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2017年04月20日大日乃光第2173号 貫主権大僧正様御親教
アルティック熊本震災支援活動は信者の皆様の慈悲行の賜 

震災支援に邁進したこの一年
 
四月十四日で熊本地震発災から一年を迎えました。私達(認定NPO法人)れんげ国際ボランティア会(ARTIC)は御本尊皇円大菩薩様と信者の皆様からのお力添えを頂いたお陰で、この一年間充実した支援活動を行うことができました。
 
また多くの寺院様方からの宗派も地域も超えてのご支援には驚くばかりでした。改めて深く感謝申し上げます。
 
私達はこれまで、国内では二十二年前の阪神淡路大震災、六年前の東日本大震災の二度の大災害の際には現地に赴き、各種支援活動を行ってまいりました。また海外でも、スリランカにおいて二〇〇四年の大津波と二〇一一年の大洪水の際に支援を行いました。
 
今回の熊本の震災では、これまでのこのような経験を活かして活動に当たることができました。もちろん一人でできたわけでありません。貫主様、宗務長先生をはじめ、多くの蓮華院の職員さん達や、信者さんをはじめ、有縁の有志の皆様方と力を合わせてのことでした。
 
託された思いを被災者へ
 
さて、当初は以前の経験を活かして、勢いに任せて炊き出しなどの活動をがむしゃらに行いました。
 
しばらくして災害の全体像が見え始めた頃、各地から大勢のボランティアの皆さんが駆けつけて下さいました。また様々な支援物資が送られてきたり、さらには支援金も集まり始めました。
 
これはこれまでの当会の活動をご存知の有縁の個人、団体、そして日本各地の寺院様方から「蓮華院に託せば必ずや被災者のためになる良い活動をしてくれるに違いない!」と信じて頂き、過分なご期待を頂いてのことだと身の引き締まる思いでした。
 
前に述べた国内外各地での支援の際は、熊本から、または日本からの「助っ人」として現地の団体に寄り添う形で活動に従事してきましたから、今考えると、ある意味ではまだまだ楽でした(もちろんその時は一所懸命でしたが)。
 
ところが今回は、全国からの期待を一身に背負っての、地元での活動の中心的立場となり、いやが上にも力が入り、プレッシャーを感じながらの活動となりました。こうして今、この一年間の活動を振り返ると、そのご期待に応えられたと自負するところと、まだまだ足りないと力不足を恥じ入るところの両面だったというのが実感です。
 
一年間の支援活動を振り返って
 
さて、これまでを振り返って、活動のご報告をいたします。まず活動前半は、

  • 炊き出し活動(四~五月)
三十六ヶ所 六千六百四十食
 
②配食支援(五~六月)
百二ヶ所 三千五百九食
(寺内で調理した食事を少人数分でも各所に効率よく配りました)
 
③食材提供(四~六月)
九十七ヶ所 六千五百三十七食
(主食ではなく、レタス、トマト、きゅうり、みかん、野菜ジュースなど)
 
④ボランティア受け入れ(四~八月)
宿泊二百三十三名、一日ボランティア八十五名
(蓮華院本院と奥之院を宿舎として、宿泊や食事、お風呂などを提供)
 
⑤入浴送迎サービス(五~八月)
百三ヶ所 参加三百七十六名
 
⑥サロン開催(五~八月)
二十九ヶ所 参加四百六十七名
(飲み物、お菓子を用意して、被災者同士の交流支援や傾聴活動)
 
⑦元気づけ小旅行(六~七月)
十四ヶ所 参加百十七名
(玉名温泉と食事、名所案内)
 
新たなスタッフと共に、仮設住宅での自立支援活動へ
 
八月に入ると被災者の皆さんは緊急時を脱し、避難所での暮らしを乗り越え、仮設住宅やみなし仮設の生活へと移行しました。
 
当会も避難所サポートを終了し、引き続き熊本市内八ヶ所の仮設住宅を定期的に廻り、レクリエーションを提供したり、コミュニティづくりのお手伝いや心身のケア、生きがいづくりなどの活動を行っています。看護師さんと整体マッサージのできる心強いスタッフも加わり、さらに充実した活動ができるようになりました。
 
被災者の皆さんの多くは喪失感や不安、恐れを抱いています。さらに加えて、仮設住宅での生活はこれまで慣れ親しんだ我家とは環境や習慣も大きく異なるため、ストレスを抱えている方が殆どです。当会では、それを少しでも緩和できるような活動を心がけて行っています。
 
仮設住宅での具体的な活動内容は次の通りです。

・フラワーアレンジメント
・ミニリサイタル
・マッサージ&カフェ
・健康観察
・お料理作り
・温泉小旅行招待
・サークル活動支援(編み物、折り紙、 小物作り)

このように盛りだくさんの内容で、皆さんに生きがいづくりのお手伝いをさせて頂いています。
 
一般的にすぐに思いつく支援は、何かイベント的な楽しい催し物を行う事です。私達も当初は、落ち込んでいる心を明るく楽しい活動によってうきうきさせるような、音楽やフラワーアレンジなどを開催しました。
 
しかし忘れてはならないことは、これらの活動はあくまで手段にすぎないということです。真の目的は被災者への見守りと寄り添い、さらには苦悩を少しでも和らげてあげることです。そうすることで生きる気力や活力が湧いて、自然と自立への道が開けてくることと思います。この自立への道を被災者ご自身で見い出して頂く事が最終的な目的なのです。
 
慈悲行の実践への新たな決意
 
さて、私たちがこのような活動に邁進できるのには二つの大きな理由があります。
一つは貫主様がいつも仰られるお言葉です。「祈ることはとても大切です。しかし、祈るだけではいけません。実践してこそ仏様の御心に適います」
 
つまり蓮華院では自分のご利益だけを願うのではなく、利他の心(菩薩の心)を持ち、他者を救うこと(慈悲の実践)もしっかりやりましょうという貫主様の強いご意志です。
 
そしてもう一つは、その教えを慈悲行、菩薩行そして『同朋援助』という形で実践される信者さん方の募金活動による支えです。
 
この二つが相まって、当会は他の民間団体にはまねのできないような素晴らしい活動を継続することができているのです
 
最後になりましたが、この一年間に人材や支援物資、そして支援金をお送り頂いた全国の多くの寺院様や、団体の皆様、そして普段にもましてお力添えを頂いた全国の信者の皆様方には言葉では言い尽くせない感謝の気持ちで一杯です。重ねて篤く御礼申し上げます。
 
震災後一年を迎え、皆様からの利他の御心を承り、今後も被災者の皆さんへの寄り添い、励ましの活動を続けてまいりたいと決意を新たにしているところです。合掌




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