私が今回の集中内観研修に参加させて頂いたのは、会社の研修の一環としてでありました。 ここに来るまでは、正直何か変わるのだろうか、1週間も仕事に穴を空ける程の何が得られるのだろうかという疑いの気持ちを強く抱いておりました。
誰に対する、いつからいつまでの、していただいた事、して返した事、ご迷惑ご心配をかけた事を調べるということが、いったい何になるのだろうかと思いながらも、会社が研修にするくらいだから、一生懸命やったら、少しは気づくことがあるかもしれないと考えて、取り組みました。
一番最初に母に対しての自分を調べていた時に、生まれてからしていただいた事を思い出してみると、今まで考えてもいなかった事や、こんな事までと思うことまで、気付いてきました。
それに対して、お返しできた事と言えば、あるはずもなく、非常に申し訳ないという気持ちになりました。学年や年齢を重ねていくうちに、母からしていただいた事が、どれだけ多かったかという事を改めて痛感致しました。
迷惑をかけ、心配をかけたことはどんどん出てくるのに、お返しできた事は何も浮かんでこない。この事実に気付いた時に、初めて私は内観することの意義と素晴らしさに気付くことが出来ました。
それからの私の内観は、していただいた事や迷惑・心配をかけたということが次々と頭に浮かび、今まで一体何をしていたのだろうかという気持ちで自分自身が情けないと感じました。
お返しできたことがあるとすれば、ちょっとした贈り物等ばかりで、心の表れるお返しはほとんどないのが実情でした。幼い頃から比べたら、少しはできていたかなと思っていましたが、ここまでして頂いてばかりだったことに気付き、深い感謝と反省の念とがあふれてきました。
勝手に嫌いだとかお世話になっていないと思っていた人に対してなのですが、内観をさせて頂いたことによって、間違っていたということに気付くことができました。
私がこれまでの人生の中で何かをしていただいたからこそ覚えているのであり、それを間違った認識によって嫌な気持ちになっていたことに、大変申し訳なく恥ずかしい気持ちと、自分の小ささに気付かされました。
言葉や形に残るものは記憶をしても残りやすいですが、人の心や思いやりというものは、すぐに忘れてしまいがちです。毎日内観をさせて頂き、今までどれだけの思いで、私に接して頂いていたかを考えると、言葉にはなりません。そして、これから先も様々な人にしていただくことがあるでしょう。
私は、今回の内観研修に参加させていただきまして、今までの表面上での感謝の気持ちではなく、心からの感謝というものが、少しではありますが、理解できたような気がします。今までの思っていただけの感謝ではなく、言葉にして、時には行動としてお返ししていきたいと思いました。
副住職様がお話してくださいました、何故毎日お経を読むのかというお言葉が、私にとっては毎日様々な人々や物事に感謝することを、内観を通じて忘れないようにしようという気持ちにつながりました。
自分自身の人生をより良いものにするべく、そして今まで気付くことのできなかったことに対して、内観を通じて感謝の気持ちを持ち続けることを忘れず、毎日を一生懸命生きていこうと思います。誠にありがとうございました。
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