(20才女性) |
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「自分が周囲から受けた被害に比べれば、私がかけた迷惑は少ない。だから、周囲を責めても許される。」 今まではそう思っていた。人間関係の摩擦や将来への不安・・・。そういったことから心のバランスをくずしてしまったここ一年間、私が心の病になったのは、両親のせいだと、親を責め、散々苦しめてきた。
内観をしていくうちに、「自分がかけた迷惑より、かけられた迷惑が多いからというのは、人を責める理由にはならない。なぜなら、私が迷惑をかけたという事実が存在するから。」と思うようになった。
それと同時に、「私は自分がかけられた迷惑ばかり覚えていて、私がかけた迷惑はかなり忘れていたんだ!」ということに気付いた。
自分が被害者で、心の病に追い込まれた。だから両親を責める。これでは、両親も私も不幸になるだけなのに、そんなくだらないことを私は今まで一年間も繰り返してきたのか、とあきれる気持ちと、両親に会ったらすぐに「本当に心からごめんね。」とあやまりたい気持でいっぱいの内観最終日である。
幼い頃の母や父に対する自分を調べていくうちに、どれだけ両親が自分を愛してくれていたのかが、本当にわかってきた。私が心の病になったのも、決して両親のせいじゃなく、私の弱さ、甘え、現実から逃げていたせいだとわかった。
内観により、両親や周囲の人々の愛情の深さを感じ、周囲に感謝できる人間になれるような気がする。他人に感謝することは、他人を攻撃することよりも、ずっとずっと自分が幸せになり、また周囲も幸せになれる。
日常生活に戻り、また、感情のコントロールがきかなくなることもあるかもしれないが、「やっぱり病気は治らないんだ。」と悲観的になり、周囲や自分を責めたりせず、「この病気にしてもらったこと」、例えば、内観をしたことで、母や父の気持が以前よりわかるようになったとか、人に感謝できるようになったことなど、何事もプラス指向で考えてこれからは生きていこうと思う。
最後にお世話になった先生方、お食事を用意してくださった方々、本当に感謝しています。ありがとうございました。ぜんざいは、とってもおいしかったです。(終)
人ははからいから、すべてのものに執着する。富に執着し、財に執着し、名に執着し、命に執着する。
有無、善悪、正邪、すべてのものにとらわれて、迷いを重ね、苦しみと悩みとを招く。
正しいことさえ執着すべきではなく、捨て離れなければならない。まして、正しくないことは、なおさら捨てなければならない。(蛇喩経、楞伽経)
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