今回の内観で、外部との情報を絶ち丸一週間過ごす事と、一週 間自分中心ではなく常に相手の立場に立って物事を考えるという 事は、始めての経験でした。

　まず、初日から２日目と母親に対して内観をスタートした訳で すが、一番お世話になったと思われる幼少時代から学生時代の出 来事をなかなか細かく具体的に思い出す事が出来ませんでした。

　思い出せたとしてもお世話になった事、迷惑をかけた事しか思 い出すことができず、いかに自分中心で生きてきたかを感じまし た。

　そして社会人時代に入ってからのうつ病の時期、留学させても らった時期、前社での出来事、そして現在を振り返っていくに従 って、少しずつではありますが、お返しした事を思い出す事が出 来ました。

　しかしながら、自分が起こした事、行ってきた事の事実が大き く、自分自身が思っていたよりも、母親に対してお返ししていな いことに気付きました。

　３日目より父親に対しての内観を始めました。自分自身では父 親との時間も多いと思ったのですが、幼少時代から学生時代の出 来事が思い出せず、動物園に連れていってもらった事、キャッチ ボールをしてもらった事、初めて交通事故を起こした事等の部分 的な出来事しかありませんでした。

　そして、社会人時代に入ってからは、母親と同じく、特にうつ 病の時期、留学させてもらったこと、父親に紹介されて入社した 会社で人身事故を起こし、迷惑をかけたにもかかわらず、お世話 になりっぱなしです。

　母親よりも父親は接している時間が短いのにもかかわらず、人 生のターニングポイントには必ず精神的支えになってもらってい ました。この３日目から４日目あたりが自分自身一番辛かったよ うな気がします。

　そして、嘘と盗みに関しての内観ですが、実際のところ、嘘と 盗みに対して考える事自体が初めてでした。

　特に盗みに関しては、物を盗むという発想しか今までなかった のに気付き、時間や人の気持ちを盗むということを考えると、嘘 をつけば必ず何かを盗むという事につながっていき、結果的に人 に迷惑をかけてしまう事になるということに気付きました。 　次に仲のよかったいとこについて内観しましたが、幼少時代か ら学生時代での出来事があまり思い出せず、いとこが結婚してか らの出来事でしか、お世話になったこと、迷惑をかけたこと、お 返ししたことについて少なかったように思います。

　今では彼も二人の息子をもっているので、今後お返しする際に は、息子のことを考えてお返ししていきたいと思います。

　最期に妹に対しての内観ですが、妹も両親やいとこと同様に幼 少時代から学生時代についての出来事が少なかったです。ただ妹 も自分自身と同様に、留学を経験したことは、お互いに情報交換 したり、妹のアドバイスのお陰で、今の自分がある様に感じてい ます。

　７日間の内観を通じて、今まで自分自身がどれだけの人にお世 話になって人生を送り、迷惑をかけ、それに対しての正しいお返 しがいかに少ない事が分かりました。

　今後の人生を送っていくにあたって、自分自身が行動する事に よって、その相手はどう感じるかを考えて行動していきたいと思 います。

そして、自分が置かれている環境、状況をもう一度じっくりと見 つめなおしていきたいと思います。

　この７日間の内観を活かしながら、今までお世話になった事に 対して、恩返しをしていきたいと思います。特に両親に対しては、 今まで心配をかけた分、少しでも早く安定した人生を送るように 目標を定めていきます。