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2018年01月11日大日乃光第2196号(2) 貫主権大僧正様御親教
「高まり行く期待に応えた一年」 

れんげ国際ボランティア会(ARTIC) 
専務理事 川原光祐


ボランティア同士の絆を繋ぐ
 
全国の信者の皆様、明けましておめでとうございます。本年は熊本震災発生から二年目になりますが、法事としては三回忌の年に当たります。
 
震災の発生から一年と三ヶ月の間は避難所での緊急炊き出しに始まり、お風呂への送迎支援などを行いました。被災者が仮設住宅に移られてからは、コミュニティー作りや心身のケアーの為のサークル活動など、多岐に亘る支援活動を行って参りました。
 
特に発災当初は、被災地に近い当寺ならではの重要な役割がありました。それは当寺に多くの地域からのボランティアや、様々なノウハウを持った組織やグループを受け入れたことで、プラットフォーム(活動拠点)の役目を発揮したことです。
 
多くのボランティアグループが寺内で交流を持ち、必要な物資や支援状況、そして適切な支援方法などの情報交換ができました。それによって支援の手が届きにくい地域にも、少しでも活動や物資を行き渡らせることが出来たのではないかと思います。
 
私達アルティックは最も被害の大きかった益城町に隣接する熊本市東区を活動の主軸に定めましたが、当寺から南阿蘇や益城町での活動に向かったボランティアグループもあり、当寺に届けられた多くの支援物資から南阿蘇や益城町へも届けられました。
 
とりわけ静岡ボランティア会からは約三千本ものタオルを支援物資に頂き、毎月二十人ほどのボランティアを十数回も派遣されたりと、協力関係が一年以上に亘って続きました。
 
この様に多くのグループと交流する中で、足湯ボランティアをきっかけに、傾聴ボランティアのグループやマッサージのグループなどが、当会が避難所と打ち合わせて行う活動に合流して頂き、より質の高い活動で大きな成果を上げることができました。
 
秋祭り支援に芽生えた自立心
 
仮設住宅では、住民同士が自ら助け合って運営することによって、より住みよい環境を築いて行くことへの自立支援を目標にして、自治会作りやサークル活動をサポートしました。
 
例えば昨年の夏には藤山仮設住宅(約二百軒)の自治会から「少しでも早く住民が顔見知りになり、協力し合えるように祭りを行いたい。しかしまだ独力では無理なので、サポートしてほしい」との要請があり、協力することになりました。
 
この試みは自治会を中心に行う初めての大きな事業となりました。二ヶ月の準備期間を経て、十月二十一日に秋祭りを行いました。当日はあいにくの小雨となりましたが、百五十名以上の住民を迎えて大変な賑わいとなり、大盛況で終える事ができました。
 
さて、そんな当会の被災地での支援活動も、昨年十二月をもって一応終息致しました。今後は応援の依頼があれば、自治会をサポートする形で支援に伺いたいと思っております。

なお、来たる四月十四~十六日の間に、被災地で宗教・宗派を超えて三回忌の法要を執り行いたいと考えております。近くにお住まいの信者さん方にも、ぜひご参加して頂きますようお願い申し上げます。
 
正力松太郎賞本賞を受賞
 
アルティックは二年前の平成二十八年八月に外務大臣表彰を受賞し、さらに昨年の平成二十九年六月には正力松太郎賞を受賞いたしました。
 
正力松太郎賞と言えば野球選手に贈られる賞が有名ですが、それとは別に財団法人全国青少年教化協議会が、佛教精神に基づき青少年・幼児の健全な育成に貢献した個人や団体に与えられる賞の事です。全国青少年教化協議会の結成に尽力した正力松太郎氏にちなんで名づけられ、昭和五十二年に始まりました。
 
一方で蓮華院誕生寺も、二年前の平成二十八年九月に大山康晴賞を受賞いたしました。

この二年間で栄誉ある賞を三回も受賞するということは、長年に亘るお寺での「一休さん修行会」や「全国将棋寺子屋合宿」、国際協力や震災支援などの活動に対する世間の人々の大きな評価と期待の現れであると受け取め、今後も益々精進に努めたいと存じております。
 
ミャンマー学校建設事業で重みを増した期待と責任
 
ミャンマーでは学校建設並びに農村開発の事業を始めて早六年が経ちます。
すでに建設の終わった学校はこれまで五十八校を数え、現在建設中の学校が十三校で、建設総数は今年で七十一校に達します。
 
学校建設が必要とされる地区はイラワジ管区(州)だけでも千を超えます。その中から年に十数ヶ所を選ぶのですが、まず教育省から推薦を受けた約三十ヶ所に調査に行きます。そこで充分な話し合いを行い、必要性の高い地域に建設します。
 
ミャンマーでの学校建設は色々な国の様々な組織が行っていますが、一般的には支援NGOが全額を出して建設を行っている所がほとんどです。しかし「棚からボタ餅」式ではボランティアへの依存症が強くなり、せっかく学校ができても地域が変わらなくてはなかなか成功出来ないという状況があります。
 
それに対し、当会の活動は次のようにユニークです。まず学校建設費の四分の一を、地域の住人達に自分で集めるよう提案します。この条件を受け入れ、それでも学校を建てたいという意識の高い地域でのみ事業を進めています。

一年目に村人達による学校建設委員会を設立し、村人全員で四分の一の寄付金を集めて学校建設を行います。
 
そして二年目に農村開発事業を行います。この時、村人が集めた資金を全て拠出します。
この農村開発事業とは、学校を経済的にも維持管理して行けるように、土台となる地域全体を変えて行く為の試みです。
 
住民達で話し合いながら、地域によっては診療所や小規模発電所を作るなど、地域の環境や住民のノウハウに合わせた事業を推進して行きます。それに応えて住民達が自ら考え協力していく事によって地域に変化が生まれ、自立が促進されると確信しています。
 
昨年の十一月にはミャンマー政府の教育省より、アルティックが行っている事業を国会で説明するよう要請がありました。ミャンマーで教育関係の活動をしている各国NGOの十団体程が招集されました。日本からは当会とジャイカ(JICA)が応じました。イラワジ管区で行って来た活動に対するミャンマー政府の関心と期待の高さが伺えます。
 
この様にミャンマーでの支援活動がイラワジ管区だけではなく、国レベルで注目を集める様になって来た事は、大変有り難い事と受け止めています。これからもより一層の精進に勤めたいと存じます。
 
信者の皆様方、これからも認定NPO法人れんげ国際ボランティア会へのますますのご理解とご支援を、心よりお願い申しあげます。合掌





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