パート1.人生は選択のプロセスである
a.人生は選択のプロセス、すなわち拒否のプロセスである。そして、あとで後悔しない拒否をするためには、普段から自分はどんな人生を築きたいのか、そのプランを有しているほうがよい。
b.人に好かれる三つの条件
人の迷惑にならないように自分の欲求を充足している人が、ハッピーな人。人間関係が満たされている人。
1.相手の欲求を先取りして、その欲求を満たしてやることである。人に好かれない人間は、人の欲求を満たさないで、自分の欲求を満たしてもらおうとする。様子をみながら、人が望んでいることをしてあげる。
2.気が利く人。相手の気持ちを察することができる人。
3.自己開示できる人。自分の感情、状況、価値観などを表明する。
c.人と楽しく触れ合うためには
1.自分は何をすることが許されているか、という自分の権限と、自分は何をしなければならないか、という自分の責任をしっかり認識する。
2.権限と責任のバランスがとれるようにする。
3.自分は集団のタテの関係のどこに位置しているかを認識すること。
パート2.発想を変えると人生が開ける
a.考え方次第で悩みは消える。
「意識的にせよ、無意識的にせよ、固執しているものの考え方---ビリーフ---から開放する」ことにより幸せになれる。
失意絶望のあまりノイローゼ気味になる人間と、困難にたわむれるかのごとく前向きに生きる人間との差はどこにあるか。それはひとえにものの考え方にある。同じ状況にあっても、その状況をどう受け取るか---これをビリーフという---が大事である。
b.「ねばならない」より、「であるにこしたことはない。」
「家庭は憩いの港であらねばならぬ。」より、「家庭が憩いの港であるにこしたことはない。」
c.「左遷されたので、もう駄目だ」より、
「左遷されたので、普段したくてもできなかったことをして、実力を蓄えておこう。」
「左遷されたので、家庭生活を大切にするチャンスを与えられた。」
「人生で左遷されることは滅多にない。滅多にないことを体験しているのだから、こんな時にしかできないことをしておく絶好のチャンスである。」
d.「失敗はすべきではない。」より、「失敗しないにこしたことはない。」 失敗は学習の機会である。月謝は高いこともあるが、失敗のお蔭で少しずつ利口になるのだ。
e.「人を拒否すべきではない。」
人生は拒否なしにはなりたたない。上手な拒否の仕方も必要である。人生は選択のプロセス、即ち拒否のプロセスであると言えよう。そして、あとで後悔しない拒否をするためには、普段から自分はどんな人生を築きたいのか、そのプランを持っているほうがよい。
f.「人の心を傷つけるべきではない。」より、「なるべくなら、人の心を傷つけるべきではない。」
g.「男は喜怒哀楽を顔にだすべきではない。」より、「男は喜怒哀楽を出してもよい場合は出したほうがよい。」
パート3.幸せになるビリーフ(ものの考え方)を選択しよう
a.悩みのない人はいない。悩みたくなければ頭を使え。
1.なるべく「−−−であらねばならぬ」「−−−すべきである」というビリーフをもたないことである。
2.なるべく「−−−である」と断定的に考えないことである。
3.よりどりみどりのビリーフがあるとききは、少しでも自分が幸せになるビリーフを選ぶことである。
4.状況把握に誤りはないかを確認することである。
5.状況を変える工夫をしないで、心の中のビリーフを変えるだけで悩みを解消させようとなどという不精をしないことである。
b.「−−−ねばならぬ」からの解放
悩む人というのは、概して心の中で{−−−でなければならない」という思いに固執している人である。不快、怒り、失望の人は自分の心の中にある「べきだ」を自己点検して、これを「−−−であるにこしたことはない」と修正することである。
c.「−−−である」からの解放
間違った思い込みからの解放、悩みが事実であるかどうか。
1.人の報告を丸のみしない。
2.ひとつの事例を全てに適用していないか。
3.事実か感情表明にすぎないかを識別する。
4.事実なのか、解釈・推測なのかを識別する。
d.過去思考の「−−−べきだ」「−−−すべきであった」というビリーフに固執する悩みがある。これは、「あの時、自分としてはベストを尽くして決断したのだ。われ健闘せり、われ惜敗せり。」と考える。ザ・ベストが世の中にあると思うから悔恨するのである。あるのは、マイ・ベストのみである。40才の今は40才のマイ・ベストを尽くせばよいのだ、と考えることである。変えられない過去より、今日一日を生ききり、これからどうしたらよいかと将来志向のプラン・メーキングに没頭するほうが建設的である。
パート4.行動の仕方を工夫しよう
a.人生をもっと幸せにするためには、考え方を変えるだけではなく、行動の仕方も工夫することである。
b.組織の中では、許可と中間報告を忘るることなかれ。また、どんな上司でも決して馬鹿にしてはいけない。
c.意識的に息抜きすることをためらうなかれ。
人生を生きるとは時間配分を上手にやりくりすることである。栄養のバランスをとるように、時間の使い方もバランスをとることである。
d.実際に行動をおこすことにより、状況をよくする。
例えば、飛行機が恐くて乗れない人が、短期間に集中して乗っているうちに、「思ったほど恐くはない。」と感じ、その結果、飛行機恐怖症が軽減したというようなことがある。
e.心と心が触れ合うような人間関係を体験すれば、自分がハッピーだと感じ、人生が楽しくなる。そのためには、自分の心を開け。@自分の感情を出すA自分に関して事実を語るB自分の価値観を語る、ことである。
f.世の中に自分の居場所がある。
多くのお年寄りは、息子夫婦の家庭の中で自分の居場所がない。気が利く嫁ならば、誰かの葬式に香典をつつむ時に、自分の心の中ではいくら包もうと決めていても、一応「いくらにしましょうか」と義母に意見を聞く。すると年寄りは、自分もまだ認められているという喜びが出てくる。自分もまだ居場所がある、生きている意味があると思って幸せな気持ちになるのである。
g.定年退職は人生の終わりではなく、自分個人としてのアイデンティティーに戻ることである。人生の原点に立ち返ることなのである。劇を終えて楽屋裏に戻り、一息ついている図を思い出すとよい。次の役割を考えてもよいし、役割を持たずに観客に徹してもよい。
h.「アイ・アム・オーケー」(自分で自分を認めている)と言えてますか。
自分に劣等感を持っている人は人にケチをつけて引き下げたくなる。日本では、男はペラペラしゃべるものではないという価値観がある。しかし、アメリカでは、男でもペラペラしゃべると「お前はすごく自己表現能力がある」とベタホメである。この結果、「アイ・アム・オーケー」と言える人間に変わった人がいる。
仏教を信ずる者は、すべてのもののありのままの姿、すなわち、「空」の教えを知っているから、世の中の仕事、人間の間のいろいろのことを軽視せず、そのまま受け入れ、それをそのままさとりの道にかなうようにする。世間のすべてのできごとの中にさとりの道を味わうようにする。はからいを離れた智恵をもって照らせば、すべてはみな尊い意味を持つものとなる。(仏昇とう利天為母説法経)
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