ハート・スパ(心の温泉)「内観」とは、身近な人々(母また は母親代わりに育ててくれた人、父、配偶者など)に対する自分 自身を見つめるために、
(1)していただいたこと(2)してさしあげたこと(3)迷惑かけたこと、 について、具体的な事実を過去から現在まで相手の視点から調ベ、 色々な事に気付くことにより、幸せになる方法です。
内観は新しい自己を発見し、人生をリフレッシュする自己開発 の方法として役立っています。さらに非行、不登校、夫婦の不和、 うつ状態、アルコール依存など心のトラブルに対する心理療法と しての価値が認められています。
現在、日本各地やアメリカ・ヨーロッパに内観研修所が開かれ、 一週間の研修の世話をしています。またNEW一日内観や、家庭 や学校や企業で行う記録内観など、いろいろな形態の内観が開発 され、幸福へのひとつの入り口として、ハート・スパ(心の温泉) NAIKANは新たな展開を見せています。
今回の方は、父との葛藤や男女関係などの問題を抱えて来られ ましたが、NAIKANでご両親の愛情を再発見し、とらわれ過 ぎていた考えから解放され、前向きに歩み始めました。多分来年 は、嬉しい結婚のニュースを聞けると思います。
白と言われれば黒と言いたくなるところのある自分であります ので、内観最初の頃は、両親に対してのお世話になった事の所で、 事実を直視すればする程、「でも」と主観の入ってくる自分との 戦いであったと思います。
母に対しての気付きと致しまして、私は大好きな母に感謝しつ つも、本当は母の作ったご飯を食べて育ちたかった、もっと甘え たかったという気持ちがありました。
そして、父からいつも怒られてばかりいる母でしたので、母が 父から怒られないようにと、母を自分が守るということに、小さ い頃はエネルギーを使って過ごしていたと思います。
思春期に入ると、父に対して自分の意見を言って、父とぶつか り合って向き合おうとしない母に対して、いらだちを感じている 私がありました。
それが内観をして、母が店にいなければ経営が成り立たず、私 達も大学まで行く事ができなかった訳であり、また、その為に子 育てを祖母にまかせなければならなかった母は、私に対していつ も穏やかに優しく接してくれた母だけに、どんなに無念だったろ うということに気付かされました。
また、父に対して自分を押し殺してずっと耐えていた姿は、私 の前でケンカをしている両親を見せて悲しませたくないという母 の愛情だったと感じる事ができるようになりました。 これは母の愛情あふれる人柄を知っている自分であれば、とっ くに気付くはずの事ではあろうに、内観してみてやっとその事が 受け容れられたという感じが致します。
父に対しては、今の自分は当たり前に人が通って行く所でつま づき、自分や両親を傷つけている自分でありましたので、そうい った自分の姿を思っては、父を恨んでいたように思います。父を認めたくないという体の中からの強い抵抗と葛藤が最初な かなか取れないでいました。
また、父の立場で考えると言われましても、実際の父の気持ち は父にしか分からないことであり、私は自分というフィルターを 通してしか父の立場を推測することしか出来ないのに、そのこと に意味があるのだろうかという疑問もありました。
ところが、そういった私の思いを一旦保留し、純粋に内観3項 目の調べをしていくうちに、父は本当に私の主体性をとても大切 に受け止めて下さっており、私が今こうやって保健師としてやっ ていけるのも、内観というものに出逢えたのも、父のお陰である という気持ちになれるので、本当に不思議なことだなぁという感 じです。
私は今までの私の数々の失態を父のせいにすることで、自分に 言い訳をして生きてきたのです。また逆にそうしなければ自分が 苦しくて辛いので、そうせざるを得なかった部分もあったのかも 知れません。
が、そういった考えでは、また同じことの繰り返しをしてしま う。今ここで、この思い込みの連鎖を断ち切りたい気持ちです。インナーにしばられていた自分ではありますが、それを開放し、 ひもといてくれたのが内観だったと思います。
私は、ここに来る以前は、父母から逃れられない、これを人生 の課題として受け止めていこうという気持ちでした。が、たった今内観が終わり、こうやって乱筆ながらも鉛筆を進 めていきますと、「しばられるものは何もないのではないか」と、 とらわれすぎていた自分に気付かされる思いです。
自分が幸せであれば父も母も幸せであろうという想いも、本当 に自分にとって都合のいい思い込みで、両親にしていただいたこ とに対して、私は本当に申し訳ないことばかりしているなぁとい う想いです。
ただ、この気付きをこれからの私の人生にどう活かしていける かという事になりますと一抹の不安があるのも事実であります。 また、私という弱い人間でありますので、特に感じるところです。そうならないために、ただただ継続して内観し続けることにつ きるものと思います。本当に有難うございました。
*あなたも メールマガジン「幸福ニュース」を購読しませんか。費用は、無料です。 下記に登録するだけで、E-MAILで毎月3回自動配信されます。 メールマガジン登録 メールマガジン解除
|
|