男は火星から、女は金星から、この地球にやって来た、そして一緒に住んでいるという、まことに卓抜で魅力的な発想から、この本は成り立っている。男と女は異なった星の住人だ、つまり別々の世界の生物だったというわけである。
作者は男と女がお互いに同じ人間だと思ったり、同じ人類なのにと思ったりすることをやめたらどうかと提案している。違った星から来た人間だと思えば、相手のことを理解しようとし、もう少し相手のことを考えるようになるだろうというわけである。
男性と女性がもっと仲良くなるために、どうすればいいか、本書にはその具体策が満載されています。男と女の平和のためにお勧めの一冊です。
A.男と女は違う星からやってきた。男は受容を、女は共感を求めている。
女性は愛され、大切にされている実感がほしい。自分が愛される価値のある人間であると確信できた時、女性はごく自然にリラックスできるのである。
男性とは、「信頼されているという実感を得る必要がある生き物」である。そのままの自分を受け入れて欲しいのである。また、自主独立こそ男の誇り、達成感が男の「自己証明」なのである。
B.男は調停屋に、女は教育委員長になりたがる。
女は「私の言うことをちっとも聞いてくれない」と言う。女が男に話しかける時は、男に話を聞いてもらい、同情してほしいのである。ところが、基本的に解決調停屋の男は、話しをちょっと聞くと、すぐに解決策を示し押し付け、それで事足れりとする。
「アドバイスより、なぐさめがほしい」のが女であり、女の話をただ単に親身になって聞いてあげ、一緒になって悩んだり考えたりしながら、情緒的な側面からの支えになってあげれば、女は満足するのである。男はじっと我慢して、ぐちを聞いてやり、同情し、最後にやさしく抱きしめるだけでいいのである。
男は、「女はたえず自分を変えようとする」とこぼす。女の基本的な性質として、好きな人なら、頼まれもしないのに男の世話をやき、教育委員長になりたがる。男にとっては不愉快なのだが、女にとっては愛情の発露なのである。
男が解決調停屋であり、女が教育委員長であることをお互いに理解すれば、そうした性質を少し抑えて、相手の真の要求に応えることがもっと出来るようになるだろう。
女性の価値観は男と違い、愛、コミュニケーション、美しさ、人間関係をことのほか大切にする。女性は仕事の成功とか科学技術の発展などより、愛情に満ちた人間関係をことのほか重視する人種なのである。
女性にとって人生でもっとも大切な根本原理はコミュニケーションである。自分の思いを誰かに伝え、分かち合うことのほうが、目的や成功を達成するよりもはるかに重要だと思っていることを、男性はもっと理解する必要がある。
C.男は分析して満足する、女は話してすっきりする。
男と女のストレスへの対処法も違う。男は一人で穴にとじこもり、女は他人に話してすっきりするのである。ストレスと直面した時、男性は、ストレスの原因となっている問題を解決することにより気持ちを取り直し、女性はその問題に関して話すことによって気持ちを切り換えようとする傾向がある。
女性は男の沈黙をよく誤解する。男が穴にもぐり解決法をさがしたり、考え事にふけっている時は、放って置いたほうがよい。そのうち穴からでてくるのを待っていればよいのである。へたに声をかけたり、質問したりして、彼のじゃまをすると、けんかになってしまうことがある。
女は逆に人に自分の話を聞いてもらい、ストレスの発散をはかるのである。親しい相手には、何でも聞いてもらいたいのである。解決法を示す必要はない。ただ、相槌を打ちながら、熱心に聴き、同情するだけでいいのである。少ししか話を聞かないで、あれこれ解決策をアドバイスすると喧嘩になってしまうこともある。
男性が問題を解決していく過程において複雑に込み入った話のディテイルを「分析」していくことで満足感を得るように、女性は問題のディテイルをこと細かく「説明する」ことによって満足を得る。
だから、女性はまず前もって話しの要点(結論)を伝えるようにし、それからじっくりと詳細部分の説明に入っていくこと、そうすれば、男性は話を論理的に理解できるので、あなたの話を親身になって聞いてくれるでしょう。
本当の問題は「話を聞いてもらえない」からではなく、それによって「自分は愛されていない」と感じる点にあるのだ。
D.しさいな気配りは、リッチな生活より女を幸せにする。
えてして男性は、相手の女性のために、何か大きなことをしてあげれば点数を稼げると思い込んでいる。しかし、女性は男性の採点をする時に次のような基準で行う。贈り物の大小にかかわらず、一つのことは一点として評価するのだ。ダイヤの指輪も、荷物を持ってくれたことも、抱きしめてあげたりというような小さなことも、ほぼ同じ価値を持っていると考えるのである。
男性は、最愛の女性の愛情タンクを常に満タン状態に保つよう、可能な限り小さな愛情表現を毎日心がける必要がある。女性は自分の愛情タンクが満タンに近ければ近いほど、自分に自信を持つ。そして、より大きな愛情を相手に返し、信頼感や尊敬の念を払うようになる。
女性は男性の小さな愛情表現や気配り、手助けに対してとりわけ注意を払い、感謝の気持ちを表す必要がある。けっして「当然」という態度をとってはならない。「ありがとう」と言うことを忘れないことである。
他にも『男と女がうまくいく究極のルール』や『女が愛を実感できる98のアプローチ・リスト』など、具体的方法が満載です。独身者も既婚者も、どうぞ一度お読みください。男女和合、家庭円満、請け合いです。
家庭は心と心がもっとも近く触れ合って住むところであるから、むつみあえば花園のように美しいが、もし心と心の調和を失うと、激しい波風を起こして、破滅をもたらすものである。この場合、他人のことは言わず、まず自ら自分の心を守って、ふむべき道を正しくふんでいなければならない。 (パーリ、本生経417)
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