この内観研修が決まった時、正直言いまして、「内観って何? 何で今頃内観?」という気持ちでお寺へ参りました。部屋を見て、 屏風の中での内観を正直苦痛になると思っていました。
2日目の月曜日は、部屋の暑さと考えすぎで、かなり頭が痛く、 辛い一日でした。 人間は素晴らしいもので、環境に対応出来る 様に作られていると思いました。3日目からは頭痛もなくなり、もっと遠い、自分が忘れていた過去の記憶を蘇えさせてくれました。
母に対して、今までの自分を考えさせられた時、正直してもら った事は、母の子だから当たり前だと最初は考えて、なかなか答 えが出ませんでした。確かにこの世に生を受けてから現在まで、ピンポイントでならある程度は答えは出せるが、区切って思い出せと言われてもと思いました。
屏風の中で目をつぶって考えてみたら、わずかながらに思い出 す記憶がありました。生まれてからと、小学校・中学校・高校・ 社会に出てから今現在、内観でしてもらった事を考えると、やっ ぱし今の母の子に生まれて良かった、本当に感謝の気持ちで一杯 です。
反対にお返ししてあげた事が少なく、心の中は何であの時こん な風にお返し出来なかったんだろうと、今頃になって後悔してい ます。
でも、良い方に考えると、まだ今は母は生きてるんだから、今 からお返ししてあげてもいいんじゃないかと、前向きに考えるよ うになりました。今後の母に対しては、今迄してもらった以上に、自分が出来る最大限の事をしてあげようと思いました。
父に対しては、生まれてから高校卒業までにかかった費用を概 算ですが試算しました。計算してみたら約一千万円という莫大な お金でした。自分を育てる為に、どれだけ働いてどれだけ苦労して、どれだけ父の大切な人生の時間を費やしたんだろう、そう考えてしまいました。
自分の人生の転換にもなった野球も教えて頂いたし、多分父は 仕事で疲れていながらも、自分の為に休む暇なく時間を費やして くれてたんだと実感しました。
父に対しても、目に見えない部分でかなり自分に色々として頂 いたと思いながらも、実際自分はして返した事の方が少ない。野球でレギュラーになったり優勝したりしても、それはして返してあげた事じゃなかったと今では思うようになった。それだけの環境を作ってくれたから、して当然だと思うようになった。今後の父に対しては、何才まで生きてくれるか解らないので、父との今の時間を大切にしたいと思います。
祖父に対しては、7年前に亡くなりましたが、一番近くに住ん でいる孫として、色々可愛がってもらいました。小学校入学卒業、 中学校入学卒業、高校入学卒業、また社会に出てからも節目節目 にお祝いをしてくれました。それも何食わぬ顔で何もなかったように、「おい!」と言いながら、ニコッとして笑うだけ。今だにその笑顔が忘れられません。
祖母に対しては、現在老人ホームで暮らしています。3年前に 倒れ、それ以来痴呆症を患い、記憶も体調が良い時は名前を呼ん でくれますが、最近はなかなかーーーーーー。それでも生きてくれてるから、祖母からして頂いた以上に恩返しの意味を込めて明日から接していきたいと思います。
毎朝お参りが終わった後に、副住職様が言葉を述べてくれまし た。その中で自分の心の中に突き刺さった言葉がありました。 「内観は人生の棚卸し」その言葉通り、人生には節目節目、要所 要所で一回区切ってリセットしなければいけない。
再度自分を見つめなおすことで、更なる次へのステップになる。 その言葉通り、これから長い人生に於いては、更なる大きな壁に 当たるのは当然。その時、副住職様が言った言葉を忘れずに、今 後の人生において、更なる飛躍をしていこうと決めました。
大山先生には、細かい気遣いをしてもらうだけでなく、自分自 身の歩んできた人生そのものを聞いてもらい、それをいう事によ り、自分の心の中のもやもやが取り除かれた気が致します。
長いようで短い一週間でしたが、本当にお世話になりました。 また、自分の人生で行き詰った時は、また力を貸して下さい。本 当に色々とお世話になりました。
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