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2009年11月6日第462号
幸福ニュース

【 脳を生き生きとする法 】

 今回は北京オリンピックで、北島選手などの金メダルに貢献し た林成之先生の書かれた『脳に悪い7つの習慣』(幻冬舎)をご 紹介致します。

最新の脳生理学の成果で、仕事や家庭で活かせる事を非常に分り 易く説明してあります。現代人必読の書です。是非お読み下さい。

【 脳に悪い7つの習慣 】

(1)脳がもつ本能は、(a)生きたい、(b)知りたい、(c)仲間にな りたい、の3つである。

(2)脳は本来、利他的にできている。損得は、後天的に習得した ものである。だから、自分さえよければいいと思うのは、脳の本能 に反する。貢献心は、脳の二次的な本能であり、これを磨き高める ことが、脳の力を発揮するベースになる。

(3)脳にとっては、興味をもつことこそが、全ての始まりである。

(4)子供の脳の発達過程を考えると、赤ちゃんの頃に、お母さん がたくさん声をかけることが、非常に重要である。

(5)脳のクセ(第2段階の本能)とワナに注意。
(a)自己保存-------脳は自分を守ろうとする。
(b)統一・一貫性---脳は統一性・一貫性が保てなくなるような情報 を避ける。例えば、人は自分と反対の意見を言う人まで嫌いになる。

(6)脳は常にバランスよく働くものではなく、自己保存の過剰反 応を起こしがちなものである。また、情報の取り込みを避けたり、 偏ったり、バイアスがかかったりして、正しい理解や深い思考を妨 げてしまうこともあるので、その点は注意が必要である。

(7)「興味がない」と物事を避けるのではなく、興味・関心の幅 を広げ、何事にも明るく前向きな気持ちで取り組むことを心がける。

(8)脳は、入ってきた情報に、最初に気持ちや感情のレッテルを 貼る。つまり、人間が理解したり、思考したりして記憶する情報は、 好きだとか、嫌いだとか、いいとか、悪いとかの感情のレッテルが ついている。

(9)「嫌だ」「疲れた」とグチを言うのではなく、「おもしろい」 「好きだ」というようなプラスの感情、レッテルを貼ることが、そ のまま頭を良くすることにつながる。大切なのは、苦手なことを避 けるのではなく、まずは興味を持ってチャレンジしてみる事です。

(10)勉強ができるようになったり、仕事で活躍したりするために は、まず、先生や上司を好きになることが必要なのです。ただ、ど うしても人間関係の修復ができず、努力する余地が残されていなけ れば、居場所を変えたり、休んだりすることも選択肢のひとつです。

(11)相手の立場に立ち、違いを認める力が、脳を活かすか殺すか を左右する。上司や指導者こそ、相手の話に耳を傾け、相手の立場 にたって考える力が必要で、「自分の立場を捨てる」という器の大 きさが求められる。

(12)「嫌だ」「疲れた」などの否定的な言葉は、自分が言っても、 周囲が言うのを聞いても、脳には悪い影響しかない。プラスの言葉 を使う方がよい。

(13)感動しないと脳は鈍る。感動する力は脳をレベルアップさせ る。

(14)表情が暗いと脳も曇るので、できるだけ、笑顔を浮かべると、 脳にも良い。

(15)楽しい会話をしたり、面白いと思いながらやると、脳は疲れ にくい。

(16)脳にとっての報酬とは、嬉しいと感じること。自分だけでな く、他人や社会に貢献する事や、目標の達成感も含まれる。主体性 も重要なポイントになる。

(17)まだ、終わっていないのに、「できた」と思ってしまうと、 脳はモチベーションを失ってしまう。水泳で、途中でそろそろゴー ルだと思うと、その瞬間にただの選手になり、スピードが落ちてし まう。電光掲示板を振り返って、初めてゴールだと思うと良い。最 期の詰めに注意する。

(18)「無理だ」「ダメだ」「失敗するかもしれない」「(まだ途 中なのに)完成した」は、脳にとっては否定語なので、使わない方 がよい。

(19)「頑張れ」「気合だ」は、脳にとっては意味不明の言葉であ る。脳を正しく頑張らせるためには、「具体的に何をするか」「い つまでにするか」「今日は何をするか」などの目標を明確にする必 要がある。

(20)脳を働かせるには自主性が大事。子供や部下に自主性を持た せるには、上に立つ人が、いい質問を投げかけることが大変効果的 である。自分で考えて意見を持つ習慣を身につけさせるのです。

(21)人をほめると脳が喜ぶ。人は違いがあるから面白く、また違 いを持っているからこそ、それぞれに才能を発揮するものです。そ の違いを認め、ほめる力を養っていきましょう。

【坂村真民詩集】

『 本もの 』

血のしたたりを

感じないような

作品は

本ものではない

本ものはいつも生きて

働きかける

ゴッホやムンクの

作品のように

【仏語集】

 自ら教えを得て、広く施し、敬うべき人を敬い、仕えるべき人 に仕え、深い慈悲の心をもって他人に向かわなければならない。 利己的であったり、思うままにふるまうのは、道を行う人の行で はない。(大般涅槃経)

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