今回も、小林正観先生の著作『こころの遊歩道』(弘園社)の一部を紹介させていただきます。ものの見方考え方の深さにいつも感じさせられます。少しでも実践すれば、幸せに近づけることは間違いないでしょう。
A)足るを知る
足るを知ることこそが、幸せの根源なのです。
世の中に不幸や悲劇は存在しない。そう思う心があるだけだ。とらえ方のちがいで、目の前の現象は、幸にも不幸にもなります。
B)幸と不幸のたまご構造
一般的な「不幸」が、「幸」の前半分なのです。例えば、空腹=たまごの白身、おいしさ=たまごの黄身と考えると、「空腹」(=白身)の中に、おいしさ(=黄身)が抱かれているのです。
「幸」も「不幸」も宇宙現象としては存在しない。赤いメガネでみれば赤く、青いメガネで見れば世界は全て青く見える。今まで「不幸」と思っていたことを「幸せ」の前半分かもしれないと考えてみると、世の中が違って見えるかもしれません。
C)結婚相手の選び方
基本条件として、人生で求めているもの、目指しているものが同じである事は必要です。その上に、「タテヨコ不変」な人がいいと思います。
「タテの不変」とは、10年ぶり、20年ぶりに会っても、同じ笑顔、同じ親しさを保ちつづけるということです。偉くなっても傲慢にならず変わらないと言う人です。
「ヨコの不変」とは、今の自分をとりまいている人に対して、同じ態度、同じ笑顔を示す、保つということで、相手の立場や身分によって態度を変えないということです。
同じ職場などにいなくて、「ヨコの不変」をみることができない場合に「3つのチェックポイント」があります。「車を運転する時」「酒を飲んだ時(酔った時)」「財力や権力を手に入れた時」の3点です。この時、悪い方に態度や行動が変わる場合は、結婚してから、人格が変わる可能性が高いと思ってよさそうです。
人格向上の第一歩は、自分を「タテヨコ不変」人格に磨いていく事から始まるのかも知れません。
D)「わが人生」という名の映画
われわれの人生は、自分でシナリオを書き、自分で主人公を演じる映画に似ています。自分の書いたシナリオですから、他人を恨むのは筋違いです。
さらに、この長編映画をもっと楽しくする方法があります。それは、五戒を守ることです。五戒とは、「不平不満」「愚痴」「泣き言」「悪口」「文句」を言わないことです。かわりに、「うれしい」「楽しい」「しあわせ」「大好き」「ありがとう」「ついてる」をたくさん言うと、幸福になり、運勢もよくなってきます。
五戒を守って3ヶ月から半年くらいたつと、頼まれ事が多くなってきます。そうしたら、無理な場合以外は、できるだけ引き受けてみてください。あなたの映画はさらにダイナミックな展開を始めるでしょう。
ただし、3つの「し」には注意して、乗ってはいけません。「だまし」「おどし」「甘い儲け話」の3つです。
E)人のパワー・店の元気
自然は人にエネルギーを与える。人も、「元気な人」「明るい人」「前向きの人」「向上心を持っている人」「自信があるが、謙虚な人」「人格に深い魅力や奥行きのある人」などは、パワーをまわりの人に与える。
宿や店は、従業員の笑顔や元気さが客を元気にする。そのためには、会社自体が楽しいもの、おもしろいもの、喜ばれるものになれば、従業員の喜びや笑顔や元気さが実現します。そういう楽しい経営を実践すれば、お客も楽しく元気になり、喜んでくれ、お店も繁盛するのです。
F)ジョージクラベルの世界
「『身長が2メートルの人』と『体重が100キロの人』と『足の長さが30センチ』の人では、誰が一番大きいでしょうか。」という質問にあなたは、どう答えますか。正解は比べられない、答えられない、です。
ジョージクラベルとは、「常時比べる」のことです。自分を他と比べないことです。自分は自分。他の人にはない優れたものを、人間は必ず持っています。人間の幸せは、「常時比べる」の世界から離れる事から始まります。
ただし、自分が理想とする人格や努力目標はどんなに高く設定してもかまいません。また、その目標に対して、今自分がどれくらい到達しているのかということについては、自分の位置を低く考えてもかまいません。自分が理想とすることについて、毎日努力し、研鑚をつむのは、自分の中の問題(自分との戦い)であって、他人と比べることではありません。
自分自身が、その頂点に向かって、どれほど登っていくかということを、私は「ジコトザン・ノボリビッチ」=「自己登山登り道」と呼んでいます。ジョージクラベルの世界からは、なるべく離れることが必要ですが、ジコトザン・ノボリビッチの世界にはできるだけ近づき、生きていくようにするというのは、どうでしょうか。(続く)
仏教を信ずる者は、すべてのもののありのままの姿、すなわち、「空」の教えを知っているから、世の中の仕事、人間の間のいろいろのことを軽視せず、そのまま受け入れ、それをそのままま悟りの道にかなうようにする。(仏昇とう利天為母説法経)
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