ほんとに有難いなぁと言う目で一度でも見たこ とがあったんだろうか?涙は止まりませんでした。

 4日目からだいぶ落ち着いて、少しずつですがより深く内観さ せて頂く事が出来るようになってきたと思います。

 嘘と盗みは、思い出したくない過去をほじ繰り返すようで、抵 抗がありました。しかし、ここで、私は人に対する思いやり、自 分が楽しければ、人はどう思おうが関係ないという自己中心的な 愚かな人間だと思い知らされました。

 その時、初めて思いました。「返そう。返さなくてはいけない。」 今まで自分の都合のよいことだけを受け入れ、都合の悪い事は知 らん振り。その事で他人が傷ついたりしているのに、私には関係 ないという態度。死んだ方がましじゃないかと思いました。

 所長は、「自分が出来ることで返していけばいいんですよ」と 言われました。「少し手伝ったり、話を聞いてあげたり、自分の 出来る事で返していきましょう・・・」と。

 「今生きていることは、お返しする為に生きているんだ」と、 5日目の朝思いました。これから、何かにつまづいたり、くじけ そうになった時は、「返そう」、そう思うようにしたいと思いま す。

 これだけ沢山の人達が、私みたいな人間に関わって頂き、もら い過ぎる位もらっている。だから、返そう、与えよう。それをい つも思って生きていたいと思います。

 それから、自然のある恵まれた環境で内観させて頂きました事 に改めて感謝申し上げます。お陰様でお天気にも恵まれ、ポカポ カ陽気にも感謝でございます。

 最期になりましたが、朝・昼・夕と毎日三度の食事を作って頂 きましたこと、本当にありがとうございました。こんなに心のこ もったおいしい食事は何年ぶりか分かりません。

 私は独り身ですので、食事の用意は自分でしなくてはなりませ ん。ただ座っているだけで、決められた時刻にきちんと運ばれて くる。本当に有難いことです。メニューのバランスもよく考えら れ、どんなホテル、旅館よりもおいしいと思い、何度か涙がこぼ れました。

 この後、現実の世界に戻ります。ここで学ばせて頂きました事 を必ず役立て、日々精進していく所存でございます。所長様はじ め、皆様方、本当にありがとうございました。頑張っていきます。

【坂村真民詩集】

『 一つ 』

一つの光を

みつめて行くのだ

一つの道を

たずねて歩くのだ

一つの事を

つづけて進むのだ

他を求めようとせず

ただ一つを目ざし

それを深め

極めるのだ

【仏語集】

 心に貪(むさぼ)りと怒りと愚かさがある時は、口には偽りと無駄口悪口と二枚舌を使い、身には殺生と盗みとよこしまな愛欲を犯すようになる。(本事経)

-------------------------------------------------------

☆ご意見、ご感想、ご投稿をrengein@uproad.ne.jpへどうぞお寄せください。☆

草分けメルマガバナー
【「幸福ニュース」無料購読申し込み 】

*あなたも メールマガジン「幸福ニュース」を購読しませんか。費用は、無料です。 下記に登録するだけで、E-MAILで毎月3回自動配信されます。

メールマガジン登録

電子メールアドレス(半角):
メールマガジン解除

電子メールアドレス:

Powered by Mag2 Logo

□インターネット・エクスプローラーでご覧になられることをお勧めします。□

バックナンバー

第461号 主人への内観

第459号 やる気の出る秘訣

第457号 独身女性の内観

第455号 亡き母への思いすっきり

第453号 浮気と離婚騒動

第462号 脳を生き生きとする法

第460号 不登校生の内観

第458号 夫の愛に気付いて

第456号 大学生の内観

第454号 周りの支え

幸福ニュース・バック・ナンバー(第260号以降)

幸福ニュース・バック・ナンバー(第121号〜第259号)

幸福ニュース・バック・ナンバー(第71号〜第120号)

幸福ニュース・バック・ナンバー(第1号〜70号)