今回は初めて内観をさせていただきました。母、祖父、祖母に ついて特に内観をさせていただいて、最初は家族に対して恩があ るのは当然だと思っておりました。
けれども、次第に今まで自分が思っておりました以上に、家族 が自分に対して、どれだけの事をして下さっていたのか気付くよ うになりました。
正直に言いますが、半畳しかない空間がとても辛く、トイレと 風呂と就寝時以外は出れませんので、初めはその事ばかり考えて おりました。特に風呂までの廊下と浴室の広さに感動させられま した。
来る前に前もって、他の方の内観体験記を読ませて頂きました。 「涙が出てきた」と書いてあったのを、僕は「涙なんか出ないだ ろう」とただ漠然と考えておりました。
しかし、二日目にして夕食のハヤシライスを食べながら、テー プを聞いておりました時に、急に母に対してのあることを思い出 しまして、涙が出て止まらなくなってしまいました。
部屋のゴミ箱が二日目にしてティッシュで一杯になってしまい ました。そして、体験記の一文を思い出しまして、自分は間違っ ていたなと反省いたしました。
母に対して以前から感謝をしておりました。けれども内観を通 してそれがいっそう深まったと感じております。いかに自分を考えて行動してくれていたか、毎日どれだけ自分 を心配してくれていたのかが、解りました。解ったと言いまして も、それは一部にすぎず、まだまだ自分には考えの及ばない所ま で恩はあると思います。
そして自分は、それだけのことをしてもらっておきながら、何 もして返していないことに気付き、深く反省しました。母が買ってくれた物、作ってくれた食事、連れて行ってくれた 場所、それは、祖父と祖母に対しても同じです。
それから、先生に頂きました資料に「嫌いな人の事でも内観し てみるとよい」と書かれてありましたので、父に対する内観をす る事にしました。
父の少ない思い出から調べていくうちに、意外にしてもらった 事の多さに気付きました。今まで母ばかりで、父の事は何一つ考えていなかった(かんが えないようにしていた)自分でした。
けれども、父の事について調べ、気付いて、父の事を『許せた』 と言いますと、少々上からの言葉になりますので、ホッとしたと 言いますか、少しスッキリした気分でおります。
また、他の内観者の面接中の記録のテープを聞かせて頂きまし たが、特に『子に対する父』という題名のものに感動致しました。自分自身がまだ子供でありますから、親からの子に対する気持 ちが解りませんでした。
けれども、「子供には全てをもらっているが、それを返しきれ ていない」というその方の深い言葉に、なるほどと言わざるをえ ませんでした。自分がもし子供を持ったら、このように接しなければならない と思いました。
一週間半畳の生活でしたが、不便することもなく、食事もおい しかったです。家族への思いも深まりました。お世話して下さったお寺の方々へ感謝したいと思います。内観に来て良かったです。
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