内観するきっかけは、生きていく上での苦しみにくじけていた 私を変えようと思った事だ。
私は聴覚障害を持っている。その為、コミュニケーション面が 困難で、将来の夢も叶わないとあきらめていた。そんな自分が嫌 だったので、もう一度自分を見つめなおそうと思い、内観した。
内観する対象者は、父、兄、友人、元恋人の4人である。父と 兄は私の支えになった人である。そして、友人と元恋人は、内観 するきっかけを作ってくれた人だ。
まず友人について書く。友人は大学に入って出来た友人である。 プライベートの時は、ノートテイク等で助けられた。しかし、サ ークルに参加すると、考えがどうしても合わない人だった。
内観し、気付いた事は、私は自分の本音をあまり言わなくて、 合わせていた面があった事である。友人は、自分を理解しようと 手話を覚え、ノートテイカーにもなった。
しかし、私は、面倒くさい人と思われたくなかったので、話が わからなくても分かったふりをしていた。そして、コミュニケー ションをとるのが嫌になり、距離を置いてきた。人間関係が悪く なった原因は、自分だった。これからは、腹を割って話してみよ うと思う。
次は、元恋人だ。元恋人も友人と同じように手話を覚え、話す 時に気を使っていた。付き合ったばかりの頃は仲が良かったが、 日が経つたびにケンカも多くなった。
最終的には、彼に別れを告げられた。本当に彼が好きだったか ら悲しかった。そこで内観をし、ケンカの原因が私のわがままで あることに気付いた。確かに彼にも原因はあったが、自分の意見 を尊重してばかりいた私がいつまでも変わらなかった。
過去は戻る事はできないけど、これから新しく出来る恋人には、 相手の意見を聞き入れるようにしたい。新しい恋をこれから探し て、良い恋愛をしようと思う。
今度は兄だ。私は父子家庭だったので、兄が私の母親がわりを した。遊びに行く時も、夜ご飯を食べに行く時も一緒にいた。父 が仕事でいなくて寂しかったが、兄がいたからこそ乗り越えられ た。兄がいつもそばにいた光景を内観を通して思い出した。
今もこの内観の事を私に紹介したりして、心配をしてくれる。 前と変わらない兄の愛情に感謝したい。年も近いので、これから は人間関係など悩みについて相談しようと思う。
最後に父について内観した。父に対しては、本当に尊敬してい て感謝もしている。それが内観でさらに深まった。内観では、父 が、私と兄のために、体を壊しても働く姿がたくさん出てきた。
父は多くて、仕事を三つかけもちしていた。そのため睡眠時間 があまりなく、私達に会う時も無理に笑顔を作っていた。
子供だったけど、兄も私も、父が本当にきついと気付いていた ので、父が少しでも寝れるようにと、あまり話しかけず、外出ば かりしていた。
それなのに、父の休日は私達と遊んでくれた。だから、素直に 嬉しいのと、何故寝てくれないのという腹立たしさで、複雑な気 持ちだった。その時から少しずつ反抗してきたんだということを 思い出した。
父は昔と変わらず、今も私のために一生懸命働いている。だか ら、私はこれから父を目標にして、何事にも一生懸命取り組みた い。
私は聴覚障害を持っている。そして、それを本当の意味で受け 入れられていないし、これからも出来ないだろう。しかし、仕事 などで苦しんでいた父がそれらを乗り越えてきた姿を、幼い頃か ら私は見てきた。だから、私も聴覚障害という苦しみと共に、こ れからの人生を送っていこうと思う。
改善点を言うと、内観体験者のテープの事で、聴覚障害者が分 かるように、パソコンのモニター等でテロップをつけてくれると、 もっと良い。
内観は大切な事を気付かせてくれた。この出来事を胸に抱えて、 頑張っていきたい。
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