内観に来たのは、母が既に申し込みをしていたので来た、とい う感じでした。「弟が来ないと意味がないのに」と思っていまし たが、今回内観をさせて頂き、弟に対する気持ちに変化が表れま した。
まずは母に対する内観をし、特に自分がかけた迷惑の多さ、母 にして返したことの少なさに改めて気付かされました。毎日食事を作ってもらい、弁当を持たせてもらいながらも、自分は学校の勉強が大変だから、母がやって当たり前だと思っていました。
夕方6時に仕事を終え、夕食の準備をする母に学校の不満を延 々と言うのが、私の日課のようになっていました。学費を払ってもらう立場であるのに、学校に通ってあげている気持ちでいたのかもしれません。
そんなふうでしたので、母とけんかすることもしょっちゅうで した。「どうして私の大変さをわかってくれないの」と思い、暴 言を吐いて、自分の部屋の扉をすごい音をたてて閉めたりしてい ました。
ですが、内観をして、今までのけんかの原因は、全て自分にあ ったことに今更気付かされました。母に嫌な思いをさせてしまっ たし、本当は幸せで楽しい学校生活であるのに、自分のマイナス 思考のせいで台無しにしていました。
内観をしていなかったら、一生不満だらけの人生だったと思い ます。若いうちに気付かせて頂き、母に感謝の気持ちでいっぱい です。
次は父への内観をしました。父は朝早く出勤し、夜遅くまで仕 事をすることも多く、一緒にいる時間が少ないので、思い出せる か不安でした。しかし、多くのことが思い出されました。
テレビのリモコンの主導権は父にあるのが当然なのに、「お父 さんが帰ってくるとテレビが見れないから嫌だ」「なんで帰って きたの」などとひどい言葉をかけていました。その時の父の気持ちを考えると本当に胸が痛みます。こんなに失礼なことを言っていても、いつも優しく接してくれる父でした。
数学や理科を教えてくれたり、壊れたものを修理してくれたり、 その他にしてもらうことばかりで、自分のして返した事は、ほと んど見つかりませんでした。
また、養育費の計算では、私一人を育てるためにこんなにもお 金が掛かっていたのかと、とても驚かされました。
してもらうことばかりなのに、最初「思い出せるだろうか」な どと考えていた自分がとても恩知らずの娘に思えます。
次に弟に対する内観をしました。弟は中学生の頃から少しずつ 変わり始め、せっかく合格した高校へも行かなくなり、遊んでば かりいるようになりました。
家に帰らず、友達の家を泊まり歩くことも増え、心配そうに弟 の帰りを待つ両親の姿を見て、いつも憎らしく思っていました。
しかし、内観をし、そんな弟にもかわいい時期があったことを思 い出しました。いつも私の後ろをついてきて、にこにこしている 顔を思い出したら、少し涙が出てきました。
今の弟の姿は本当の姿ではなく、昔のかわいらしい弟が本当の 姿であると、その時確信し、今までの暴言は、私の影響もあるの ではと思うようになりました。弟の前で汚い言葉を使っていましたので、それを真似して今のようになってしまったのだと思います。
今、弟にすまない気持ちでいっぱいであるのと共に、どんなに 反抗されても、受け入れられるような気がします。
まずは、今まで邪魔者扱いをしていたことを謝り、年も近いの で、弟の話をすすんで聴くような姉になりたいと思います。
元のかわいい弟に必ず戻せると確信しています。これからが勝 負だとおもいますが、内観した時の気持ちを忘れず、頑張ろうと 思っております。(終)
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