ご指導、お世話になった皆様、大変ありがとうございました。 お蔭さまで風邪をひくこともなく、内観を終えて帰ることができ ます。
内観を始めてから、母に対してお世話になったこと、父に対し てお世話になったことをまず思い出すことに時間がかかりました。 どうしても学校行事や誕生日などに何か贈ってもらったりしたこ と、よく送り迎えをしていただいたことまでしか思い至りません。 そして時期を変えて何回も何回も思い出すことを繰り返して、父 母が私にして下さった日々の小さな思い出が出てきました。
思い出した時でさえ、「私はこんな事も忘れてしまっていた。 父や母が喜ばせてくれて嬉しいと思ったのに、それをささいな事 と軽んじていたのか。」と情けなかったです。
また、今思い出した事に、中学生の時、友人と27キロ歩くイ ベントに参加したことがありました。母には、友人と参加すると しか言いませんでした。当日の朝、母がお弁当を持たせてくれま した。お礼もそこそこに出かけ、お昼に開けて見ると、中には応 援の手紙が入っていました。
お弁当も、荷が少しでも軽くなるよう、ゴミとして捨てられるも のに入れてくれていました。この日、帰った際にどんなお礼を言 ったか覚えていません。母の立場からすると、ケガをしないか、 足が痛いのではないか、友人と楽しくしているか、一日中気にか かったことでしょう。
真剣に相手の立場になることは、高校生の時代から久しくなか ったと思います。私はそんなことは出来ていると、どこかで思っ ていました。大変浅ましい人間でした。
また、父母に対して気付かされたことは、私が就職して家を出 るまでの20年間、住居や衣類、遊び道具など、私が持っていた もの全ては、与えていただいたものだった事です。
食事については、何となく感じることもありましたが、その他 のもの全て、父母は自分達のためではなく、私の将来のために下 さいました。その事を深く感じる事は本当に今までありませんで した。
就職し、親元から離れたことで完全に一人前になったと、ずっ と信じていました。しかし、父母の無条件の愛情に自分で気付く ことが、本当に成長し、一人前になることでした。
今まで年齢を重ねるにつけ、自分の欲を優先し、父母に感謝す ることも、いたわることもしない親不孝ものでした。
大変嬉しく有難いことに父母は共に健在です。私はこれからご 恩返しができるのです。しかも結婚する前ですから、自由にいつ でもできるのです。ただ、それはあと数年であるし、父母も私も 突然の別れが実際にあるかもしれない、今の状態にはいつか限り があるのです。
そう思った時、自然と今この時が非常に大事に感じられました。 もし、この事に気付くのが遅かったら、どんなに悲しかったでし ょうか。内観にご縁を結んでいただいた仏様に感謝いたします。
これからお世話になる方々に感謝を忘れず、迷った時には初心 に返って、幸せに生かしていただくことができます。ありがとう ございました。
人が執着の心を起こす時、たちまち迷いの生活が始まる。だから、さとりへの道を歩むものは、握りしめず、取らず、とどまらないのが、とらわれのない生活である。(蜜丸経)
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