今回は、鈴木健二先生の『仕事を楽しむ人逃げる人』（海竜社）を紹介させていただきます。仕事でお悩みの方には、特にお勧めの一冊です。
ＰＡＲＴ１ 脱・平凡ヒラリーマン
○どんな仕事にも良いイメージを持つ。良いイメージをたくさん持てる人は、幸せな人生を送る。どんな仕事もよい方から眺めれば楽しくなる。どこか一点、明るさへの突破口はあるものだ。
○この世の中に天才はいない。ただし、努力の天才はいる。
○今あることから考える。かんじんなのは自分で考えること。間違ってもいい。笑われても叱られても、波風が立ってもいい。その中から新しい答が出てくるかもしれない。得た情報から何を考えるか。
○人の話をよく聞いて考えよう。素直さを失うと人の言葉が耳に入らない｡聞いたことにプラスして考える。
○やめよう、「では、明日から｣の習慣。仕事は先手必勝、順送りは駄目。
○仕事はいつも鼻唄まじりで。機嫌が仕事の進捗を左右する。心が晴々としていれば仕事は片付く。退屈なことも鼻唄まじりなら苦にならない。向う鉢巻で青筋立てていると視野は狭くなる。
○仕事の間口を広く取れ。今あるところから柔軟に発想する。日常から遊離せず、ちょっとした工夫を。
○仕事をしている間は自分が世界ナンバー・ワン。働いている時の姿は、人間の最も美しい形である。仕事をしている時は、自分が監督で選手。
○現場に即した能率の上げ方がある。一度冷やしたエンジンは容易に暖まらない。
○出世・儲け・予算・前例を無視しよう。名誉欲、金銭欲、出世欲がなければ気楽である。大切なのは今日の仕事を精一杯やること。儲けや出世は結果である。
○何でもいいから秀でた一技一能を。一事に秀でた人は何事にも段取りがいい。どんな人にも能力が埋もれている。
○駄目だと思ったら最初からやりなおそう。あきらめないで試みる根性が大切。駄目だと思ったら、もう一度やってみる。それでも駄目なら最初からやり直す。
ＰＡＲＴ２ 脱・人づきあい不得手
○憧れや尊敬の眼で見られている人を目標にする。
○他人の噂話をするな。噂話をしている時の顔つきは、最も醜い表情である。感謝の心と責任感があれば、人間関係も仕事も間違いはない。中傷に対する反抗は、一生懸命働くこと。
○人情半分、義理半分。飲み食いするなら異業種の人か家族と。時間、労働、お金を適切な時期に提供する。
○コマメに葉書を自筆で出そう。ワープロやメールでは情感が湧かない。一枚五十円の葉書で人間関係は軽やかに延伸する。
○いつの時代も破滅は酒、金、女、男が原因。失敗の原因はすべて内側にある。存在するすべてのものには、必ず裏と表がある。怒る、負る、愚かになる、は人の内側から発する。
○仕事が素早い人はおしなべて明るい。
ＰＡＲＴ３ 脱・性格不適合
○"挨拶"とは、心を開いて相手に近づくこと。「おはよう」を明るく言える人は仕事も楽しい。どんな小さなことにも「ありがとう」を。人間らしい心のルールを守る美しさを。
○仕事の出来る女性ほどお茶の出し方が上手。男性には男性の、女性には女性の長所がある。
○人の楽しみのために、損な役目を引き受けられる人になろう。幹事サンに推される人には皆をまとめる能力、人望がある。
○暇があったら小さなボランティアを。ボランティアをした人に残るのは、愛という抽象的精神。人間は感動がある限り生きられる。
○片手から本を離すな。テレビで楽していると、頭は進歩しない。一冊の良い本に出会うのは、恋人とめぐりあうのと同じである。
○鈍行列車で旅をしよう。ひとりきりになって、人生の流れを止めてみるのも面白い。
○とにかく仕事は楽しいね。目標を掴んだ人は仕事を楽しめる。人のために生きてこそ人、という人間的な面が仕事にはある。家事は最高の労働である。仕事は携わる人の心の楽しさが、良い結果を生む。
