今号は、夏でもありますので、遊び上手、生き上手になるための秘訣を満載した、医学博士斎藤茂太著の「遊び上手は生き上手」からお送りします。
人はだれもが自らの幸福を求めて人生を送っている。それでは、人を幸福にする人生とはどのような人生なのだろうか。
オランダの歴史学者ホイジンガは、人間を「ホモ・ルーデンス(遊ぶ人)」と規定した。人間の定義の仕方はいろいろあるが、ホイジンガの定義は、人間という存在を実にうまく言い得ている。人は他の動物と違い、本来遊ぶべき存在であろう。人生のなかで、遊び心が充足されていないことほど、人にとって不幸なことはない。
仕事、人間関係、家庭生活、趣味など自分の人生のすべてにおいて、遊び心が満足されたなら、それこそ、幸福な人生ということになろう。すなわち、遊び上手な人こそが、生き上手な人なのである。
{人生をトータルに楽しむ秘訣}
1.いつも{遊び心}を忘れない。そうすれば、苦労も楽しみに変えられる。
2.{遊び}に罪悪感をもってはいけない。{今}を存分に楽しもう。
3.仕事一途はもうやめよう。{仕事だから}という口実は使わない。
4.{仕事人間}でもかまわない。しかし仕事以外に、生きがいをもとう。
5.人生八十年時代だからこそ、仕事以外の楽しみをもとう。
6.自分の時間ができたとき、何をやるかを見つけておく。
7.短い時間であっても、白分の好きなことに集中する時間をもつ。
8.年齢、体力を問わず、{歩く}ことは一生できるスポーツである。
9.いくつになっても、{やろう}と思ったときが時機だ。さあ、はじめよう。
10.日々を生きる小さな楽しみはいくらでもある。そんな支えを見つけよう。
11.仕事があるから趣味がある。趣味を楽しむから仕事も充実する。
12.「仕事=金儲け」はやめよう。「仕事=楽しみ」が自分の人生を充実させる。
13.趣味も極めれば、人格を磨く。どうせなら、そんな趣味心をもとう。
14.一つの趣味は一つの世界を開く。それが生きがいに通じるものだ。
{充実した日々を過ごすための秘訣}
1.周囲を見渡せば、興味の湧くことはあるはずだ。自分の好奇心のおもむくままに行動してみよう。
2.どうせなら、何事にもおもしろがって挑戦してみよう。
3.だれでも子供の心はある。自分のなかの子供の心を解放してみよう。
4.何かをはじめるなら、とりあえず身近なことから挑戦してみる。
5.何でもいい、ライフワークや趣味をもとう。苦境のときこそ、救いになる。
6.周囲の物を新たな目で見直してみよう。新たな発見は、頭を刺激してくれる。
7.{もう歳だから}はおやめなさい。いつでも楽しいことは見つけられる。
8.日々の生活のなかにも小さな喜びを見いだし、そんなささやかなことを楽しもう。
9.自分のための目標をつくろう。目標があれば人は生き生きと暮らせる。
10.一人で好きなことをする時間をもとう。
11.ほどよい酒は心を解放する。かといって過ぎれば心が荒れる。
12.休日は早起きをする。計画的な一日はそこからはじまる。
13.スポーツで汗を流せば、日頃のうさも晴れる。明日からの活力も出てくる。
14.次の休日の計画をもとう。そうすれば、仕事の能率も上がる。
15.身の丈に合った目標をもとう。それを一つずつ実現する喜びが人生を楽しくする。
{遊び心を仕事に生かす秘訣}
1.仕事を堅苦しく考えない。仕事のなかでも遊び心は発揮できるものだ。
2.回り道をしてもいい。時間がかかっても、自分にピッタリ合った仕事を発見しよう。
3.「よくやった」ときには、こう自分をほめてあげよう。
4.道楽は中途半端にせずに極めてみよう。必ず何かで役に立つ。
5.どんな仕事も工夫次第。思いがけない楽しさを発見できる。
6.きまじめにやるだけが仕事のやり方ではない。ときには息抜きを。
7.つまらないと思うから飽きがくる。おもしろそうにやれば、本当におもしろくなる。
8.仕事がつらい。そんなときはちょっとさぼってみるのもいい。
{旅に遊ぶ秘訣}
1.便利な時代だからこそ、鈍行の旅をしてみたい。それが贅沢だ。
2.親子代々ゆかりの地を旅する。そんな親子の絆を強める旅もある。
3.ときにはゆったりした時の流れに身を任せよう。
4.思い立ったら何としても旅に出てみよう。新たな世界がはじまるはずだ。
5.大自然の神秘に触れてみよう。日頃の憂さなど吹っ飛んでしまう。
6.旅の原点は現地の人との触れ合いである。さあ、感動の旅に出よう。
7.自分の来し方、行く末をじっくり考えてみる。そんな旅もいいものだ。
8.自分が本当に何をしたいのかを考える。したいことを一つずつなしとげていこう。
9.後ろを振り返っているよりも、前向きに目標をもって生きよう。
分析機器の世界的メーカーである掘場製作所の堀場雅夫会長は、{おもしろおかしく}をモットーにされており、社是も{おもしろおかしく}です。仕事も遊びも{主体性をもって}やれば、おもしろいし身につくといっておられます。禅宗では、そのことを{随所に主となれ}と言っています。
著者の母は80歳で南極に行き、それから、エベレストにも行ったそうです。高齢者の方でも、仕事や趣味やスポーツや、ボランティア活動をされている方ほど、ボケません。Well Agingというような言葉もでてくる時代になりました。夏です。老いも若きも今年の夏を思いっきり楽しんでみようではありませんか。そこから、新しい人生が始まるかもしれません。合掌
わたしは
今を生きる姿を
花に見る
花の命は短くて
など嘆かず
今を生きる
花の姿を
賛美する
ああ
咲くもよし
散るもよし
花は嘆かず
今を生きる
人間の世界のことは迷いであって意味がなく、さとりの世界のことは尊い、という二つに分けることなく、世間のすべてのできごとの中にさとりの道を味わうようにする。
無明に覆われた眼で見れば、世間は意味のない間違ったものとなるであろうが、智慧をもって明らかにながめると、そのままがさとりの世界になる。
(Mahamaya-sutra)(The Teaching of Buddha)
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