今号は、ブライアン・トレーシー著の『働きがいのある人生』を紹介させていただきます。ひょっとしたら皆様に大きな影響を与える本かもしれません。御一読されることを強くお勧めいたします。
1)人生には「10対90の法則」がある。
どんな行動をするにしても、最初の10%に相当する時間を法則、原理、ルール、手段、技術などの研究に費やせば、目標達成に必要な時間と労力の90%を節約することができる。どのように行動するか。その業界における成功ルールを見つけてから仕事にとりかかるのが、最も賢い方法である。賢い人ほど入念な下調べを絶対に怠らないものである。
2)成功する人はかなり活動的である。
指示を待つのではなく、自ら進んで行動する。率先して何かを始める。よさそうなアイデアを耳にすればすぐに取り入れる。すばやく行動することで、ただちに何らかの結果を出し、必要な軌道修正を行ってさらに前進する。このタイプの人々は、どんな経験からも必ず何かを学び取り成長する。そして常に新しいことにチャレンジする。
3)例外なく出来事には理由があり、結果には原因が存在する。
周囲の状況や出来事をどうとらえるかによって、私達の気分や行動は大きく変化する。何もかも自分で決定しているのだ。物事を自分の中で解釈し説明する方法のことを「解釈スタイル」という。今の自分を作ったのも、将来の自分を作るのも、すべて自分の「解釈スタイル」である。
4)思い込みの法則・・・人は悪い方への思い込みは得意である。
私達はいつも自分の思い込みという枠の中で行動している。さまざまな思い込みがあるが、とりわけ根強いのが自分自身に対する思い込みである。思い込みには、ふるいのような機能があり、自分の考えと一致しない情報は受け付けない。
最も厄介なのは自分自身に限界を作ってしまう思い込みだ。ほんの少しでも限界があると考えてはいけない。自分には無限の力がある。他人にできたことは自分にもできる。そう信じて疑わずに行動してほしい。
5)期待の法則・・・悪い予感は必ず当たる。
『何事にも最善を期待しよう!』上司や部下、同僚はあなたにベストを尽くしていると考えよう。一生懸命に働き、正しい判断を下し、すぐれた成果をあげたいと願っている−−−そう信じること。時には問題も起こるだろうが、よく話し合おう。そして、何よりも自分自身に最高の期待を抱こう。
6)誘引の法則・・・どんな状況でも、人間はまるで磁石のように自分の考え方に合うものを引き寄せる。
今あなたが置かれている状況は、すべてあなたの考え方や性格や行動が招いた結果である。だから、人生も自分自身もやりなおすことができる。自分自身を見つめ直し、自分の中の何が現在の状況を生み出したのか考えよう。
私達はみな人生の設計者である。あなたが経験する出来事や状況はどれも、あなた自身の思考が引き起こしたものだ。いまの生活を改善したり、変えたりするには、考え方をどのようにすればよいか考えよう。
7)心理的等価物の法則・・・不幸だと思っている人は、すべてを不幸と見る。
長期的に見れば、私達が経験する出来事はすべて、心の中にある何らかの考えや感情の表れである。したがって、何かを変えたり改善したいならば、まず自分の考え方を変える必要がある。この内面と外面の一致を「心理的等価物」という。
人生の最大の課題は、外の世界で経験したい事柄の心理的等価物を心の中に作り上げることである。どんな目標も、まず自分の心の内で実現しないかぎり、達成することはできない。私達がこの世で自由に操ることができるのは自分自身の考え方だけである。考え方をどのように変えれば、そとの世界で実現したい状態を心の内でしっかり作り上げることができるか考えよう。
8)方向性の法則・・・成功する人は公私のすべてにおいて明確な目的と方向性を持っている。
設計図がなければ家は建たない。同じように目標と行動計画を作ろう。紙とペンを用意して、今後3年ないし5年で達成したいことと、それを達成するための行動計画を具体的に書き記そう。たったこれだけの行為が、あなたの人生を変える力を持っているのである。第一目標が明確になれば、あとの目標は第一目標を達成するためにあることがわかる。
9)貢献の法則・・・他人に貢献した分だけ報酬が与えられる。
職場でのあなたの顧客は、上司であり、同僚であり、部下である。あなたに期待しているのはどんなことか、どうすればもっと役に立ってあげられるか考えよう。
10)もうひと頑張りの法則・・・報酬以上の仕事を続けていれば、やがていま以上の収入を得ることができる。
11)準備の法則・・・仕事ができる人ほど入念な準備を怠らない。
しっかりした計画がなければ、ほぼ間違いなく失敗する。裏を返せば、周到な計画を立てて行動すれば、大半の場合成功につながる。重大な決定を行うときは周囲に意見を求めよう。色々なルートや角度で情報を集めよう。本物の事実だけを集めること。集めた情報は何度でも点検し直すこと。
12)柔軟性の法則・・・仕事がはかどらずイライラしている時は、間違ったことをしている可能性が高い。
物事が期待通りに進まないときは、先ず自分の考えを疑ってみる必要がある。失敗の原因を調べると、何の疑問も抱かずに誤った前提を信じ込んでいる場合が多い。正しい決断を下し、予定通りに目標を達成できたら、それは前提となる考え方が現実に合っている証拠だ。失敗や挫折や行き詰まりに遭遇した時は、たいてい基本的な前提に何らかの誤りがある。柔軟性はビジネスで成功するための重要な素質である。
一生懸命頑張っているのに、まるで結果が伴わないと感じたら、立ち止まって計画を見直す必要がある。計画の実現を望む気持に変わりがないことをまず確認しよう。次にこれまで用いてきた方法が現時点で適切かどうか点検し、必要なら変える。誰が正しいかではなく、何が正しいか、仕事がうまくいくにはどうすればいいかを考えよう。無用のプライドは捨てること。
13)忍耐の法則・・・あきらめるまでは、誰も敗者にはならない。
14)顧客満足の法則・・・顧客が間違っている、と思っているあなたが間違っている。 従業員の顧客に対する態度は、管理職の従業員に対する態度を反映している場合が多い。
15)誠実の法則・・・金も権力もない人と接するときの態度で、その人が大物かどうかを見分けることができる。
リーダーシップとは「支持を獲得する力」と定義できる。誠実さはリーダーが第一に備えるべき素質である。リーダーが一番に心がけることは、よき模範となることである。自らが範を示し、誰も見ていないところでも、全員が見ていると思って行動する。
人間関係における誠実さを最もよく表すのが”一貫性”である。一貫性とは誰に対しても同じように接するということでもある。現在求められている「変換型」のリーダーは、部下の意見を良く聞き、提案をできるだけ受け入れ、部下の動機とやる気をあげるにはどうすればいいかを考え、部下の力を引き出すことを第一に心がける。
16)現実主義の法則・・・事実は嘘をつかない。現実をありのままに受けとめ、対処していこう。
17)楽観主義の法則・・・楽天家は問題指向型ではなく、解決指向型である。
18)共感の法則・・・恐怖や脅しで真の信頼関係は、絶対に築けない。
誰でも誉められればうれしいものである。ほめる。賛同する。手を貸すなど、さまざまな方法を使って、部下の最高の力を引き出すよう努めよう。聞き上手になり、恐怖や脅しではなく、励ましと熱意でチームを導こう。部下を正当に評価しよう。
19)貯蓄の法則・・・収入の10%以上を一生貯蓄し続ければ、経済的な不安から開放される。
収入の10%を毎月貯金しよう。混同しないように専用の口座を開き、これには手をつけないこと。それが無理な人は、1%を貯金し、徐々に割合を上げていこう。生涯、お金について勉強し続けよう。
20)加速の法則・・・成功の80%は、最後の20%の時間で達成される。
21)販売の法則・・・すぐれたリーダーや経営者の素質として必ずあげられるのが、セールスパースンとしての物腰の柔らかさである。
人は皆、教えてやるという態度や、見下した態度で話されるのが嫌なものだ。リーダーシップとは思い通りに人を動かし、相手に自分の意思でそう行動したと思わせることである。説得力があり、納得させるのがうまい人は、高い評価を受け、大きな成功をつかんでいる場合が多い。
子育てについても同じことがいえる。親は、日々子供に価値観や態度や行動スタイルを売っている。その売り方しだいで、子供がどんな人間に成長するかが決まる。
22)専念の法則・・・最も重要な仕事が、ほかのどんなことよりも生産性の向上につながる。
さあ、今すぐ始めよう。あとは行動あるのみです。(終)
道を修める者は、その一歩一歩を慎まなければならない。志がどんなに高くても、それは一歩一歩到達されなければならない。道は、その日その日の生活のなかにあることを忘れてはならない。(四十二章経)
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