今回は内観を受けて、母への恨みから解放された30才女性の方の内観感想文をお届けさせて頂きます。
私の内観の目的は、自分を見つめ直したい、私の知らない自分を可能性を含め発見したいというものでした。というのも、自分の弱さ未熟さから人を傷つけてしまうという事が立て続けに起こり、結果には必ず原因がある、もっと強くなりたいという気持がありまあした。
まず母に対する内観で気づいた事。共働きだった母は、私と弟を保育園に預け仕事に行っておりました。送り迎えはもちろん食事の世話から掃除、洗濯、買物と自分の時間などなかったはずで、私はそこで何故仕事を辞めなかったのだろうかと考えました。
以前、辞めたかったとこぼしていたのを聞いたことがありました。経済的理由ではなかったはずなので、もっと他の理由があったのでしょうが、こんなに自分を犠牲にしてきつい思いをして私達を育ててくれていたとは全然分からず、この母の精神力の強さに敬意を表すると同時に、きっとこの子達のため、また、子供の将来に対する願いもあったのではないかと思いました。自分だったら、そう思わないとやってられないだろう、そう思うと母の子への愛情を感じずにはいられず、涙がポロポロ出てきました。
次の気づきは意外なものでした。高校生の頃、私は母と仲が悪く、理由は母が弟ばかりかわいがり、私と差別するので、私は母から嫌われていると思い、いつもケンカばかりしておりました。それ故、弟もかわいがることが出来ず、いじめており、とても悪循環な状況でした。
内観中ふとしたときに、祖母が「あなたが弟をいじめるので、母が心配してる」といっていたのを思い出しました。母が弟をかばうのは、私がいじめていたのが原因とわかりました。私もそれなら母の行動に納得できました。
私はさらに、何故弟をいじめるようになったのかを調べてみました。すると、以外に簡単に答えが出て来ました。私が弟をいじめるようになったのは、小学校の頃。私はいじめてるという感情はまったくありませんでした。あの祖母の言葉も心外だったのを覚えています。
私は保育園の頃、いつも母と弟、3人で行動していました。どこに行くのも一緒、することも一緒。でも私が小学校に入り、行動が別になりました。学校から帰ってきても誰もいない。母の帰りが待ち遠しくてたまりませんでした。
そんな中、母と弟が楽しそうに毎日手をつないで帰ってきます。その姿を見て、一人取り残された、さみしいような、うらやましい気持になったのを覚えています。私は母を弟にとられてさみしかったんだと思います。それがイジメの原因だったんだと気づきました。悪いことをしていないのに何故か憎しみに似た気持になり、いじめてしまってたんだと思います。
原因がわかった今、母と弟にとても申し訳ない気持でいっぱいです。全て私の勝手な思い込みから始まっていたのですから。内観を通じて、こんな重要なことに気づかせて頂き、大変感謝しています。ありがとうございました。
期間中、おなかの調子の悪かった私にアドバイス、また食事のご配慮を有難うございました。おかげさまで無事内観を終えることが出来ました。食事もとてもおいしかったです。家でも作ってみようと思います。朝夕のお参りも大変貴重な体験となりました。本当にお世話になりました。(終)
またここに、道を求める者の修めなければならない、慈と悲と喜と捨の四つの大きな心(四無量心)がある。
慈を修めると貪(むさぼ)りの心を断ち、悲を修めると瞋(いか)りの心を断ち、喜は苦しみを断ち、捨は、恩と恨みのいずれに対しても差別を見ないようになる。(大般涅槃経)
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