(沖 正弘) |
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欧米で、リウマチその他血液系および神経系の病気が多いのは、動物食のせいといわれています。動物食は核酸を多くふくんでおり、これが神経系に影響を与えるのです。家畜類や猛獣などでは、核酸を尿酸にかえる酵素があるにもかかわらず、人間にはその酵素がありません。つまり、人間は、動物食に適していないのです。 日本人の場合、主食の白米が酸性であり、この主食を常に量多く摂取するので、このうえに砂糖で料理たり、動物性たんばくを副食とすれば、酸性が極度に強くなり血液は正常でなくなります。不正常の状態の体液には、本来望ましくない細菌類がはびこり、病気の原因となります。 もともと動物性たんく質は体内で腐りやすいため、動物食をした人が便秘して体内に長くとどめておくと、その毒が身体に吸取されて自家中毒を起し、諸病の原因となります。加工食品や調味料のすぺては排すベきです。 防腐剤は、バイキンの繁殖に必要な酵素の働きを封ずるのですから、胃腸にはいると胃腸の酵素の働きまで封じこんだり、弱めたりするので、食料が食料としての意味をなさないことになります。また、野菜などに、農薬が付着しているおそれがあるので、このごろの市販の野菜は徹底的に洗わなくてはなりませんが、そのとき洗剤を使えば、それがまた危険です。 さらに、化学肥料を便ったものは、なるべく食ぺないようにします。化学肥料を使って作った作物は、自然状態で作られておらず、野生のものとはちがっているのです。本場のインドヨギは、野山に自生している食物を多く食しています。 これでは、食べるものはないではないかと思われるかもしれません。そうです。食べるものはもうほとんどありません。しかし、ほんとうにそう感じたとき、あなたはやっと食品について、正常な感覚をもったのです。 では、ヨガではどんなものを、どんなふうに食べさせるのでしょうか。実際にはヨガの正食法では、よいもの、悪いものを指摘はしますが、別に固定的な食事はきめていないのです。 というのは、理想的な食事は、個性別にちがうものであるからです。一人一適食といって、自分のための理想的な食事を発見させるのです。これがヨガの適食法であって、一部の健康法でいうようなきめつけ方はしません。にんにくがいい、しいたけがいい、玄米がいいといって、すべての人が同じようにそれを食ぺていいわけはありません。 その人の体質だけでなく、環境のちがいによっても正しい食事は異なってきます。陰陽のバランスから考えるとき北極に住むエスキモーにとっては肉食が、熱帯に住む人には果実が、温帯に住む日本人には穀類と野菜とが適食であるといえましょう。これで陰陽のバランスがとれるのです。 この陰陽バランスの考え方は欧米にはないものです。たとえば果物は陰性ですから体を冷やします。したがって南方に住む人々は、これを食べると身体の熱を取り去ることもでき、非常に効果があるのです。あつい夏には身体は、自然的に身体を冷やす物(陰性食品)を、寒い冬には身体をあたためる物(陽性食品を求めます。これが生命の知恵です。 果物がいいからといって、血行のわるい人、身体の冷えたり、むくんだりしている慢性病者にすすめることは、早く死ねといっているのと同じことです。肝臓や腎臓等の臓器は陽性臓器で、冷やすと働きが低下します。 反対に子どもは陽性ですから、冷たい刺激を好みます。ですから、おふろにはいって「気持がいい」というような子どもは、どこか異常があるずです。子どもは、にんじんやねぎのような野菜をきらいますが、これは体を温める陽性食物ですから、当然のことです。 同様に、そのときの身体の状態によっても食物のとり方を考えねばなりません。下山するとき、泣いたとき、運動した後、騒がしい所にいるとぎ、不安なとき、怒ったとき、肉食のあと、水浴後、寒いとき、青骨に力をいれる動きをしたときなどは、交感神経が典蒼し、血液が酸性化しますから、主としてアルカリ性食物を取る必要があります。 その反対に、登山するとき、笑ったあと、煮た野菜を食べたあと、静かな所にいるとき、休んだあと、ふろにはいったあと、温まってるとき、腹に力をいれたときなどは、迷走神経が興奮するので、主として酸牲食物を取るべきです。 年今別、体質別、性別、また症状別によっても適応食がちがいます。それは、自然性を高めるだけでなく、その能力を高めるのに必要なものが異なるからです。 乳児でも前歯が生えたときは形のあるものを与えるぺきで、一歳から五歳までは、乳、卵、玄米、豆、イモ、野菜、果物がよく、すこし大きくなったら小動物の全体食もさせます。十五歳になると、男と女とは適応食がちがってきます。成長期はたんぱくを中心にし、生殖期にはともに良質の脂肪が必要になります。老人期には、体の硬化を防ぐために醗酵食がとくに良いのです。 以上のべたのは、正食の中の適食(自然維持回復能力を高めるもの)についてだけであって、心によい聖食と、生活によい三味食については、頁数の関係でのべておりません。心を聖化する食物と、三味にはいることに協力していただける三昧食についての詳細は、次巻でのべます。 しかし、聖食と三味食のニつをぬきにしては、真の瞑想行法が実習できませんから、その発見法だけのべておきます。 聖食発見法 聖食とは、心を浄め、強め、整えて、聖化する目的の食物です。この食物を発見するためには、食物に感謝し、懺悔し、奉恩する心をもち、食物を拝むのです。 すべてのものは、感応しあうものであるのが宇宙の原理ですから、拝む心のものには、相手が拝みで答えてくださるのです。 食物を拝むような聖にして尊い心の持ち主には、食物のほうから啓示して教えてくださるのです。適食をして、血を浄化するのです。そうして拝む心になるのです。そうすると何を食すべきかの啓示が与えられます。 三昧食発見法 三昧とは、相手と一つになることです。この一つになることが愛ですから、たとえば仕事を敬愛してごらんなさい、その仕事の最高価値を発見し創造しうるには、どのような食物をとればよいのかを啓示してもらえます。(終) <100パーセントをめざすと無理が生じます。1割から2割実行できればよいぐらいの気持ちでやるのがいいようです。>
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しんらん
れんこん
んの字の
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てんしん
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あゝ
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いくたびかの
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