2001年1月1日第108号
幸福ニュース

21世紀にむけて

皆様、新年おめでとうございます。

{幸福ニュース}をいつもご購読いただき有難うございます。本年もよろしくお願い申しあげます。

さて21世紀にはいったわけですが、NHKの特別番組を見ていると、人間はパンドラの箱を開けてしまったのではないかという思いを禁じ得ません。クローン人間をつくることのできる技術をすでに人間は手にしているのです。

遺伝子操作により、人間を含めて新しい動植物を自由に創り出すことができる時代にはいっているのです。ますます、技術をいかに使うかという人間性の問われる時代になっていると言えるでしょう。

生殖細胞の遺伝子診断技術を使う不妊治療では、実質的に胎児(受精細胞)の選別が行われています。既にどこかの国で、クローン兵士の研究が始まっているかもしれません。

また、ニュージーランドやチリーでは、南極のオゾン・ホールが拡大しつつあるために、紫外線が急激に増え、帽子や長袖の着用が奨励されています。科学の発展は人類にプラスの面だけでなく、人類を滅亡させかねないマイナスの面をも含んでいることにもっと注意し、今後は科学のもたらす負の面、影響を最小限にくいとめるように努力する必要性にせまられているのが、現状なのです。しかもあまり、のんびりしていられません。環境は確実に悪くなりつつあるのです。

科学の進歩によって、確かに我々の生活は快適になりました。しかし、戦争や自殺の増加など、科学の進歩によって人類が幸福になったとは必ずしも言えません。

20世紀の最後は強欲の時代などと形容された時もありました。外に向って欲望を肥大させ続けると、きりがありません。欲望は海水にも似て、喉の渇きを増すだけです。いつまでたっても完全な満足や幸福は得られません。そろそろ我々は、自分自身の心の中に意識を向けなければならないのではないでしょうか。

いくら大金持ちでも、人から愛され、信頼されなければ、その人生は砂をかむような味気なさが残るでしょう。逆に、所得が少なくても、皆で助け合い、分かちあう家族や社会ならば、幸福を感じるでしょう。仏教で説いているように、{知足}をしらなければ、人類は幸福になれないし、破滅するだけではないでしょうか。

ですから、我々人類はここで幸福の原点に戻って考えてみる必要があるのではないかと思います。人間とともにある多くの宗教に共通しているもの、それは、{仏の慈悲}{神の愛}などと言われるものです。つまり、相手に与え、奉仕する{愛}です。そして、{感謝}です。

人間が幸福になるためには、{感謝}ということをぬきにしては、語られません。 {もし、何々がなければ、どうなるだろう?}と考えるとよくわかります。{もし、太陽がなければ………?}{もし、空気がなければ………?} {もし、水がなければ………?} そうです、けっして我々は自分だけの力で生きているのではないのです。おおくの物、多くの人々の力や働きによって生かされているのです。{生きている}のではなく、{生かされている!}、このことに心の奥底深くで気付くことが大切なのではないでしょうか。

そこから、自発的な感謝の念がわいてきます。すると自然に反省が生まれるのです。自分のできる範囲で結構です。今年は、是非、自分自身の欲望を見つめなおし、まわりの人々を幸せにすることを何かひとつ実行していただければ、あなたももっと幸福になるのではないでしょうか。

それでは、新しい年が皆様にとって素晴らしい年となりますよう、心から祈っております。 合掌

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「Seven Social Sins 七つの社会的罪」

Politics without Principal

Wealth without Work

Pleasure without Conscience

Knowledge without Character

Commerce without Morality

Science without Humanity

Worship without Sacrifice

             

原則なき政治

労働なき富

道義心なき遊び

道徳なき学問

モラルなきビジネス

人間性なき科学

感謝なき信仰

(by マハトマ・ガンジー)

【坂村真民詩集】

《 二十一世紀を迎えようとする時 》

あとから来る者たちのために

なにをしなければならないか

どんな人間に

ならねばならないか

そういうことをいつも考え

生きている人たち

仕事をしている人たち

数は少ないがそういう人たちと

手を組んでゆこう

声を揃(そろ)えてゆこう

明るい地球にするために

楽しい宇宙にするために

【仏語集】

この素直な心は、同時に深い心、道にかなう心、施す心、戒を守る心、忍ぶ心、励む心、静かな心、智慧の心、慈悲の心となり、また方便をめぐらして、人々に道を得させる心ともなるから、ここに仏の国が、立派にうち建てられる。(維摩経)

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