(東山紘久著 創元社) |
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1.聞き上手は話さない。
相づち以外はしゃべらない。「素直に」聞くだけでよい。相手に反論したい時も、話をよく聞いてあげると、相手の意見も自然とおだやかになり、反論しなくてもすむことのほうが多いのです。
2.自分のことは話さない。
聞き手に徹する。聞かれたことだけに答える。
3.嘘はつかない、飾らない(オープンということ)。
「あなたがそう思っているのなら、あなたにとってはそうなんでしょう。」と受け入れてくれる性格だと話しやすい。どれほど深刻な話でも、聞き手が余裕を持ち、飾らず、オープンで、ユーモアのセンスに富んでいますと、話し手も心の自由度が広がり、心から話ができるようになります。
4.答えられない質問、正答がいくつもある質問は大事です。答えられない質問には答えないで、相手の心を聞くことが、聞き上手のコツの一つなのです。
5.相手の話を肯定的にとらえる。
自分の考えと違っても、相手の言ったことは、「少なくとも相手はそう思っている」と受け止める。逆説の接続詞を使わない。(「しかし」「けれど」「でも」等)
6.相手の話に興味を持つ。
相手中心に聞く。相手がどうして世界やものや人をこのようにみるのか、相手のものの考え方、感じ方に興味をもって聞く。
7.相づちを打つ。
相づちの種類は豊かにタイミングよく入れる。。
「ハイ」「ハイそうですね」「ハイハイ」「ハイ・ハイ」「ハアイ」「ハア〜」「ハイ?」
「エエ」「エエ・エエ」「エ・え!」「エエそう」
「そう」「そうそう」「そうよ」「そうよ。そう」「なるほど」
「相手の言ったことを繰り返す」等、自分で工夫してみて下さい。
8.情報以外の助言は無効である。
聞き手は話し手より偉くはないことを自覚しているべきです。それでもついつい人の悩みを聞くと、自分がその人より偉いと感じ、助言をしてしまうことが多いものです。話し手との平等性を確保している聞き手は、尊敬していい人です。
9.教えるより、教えてもらう態度で聞く。
その人の心はその人しかわからない。人間は否定されると心を開かない。
10.ぐちは避雷針のごとく聞き、聞いた話は忘れる。(自分の中にためこまない)
別れない夫婦は配偶者のぐちを避雷針のごとく聞いている。別れる夫婦はお互いにぐちが言えないし、言うとけんかになる。
11.主婦の井戸端会議の智慧
昔の主婦はまず自分と関係させるように相手には思わせて、そのじつ、自分とは関係のない話として聞いている。これはぐちを聞く極意のひとつなのです。話を聞き流し、自分サイドにひきつけない、というのは大変な智慧なのです。地域社会など、さほど親しくない間柄のときに、聞きすぎてしまったり、話しすぎてしまったりして、適切な距離をとれないと、人間関係をまずくしてしまう場合がある。
12.共感とは芝居上手
「芝居は皮と肉の間にある」というのは、近松の有名な言葉ですが、まさに共感性をうまく言い表しています。共感性とは心の世界のことなのです。聞き手は「大人である」ことが必要です。ですから聞き手はいくら共感しても、話し手に代わって演じようとはせず、あくまでも立場をわきまえた大人であることが必要です。
13.相手の話は相手のこと。
「相手の話は相手のこと」が、温かい気持ちでできるためには、相手の心に対する理解が必要です。家族や友だちなど自分にとって大切な人を失わないためには、つねに相手を理解しようと心がけることが第一なのです。自分の立場を主張するのでなく、相手の気持ちになって、しかも相手と自分を混同しないことが大事です。「わかるが勝ち」なのです。これもなかなかむずかしいことですが。例えば、隣の人の事で奥様が怒っているとします。奥様の腹立ちには共感してあげる必要はありますが、ご主人のあなたが腹をたてる必要はないのです。
14.評論家にならない。
聞き上手は、相手の言う内容がどのようなものであろうと、そこには一理あることを認識しています。成長とは、悪をすることではないのですが、悪を受け入れる面をもっています。「酸いも甘いもかみわける」「清濁併せ呑む」という言葉もあります。相手の話をよく聞こう、理解しようとする人は、正しいことのみに目を向けるのではなく、人間の弱い部分、影の部分に対しても理解があるのです。
15.言い訳しない。
自分のあやまちは素直に認める。言い訳しないほうが相手の怒りが早くおさまる。約束を破ったときは、言い訳ではなく、その10倍も約束を守ることによってしか信頼は回復されません。言い訳などせず、相手のぐちや抗議を良く聞いて、相手が何によってそれを償ってほしいかを理解し、それを実行する以外に道はないのです。「みだりに約束するな」は聖人の警告です。
16.説明しない。
感情と思考は拮抗する心理機能です。感情は基本的には快・不快にもとづく判断機能です。一方、思考は、論理の整合性にもとづく判断機能です。感情型の人と思考型の人の論争は、話し合いが決裂して結論が出ないことが多いのはこのためです。男女のもめごとや親子の言い争いに、この対立が多く見られます。
論理に対抗するには、論理が有効なように見えますが、論理と諭理の戦いはたいていの場合、論理の整合性がどちら側にもあって決着がつかないのです。ではどうすれば、論理と感情の会話が実りのあるものになるのでしょう。それは、相手が感情を出したときは、こちらは説明をやめ、反論せず、相手の感情を受け止めていくのです。「揺るがず、逃げず、小さなことにこだわらず」は、リーダーや受け入れ側には大切な要素です。
17.聞き上手になるためには、人の秘密を抱え込んでおく容量が必要です。秘密の話には羽があります。聞き上手になるためには、秘密をもらさないことです。
おのれこそはおのれの主(あるじ)、おのれこそはおのれの頼りである。だから、なによりもまず、おのれを抑えなければならない。
おのれを抑えることと、多くしゃべらずにじっと考えることは、あらゆる束縛を断ち切るはじめである。
日は昼に輝き、月は夜照らす。武士は武装をして輝き、道を求める人は、静かに考えて輝く。
眼と耳と鼻と舌と身の、五官の戸口を守らず、外界に引かれる人は、道を修める人ではない。五官の戸口をかたく守って、心静かな人が、道を修める人である。(法句経)
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