今回の内観で、多くの事を感じ、今までの自分を冷静に見直す ことができました。
内観に入る前まで、私は父と母に対して憎んでいた気持ちを持 っていました。それは、両親の態度が姉と妹に対しては、とても 暖かく、あまやかしたものであり、それとは違い、私に対してだ け、とても厳しく辛いものだったというものでした。
この気持ちは、妹が生まれてから現在まで、ずっと心に持ち続 けていたものであり、それが次第に、私の妹に対する態度が、と てもひどいものへとなっていった原因でもあったのです。
しかし、内観を通して今までの自分を振り返ってみた今、何故 そんなにも長い間、私を愛情いっぱいに育ててくれた両親と、私 を姉としてしたってくれた可愛い妹を憎み続けていたのかが不思 議に思えてきました。
まず最初に、母と父に対する内観をそれぞれ行いました。する と、今まですっかり忘れていた幼少時代の思い出が次々と浮かん できたのです。そこには、父と母が愛情いっぱいに一生懸命私たち3人娘を育 ててくれた姿がありました。
そして、「お世話になったこと」「して返したこと」について 調べていくうちに、気がついたことがありました。それは、両親が私をあまやかしてくれなかったという事実は一 つもなく、私自身が両親に甘えることをこばんでいたという事実 があったという事でした。
私の妹には先天性の障害があり、しかも末娘だということで、 両親はひどく悲しんでいました。そして、妹に対して一生懸命手 をほどこしてあげていたのです。
その様子をずっと見ていた私は、幼いながらにも、妹の事で手 一杯である両親に迷惑をかけてはいけないと感じ、欲しい物をね だったり、わがままを言ったりする事を、できるだけ我慢しよう としていました。
このような事実が、次第に私の頭の中から消えていってしまい、 現在に至るまでの間に、両親が私を甘やかしてくれなかったとい う、ひねくれた事実へと変わってしまっていた事に気がついたの です。
その次に、妹に対する内観を行いました。妹との思い出は、そ のほとんど全てにおいて、「お世話になったこと」であることに、 正直驚きました。
妹の目となって自分自身を見つめ直した時に、妹にとって、私 と姉はとても大きな存在であり、あこがれであった事に気がつい たのです。事実、妹は何をするにも私と姉のまねばかりしていたと、母か ら聞いていました。
しかし、私の妹に対する態度というのはとても冷たく、姉妹愛 のかけらも感じられないものでした。そこには、妹に父と母を取 られたんだという憎しみが強くあったのです。
そこで、もう一度、妹の目から自分自身を見つめ直しました。 すると、自分は何も悪い事をしていないのに、姉(私)から、い つも怒られる。おやつを三等分に取り分けて、私に渡すと、ぶす っとした顔でひったくっていく。小学校の廊下などで私を見つけて、嬉しくて手を振ったのに、私は怒った顔でそっぽを向いて行ってしまう。
妹は何が悪くて、私の機嫌が悪いのか分からずに、父と母に相 談する。すると、その事で余計に私が怒り出してしまう。このよ うな事実が見えてきたのです。きっと妹は、あこがれである私達(姉と私)に振り向いて欲しくて、必死で「お世話」してくれていたのです。
ここまで内観をした時に自然と涙が出てきてしまいました。父 と母のあたたかい愛情に対して、障害を持っていながらも、一生 懸命大きな背中を追ってきた優しい心を持った妹に対して、今ま での自分が本当に情けなく、反省の気持ちでいっぱいになったの です。
今年、私は成人式を迎えます。今回の内観は、成人となる前に、 今までの自分を見つめ直すとても良い機会となりました。これからは、新しい気持ちで、家族の一員として、妹をサポー トしながら、日々の生活を送っていきたいと思います。
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