今回、私が内観に参加したのは、今までの自分を改めて見つめなおすためでした。簡単に見つめ直すと言っても上手にいきませんでした。
あるカウンセラーの先生から、「自分を見つめ直すなら、熊本県玉名市にある蓮華院というお寺で、内観法というのをやっているから、そこで内観をしてみたら、きっと自分自身がわかると思うよ。」って言われて、さっそく両親に話して、蓮華院に行かせてもらうことが決まりました。
でも、内観をする2日位前から、なんとなーく自分の心の中を見るのがとっても怖くなり、何度かお寺へ行くのをやめようかとも考えていました。
でも、一週間もの間、自分のこと、家族のこと、友人のこと、兄弟のことを、ゆっくり何にもとらわれずに考えるのが一生に一度あるかなぁ・・・・って考えると、私の場合、高校生だし、今が一番遊びたい年頃だし、今回のチャンスを逃したら、もうチャンスは回ってこない気がしたので、頑張って参加しました。
参加したのはよかったけど、内観2日目くらいから、目の前が真っ暗になって、両親の顔を思い浮かべるのがやっとでした。おまけに、携帯もない、テレビも音楽も、何もない生活がたまらなくいやになり、イライラして、自分をコントロールするのがやっとの日もありました。
内観をしていて、私の唯一の楽しみは、食事の時とお風呂の時だけでした。朝昼夜のご飯はサイコーにおいしかった。朝のおみそ汁は家のより何億倍もおいしかったー。昼と夜のおかずは毎日違ってて、とっても楽しみだった。私の家では、カレーがでると、4日間位はカレーが続くので、本当に毎日いろいろと変わると、うれしくて泣きました。
でも、私にとって、こたえられないほどきつかったのは、朝のお参りでした。朝5時半には起きて、6時からお参り開始。朝の苦手な私にとっては、期末テストの結果を見る時より、地獄の日々だった。でも、夜明けの空気っていうか、朝の新鮮な空気はとっても気持ちの良いものでした。
お坊さんが「般若心経」とかいう、ありがたいお経を言っている時の正座はつらかった。お坊さんたちは、毎朝早く起きて正座して、鐘ついて般若心経言って、きつくないのかなぁとか、たまに違った方向に考えたりもしていました。でも、マジで、朝起きの苦手な者にしてみたら、お坊さんは素晴らしいです。
自分の部屋で内観している時は、母のこと、父のこと、祖父母のことを、私が生まれた頃から、一つ一つ思い出して、色々な事を思ったし、感謝することもたくさんあったし、反省することもあったり、意外な一面を発見したりして、私が今までどのように家族、友人に接してきたか、反対にどんな風に接してもらっていたのかが本当に良くわかりました。
やっぱり、人間一人じゃないし、一人じゃ生きてもいけないんだなぁと、高校生の私もしみじみ感じました。お金があったら、一生一人でも生きていけそうな気もしてたけど、やっぱり、そういう生活はさびしかったりするもんだと思った。家族、友人、先生、兄弟がいて、「私」があると思う。
それから、内観で将来の事についても考えた。短期目標とか長期目標とか、他いろいろ。将来の夢とちゃんと向き合ってみると、その夢に向かって、私自身ちっとも動いてないし、頑張ろうとしていなかったのに気がついた。
私が夢をかなえるためには、今何をするべきか、どういう気持ちで毎日過ごしていくべきか、私なりにしっかり考えることができた。
私は、今回考えるまでは、「将来の夢」というものは持っていたが、毎日なんとなーく過ぎていき、「まぁ、何とかなるさぁ・・・。高校やめても大丈夫だもん。」ぐらいの軽い気持ちでいたのが、恥ずかしいし、バカだったなぁと思った。
一歩でも二歩でも、早く夢の実現のために頑張っていこうと思います。内観に参加して、本当に良かったです。ありがとうございました。
おのれこそはおのれの主(あるじ)、おのれこそはおのれの頼りである。だから、何よりもまず、おのれを抑えなければならない。
おのれを抑えることと、多くしゃべらずにじっと考えることは、あらゆる束縛を断ち切るはじめである。(法句経)
いかなるか菩提(ぼだい。さとりの意)。 いわく、実の如く自心を知るなり。(大日経、住心品)
より幸せな人生にするために、あなたも内観を体験してみませんか。