今回は、飯田史彦著『(新版)生きがいの創造』(PHP研究所)を皆様にご紹介したいと思います。
本書は、各国の大学教官や医師などによる、催眠治療による生きがい療法を通じての、科学的研究成果を活用することにより、人生がいかに素晴らしいものへと変わるかという、新しい観点からの根源的な「生きがい論」です。
あなたの人生観にコペルニクス的転回を与える程の内容を含んでいます。もちろん、この内容を信じろと強制するつもりは、全くありません。こういう研究結果や考え方もあるということの紹介で、採用するしないは、皆様がご自分でお考え下さい。一読の価値のある本です。
(A)『ブレイクスルー思考』
「すべてのものごとには意味と価値があり、表面的には失敗・挫折・不運のように見えることも、すべて自分の成長のために用意されている順調な試練である」という信念を持つことによって、「その試練に挑戦するだけで、乗り越えたのと同じ価値がある」と考えながら、人生の試練を気楽に乗り越えていこうとする思考法。
a.「マイナス」「プラス」という見方をしないで、「すべての物事はプラスであり、本質的にマイナスなものは存在しない」と思い込む。
b.「目の前の壁(貴重な試練)そのものに価値があり、価値のない問題など存在しないのだから、その試練に挑戦するだけで、もう乗り越えたのと同じ価値がある」と考える。
(B)『スピリッチュアルな観点からの仮説』 (ブレイクスルー思考でとらえた人生観)
1.「人間はトランスパーソナルな(物質としての自分を超えた精神的な)存在である。」
だから、人間は心の奥で、ほかの人間や生物を始め、地球や宇宙のあらゆる存在と、精神的につながっており、決して孤独ではない。
2.「人間の本質は、肉体に宿っている意識体であり、修行の場である物質世界を訪れては、生と死を繰り返しながら成長している。」
死が自分の終わりではなく、「意識としての自分」という生命は永遠に存在し、何らかの理由のもとで、愛する人々と限りない出会いを繰り返している。
3.人生とは、死・病気・人間関係などのさまざまな試練や経験を通じて学び、成長するための学校(修行の機会)であり、自分自身で計画した問題集である。したがって、人生で直面するすべての事象には意味や価値があり、すべての体験は、予定通りに順調な学びの過程なのである」
4.人生では、「自分が発した感情や言動が、巡り巡って自分に返ってくる」という、因果関係の法則が働いている。この法則を活用して、愛のある創造的な言動を心がければ、自分の未来は、自分の意思と努力によって変えることができる。
5.人間は自分に最適な両親(修行環境)を選んで生れており、夫婦や家族のような身近な人々は、過去や未来の数多くの人生でも、立場を交代しながら身近で生きる。
(C)臨死体験者の生き方
「これまでに調査した中で、臨死から戻ってきたあと、金持ちになろうとか、家族を忘れても仕事に没頭してやろうと考えている人には、出会ったことがない。もっと自己中心的でもいいとか、貪欲でもいいと思っている人もめったにいない。
それどころか、みんな、『もっと人を愛し、親切にしなくてはならない』と確信するようになっている。自分の体験をもとに、『人生を十二分に生きよう』という反応を示す。 『自分の人生には目的がある』と信じており、その目的には必ず、家族への愛や、他人の役に立つことなどが含まれている。彼らは、生きている間に人に与える愛が、彼ら自身が死んだ時に自分に戻ってくることを知っているのである。」
(D)恋人を亡くされた方々へ
著者がただひとつだけ言えることは、「ほかの人と恋におちて結婚したとしても、先立った恋人は、決して恨んだり、ねたんだりしない」ということです。むしろ、愛する故人は、生きている私たちに、「過去にとらわれないで、前を向いて創造的に生きていくこと」を求めます。故人にとって、この世に残した知り合いたちが、自分の死をいつまでも悲しんで無気力になり他人の愛情をこばんでいることほど、つらいことはないのです。
(E)重病やハンディキャップに苦しむ方へ
重い病気やハンディキャップを持ちながら生きる人は、決して「運の悪い人」ではなく、しばしば誤解されるように、「過去生で悪いことをした報いを受けている人」でもありません。
なぜなら、意識体としての自分が宿る肉体そのものに試練を与えながら生きるというのは、この物質世界で人間として生きるうえで、最も困難な挑戦課題のひとつであるため、それほどの試練に挑戦するに値する、よほど発達した意識体のみに、そのチャンスが与えられるはずだからです。
したがって、重い病気やハンディキャップを持つという高度な試練に挑戦している人は、人間としての卒業試験を受けたり、卒業論文を書いているような、それほどの学びを積んだ素晴らしい人であり、勇気あるチャレンジャーなのです。
(F)まもなく死を迎えられる方へ(ふるさとに帰る)
人間の肉体には、限界があります。したがって、意識体としての私たちが永遠でも、必ず、肉体の方は、定期的に取り替えなくてはならなくなります。それが、この物質世界でいう「死」という現象です。
つまり、「死」というのは、肉体という「器」の交換、リフレッシュ作業であり、そのついでに、そこまでに解いた問題と解き残した問題とを確認し、どうせなら新しい問題集に作り替えてまた生まれてくる、ということにすぎません。
まもなく死を迎える時、このようなしくみを知っていれば、どれほど心が安らぐことでしょうか。「死ぬ」ということは、ただ「肉体」という衣服を脱いで着替えるだけにすぎないこと、次にどのような衣服を着るかは自分で選択できること、先立った懐かしい人々との再会が待っていること、物質世界に残す家族はやがて自分が迎えに来ればよいことを知っていれば、死の瞬間を、どんなに大らかな気持ちで待つことができるでしょうか。
(G)残された家族の人々へ
先立った故人が、嘆き悲しむ家族のところに現れて、「あの時が逝くべき時だったのだ」と教えてくれたという体験は、数多く報告されています。
しかも、「お前を成長させるために、私は早い死を選んだのだ。私の死を乗り越えて、大いに学び、強くなってくれ」という意味の発言をして、自分の死の目的が家族を成長させるためであったことを明確に告げてくれることも、少なくありません。
思わぬ病気・事故・災害などで亡くなり、どのように不運に見える人であっても、残された家族たちに対して、「自分のふびんを嘆きすぎないでほしい。これはこれで順調なのだから」と伝えてくれる例が多いのです。
(H)人間関係に悩んでいる方へ
退行催眠をかけてみると、「なぜその人といつも対立し、けんかしたり、互いに足をひっぱり合って、傷つけ合ってしまうのか」という理由が、次々に明らかになります。そして、「その嫌いな人を許すことこそが、今回の人生の大きな目的のひとつである」ということが、必ずわかってくるのです。
研究者たちの報告は、この物質世界で出会うあらゆる人々を愛し、何ごとをも許す大きな心の大切さ、人間性をみがくことの重要性を強調しています。
(I)自殺したいほど悩んでいる方へ
自殺してしまうと、意識体として肉体から離れたあと、誰も迎えに来てくれず、真っ暗闇の中に置かれて泣いていた」という証言が出てきます。
ほかの死に方をした時には、すぐに「光」たちが迎えに来てくれたり、自分がまぶしくて温かい光に包まれていくのですが、自殺した場合に限って、この証言のように、「光を求めて、渦潮のなかをぐるぐる回っているような感じ」になってしまい、徹底的に反省することになるだけなのです。
また、先立っていた愛する故人が現れて、自殺を思いとどまるよう説得されたという証言もたくさん報告されています。
(J)祈ることの大切さ
霊能力者ジョージ・アンダーソン「特定の宗教を持っていないとしても、亡くなった人のことを考えるだけで、祈ることになるんですよ。相手が見えないので、気持ちを集中するのが難しいかもしれませんが、祈りは確実に届きます。私は、何万回ものリーディングを通じて、それを確認しています。
とにかく、祈る対象を愛でつつみ、抱きしめ、あの世に愛を送ればいいんです。祈りを受け取れば、あの世にいる魂は、喜んでくれます」
(K)人生は楽しみながら学ぶ修行
人生は「敗者復活制人事システム」をとって計画されますから、自分の小ささに気付いた人は、その時点から、「良心的な、愛のある、前向きの言動」をとるよう、自分を変えていけばいいのです。これまでは、他人のことなど全く考えなかったという人でも、今から少しずつ、生き方を変えていけばいいのです。
私達は、「愛と創造の実現に挑戦する人間生活を体験するための地球ツァー」に自ら希望して参加している、好奇心と向上心と勇気にあふれる意識体たちなのです。「人生は楽しみながら学ぶ修行」なのです。
(L)素晴らしい人生をおくるために重要なこと
忍耐すること、強欲を克服すること、許すこと、明るく生きること、愛すること、奉仕すること。
(M)「早く自分も死んで、お母さんのところへ行きたいわ」と嘆く娘さんのところに、先立ったお母さんの意識体が「光」として現れて、このようなメッセージをくださったそうです。
「あなたはまだ、その時じゃないわ。まだ、そちらでの仕事が終わっていないもの。あなたはそこに残って、一瞬、一瞬を精一杯に生きなければならないの。美しい地上に生きるという贈り物を、味わわなければならないのよ。
これだけは、言い残しておくわね。夕日も、花も、大切な人も、ひとつひとつ、喜びをもって見つめなさい。そして、ほかの人にも、その喜びを、教えてあげなさい。愛を注いであげなさい。愛は、ほかの何よりも大切なものだから。母さんは、いつも、あなたのそばにいるわよ。」
仏の心とは大いなる慈悲そのものである。心に仏を思うとき、その心は、実に円満な姿や特徴をそなえた仏であり、この心は仏そのものとなり、この心がそのまま仏となる。(観無量寿経)
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